運営 / 更新 2026-09-04

訪問介護の認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ) 1日3単位・4単位の要件と対象者の割合

認知症専門ケア加算は、届出を行った事業所において、別に厚生労働大臣が定める者に対して専門的な認知症ケアを行った場合に、(Ⅰ)は1日につき3単位、(Ⅱ)は1日につき4単位を加算する制度で、両方を同時には算定しません。基準では、事業所の利用者に占める対象者の割合と、認知症介護の専門的な研修を修了した職員の配置が求められます。

この記事で決めること

認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ)が提供日ごとに付く加算であることと、対象者の割合・専門研修修了者の配置・会議や研修計画という基準を理解し、研修を受けた職員の配置を事業計画に組み込むか判断するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、認知症専門ケア加算の対象者割合と研修修了者配置の確認表を作成できる状態を目指します。

単位数と算定の単位

算定基準の告示は「ト 認知症専門ケア加算」として、(Ⅰ)3単位、(Ⅱ)4単位を「1日につき」加算すると定めています。1回の訪問ではなく提供日を単位に数える点が、初回加算や口腔連携強化加算と異なります。

対象は、別に厚生労働大臣が定める者に対して専門的な認知症ケアを行った場合で、事業所は電子情報処理組織を使用する方法により都道府県知事へ届出を行っている必要があります。(Ⅰ)と(Ⅱ)のいずれかを算定している場合、もう一方は算定しません。

(Ⅰ)の基準

基準の告示(厚生労働大臣が定める基準 三の四 イ)は3つの基準の全てに適合することを求めます。第一に、事業所の利用者の総数のうち、周囲の者による日常生活に対する注意を必要とする認知症の者(対象者)の占める割合が2分の1以上であることです。

第二に、認知症介護に係る専門的な研修を修了している者を、対象者が20人未満なら1以上、20人以上なら1に対象者の数が19を超えて10またはその端数を増すごとに1を加えた数以上配置し、チームとして専門的な認知症ケアを実施していること。第三に、従業者に対する認知症ケアに関する留意事項の伝達または技術的指導に係る会議を定期的に開催していることです。

(Ⅱ)の基準

(Ⅱ)(三の四 ロ)は、(Ⅰ)の研修修了者の配置と定期的な会議の基準に加えて、利用者の総数のうち、日常生活に支障を来すおそれのある症状または行動が認められることから介護を必要とする認知症の者の占める割合が100分の20以上であることを求めます。

さらに、認知症介護の指導に係る専門的な研修を修了している者を1名以上配置して事業所全体の認知症ケアの指導等を実施していること、介護職員・看護職員ごとの認知症ケアに関する研修計画を作成し、外部研修を含む研修を実施または実施予定であることが条件です。

事業計画で判断すること

金額の目安は、(Ⅰ)で対象者1人が月20日利用すると60単位で、1級地の11.40円なら684円、その他地域の10.00円なら600円です。単価は小さく、加算そのものより「対象者が利用者の半数以上を占める事業所であること」と「研修修了者を配置していること」が、事業所の型を決める条件になります。

認知症の利用者を中心に受け入れる方針で開業するなら、研修修了者の採用または既存職員の研修受講を人員計画に入れ、対象者の割合を利用者獲得計画と合わせて追います。当サイトのシミュレーターは計算に含めていないため、基本報酬とは別の行として事業計画に置きます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 利用者の総数と、周囲の者による日常生活への注意を必要とする認知症の者の数を月ごとに数え、割合が2分の1以上かを確認する
  2. 認知症介護に係る専門的な研修を修了した職員の人数を、対象者の数に応じた必要数(20人未満で1以上、以後10人ごとに1を加える)と突き合わせる
  3. 認知症ケアに関する留意事項の伝達または技術的指導の会議を定期開催し、開催記録を残す
  4. (Ⅱ)を目指す場合は、指導に係る研修の修了者1名以上の配置と、職種ごとの研修計画の作成・実施予定を人員計画に組み込む

一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

次に読む: 訪問介護のシミュレーターが計算しない加算・減算の範囲