運営 / 更新 2026-09-04
訪問介護の初回加算 200単位の算定要件と新規利用者数からの見込み方
初回加算は、新規に訪問介護計画を作成した利用者に対して、サービス提供責任者が初回もしくは初回の訪問を行った日の属する月に自ら訪問するか、他の訪問介護員等の訪問に同行した場合に、1月につき200単位を加算する制度です。継続利用者には付かないため、算定回数の上限は新規利用者の獲得数で決まります。
この記事で決めること
初回加算の算定要件(新規の訪問介護計画・サービス提供責任者の初回訪問または同行)を理解し、月の新規利用者数から売上への上乗せを見積もるための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、初回加算の算定根拠記録と新規利用者数の月次見込み表を作成できる状態を目指します。
算定要件を告示の文言で確認する
厚生労働省の告示(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準)は、別表1訪問介護費の「ニ 初回加算 200単位」として定めています。対象は「新規に訪問介護計画を作成した利用者」で、既に計画があり継続して提供している利用者は対象になりません。
算定できるのは次の2つの場合です。サービス提供責任者が、初回もしくは初回の指定訪問介護を行った日の属する月に自ら指定訪問介護を行った場合。または、その事業所の他の訪問介護員等が初回もしくは初回の月に訪問した際に、サービス提供責任者が同行した場合です。いずれも「1月につき」所定単位数を加算します。
つまり、初回訪問の月にサービス提供責任者が関わることが条件で、訪問介護員等だけで初回を済ませた場合は算定できません。サービス提供責任者の訪問または同行の事実を記録に残すことが、算定の前提になります。
事業計画での見込み方
初回加算は利用者1人につき初回の月に1回、200単位です。1単位の単価は地域区分で異なり、1級地の11.40円なら2,280円、その他地域の10.00円なら2,000円が、新規利用者1人あたりの上乗せになります。
月次の見込みは「その月に新規で訪問介護計画を作成する利用者数 × 200単位 × 地域単価」で置きます。開業初期は利用者の大半が新規のため売上に占める割合が高く、稼働が安定すると新規獲得ペースに比例した金額に落ち着きます。
当サイトのシミュレーターは基本報酬・地域単価・稼働日数を基礎にしており、初回加算を含む加算は計算に含めていません。事業計画では基本報酬の見込みとは別の行として置き、利用者獲得と紹介経路の計画にある新規獲得数と連動させます。
運用で先に決めておくこと
新規利用者が集中する月は、サービス提供責任者の初回訪問または同行の予定が重なります。サービス提供責任者1人あたりに月何件の初回対応を担わせるかを、人員計画の段階で決めておきます。
記録は、訪問介護計画の作成日、初回の訪問日、訪問した職員、サービス提供責任者の同行の有無を利用者ごとに残します。運営指導では加算の算定根拠として確認される項目です。
個別の利用者について算定の可否を最終的に判断するのは指定権者と国保連の審査です。要件の解釈に迷う事例は、事前に指定権者へ確認してから請求します。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 新規に訪問介護計画を作成した利用者を月ごとに数え、初回訪問の予定日とサービス提供責任者の関与(自ら訪問か同行か)を予定表に置く
- 利用者ごとに計画作成日・初回訪問日・訪問職員・サービス提供責任者の同行有無を記録し、算定根拠として保管する
- 月の新規利用者数×200単位×地域単価を、基本報酬とは別の行として月次売上見込みに置く
- 初回加算の算定可否に迷う事例は請求前に指定権者へ確認し、確認結果を記録に添える
一次資料
制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(確認日 2026-08-09)