運営 / 更新 2026-09-09
訪問介護の休止届・廃止届・再開届を提出期限から確認する
訪問介護事業を休止・廃止するとき、また休止した事業を再開するときは、指定居宅サービス事業者として指定権者へ届出をする必要があります。届出の期限は法令上、休止・廃止は1か月前まで、再開は10日以内が原則ですが、様式・提出方法は指定権者ごとに確認します。
この記事で決めること
訪問介護事業を休止・廃止・再開するときの届出義務と期限を、全国共通の法令根拠と指定権者ごとの確認事項に分けて確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、休止・廃止・再開の届出予定表と利用者引継ぎリストを作成できる状態を目指します。
全国共通の法令根拠(休止・廃止)
介護保険法第75条(変更の届出等)第2項は、指定居宅サービス事業者が当該指定居宅サービスの事業を廃止し、又は休止しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、その廃止又は休止の日の一月前までに、その旨を都道府県知事に届け出なければならないと定めています。休止・廃止をしようとする日が決まった時点で、1か月前という期限から逆算して届出の準備を始める必要があります。
同条第1項は、休止した指定居宅サービスの事業を再開したときは、10日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならないと定めています。休止からの再開は、廃止・休止のときとは逆に「事後10日以内」が期限になります。
利用者への引継ぎ義務
介護保険法第74条第5項は、廃止又は休止の届出をした指定居宅サービス事業者に対し、届出の日前一月以内に当該サービスを受けていた利用者のうち、廃止又は休止の日以後も引き続き相当するサービスの提供を希望する者へ、必要な居宅サービス等が継続的に提供されるよう、指定居宅介護支援事業者や他の指定居宅サービス事業者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行う義務を定めています。休止・廃止の届出は提出して終わりではなく、利用者の引継ぎ調整までが法令上の義務に含まれます。
指定権者の運用例(東京都)
東京都は、訪問介護の廃止・休止届について「廃止、休止予定日の1ヶ月前までに届出が必要」、再開届について「再開後、10日以内に届出が必要」と案内しています。法令の原則どおり、廃止・休止は事前1か月、再開は事後10日以内が目安になります。
様式は「廃止・休止届出書」「再開届出書」がいずれも令和6年4月1日からのものとして公開されています。提出先は公益財団法人東京都福祉保健財団 事業者支援部介護事業者指定室(新宿区西新宿二丁目7番1号、電話03-3344-8517)です。令和7年8月から電子申請・届出システムでの受付が始まった「変更届出書」とは異なり、廃止・休止届・再開届について電子申請に対応しているとの記載は見当たらないため、提出方法は指定権者の案内で確認してください。
| 区分 | 届出期限 | 東京都の様式 |
|---|---|---|
| 廃止・休止 | その日の1か月前まで(介護保険法第75条第2項) | 廃止・休止届出書(令和6年4月1日から) |
| 再開 | 10日以内(介護保険法第75条第1項) | 再開届出書(令和6年4月1日から) |
確認の手順
休止・廃止を予定する日を決めたら、1か月前という期限から逆算して指定権者への届出を準備します。休止した事業を再開する場合は、再開後10日以内に届出をします。
届出とあわせて、直近1か月以内にサービスを利用していた方のうち継続を希望する方への引継ぎ調整(居宅介護支援事業者や他の訪問介護事業者との連絡調整)を進めます。様式・提出方法・必要書類は指定権者ごとに異なるため、事業所の所在地を管轄する指定権者の公式案内で確認してください。管理者・サービス提供責任者の変更をあわせて行う場合は、変更届もあわせて確認します。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 休止・廃止を予定する日、または再開する日を確定する
- 廃止・休止は1か月前まで、再開は10日以内という期限から逆算して届出スケジュールを組む
- 指定権者の公式ページで、廃止・休止届出書/再開届出書の様式と提出方法を確認する
- 直近1か月以内にサービスを利用していた方のうち継続を希望する方を洗い出し、居宅介護支援事業者や他の訪問介護事業者との引継ぎ調整を進める
一次資料
制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「介護保険法(第七十五条 変更の届出等)」(確認日 2026-09-08)
- 東京都「指定居宅サービス事業者の変更届出手続(事業所・法人)」(確認日 2026-09-08)