事業計画 / 更新 2026-10-18

要介護1・2の生活援助の給付見直し(総合事業への移行)の検討経緯

要介護1・2の人への生活援助を、介護保険の給付から市町村の総合事業へ移す案は、令和8年9月18日の第136回介護保険部会の資料の時点でも、引き続き検討する項目として扱われています。決まった事項はありません。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

結論:決定事項はなく、検討が続いている

ここで確認できたのは、国の部会が「検討する」と整理した内容までです。要介護1・2の生活援助を給付の対象から外す、または総合事業へ移すと決めた資料は、確認できませんでした。

このため事業計画では、見直しを前提に売上を減らさず、見直しが起きた場合の別案として件数を減らした売上を並べて見ておきます。

この記事で決めること

訪問介護の事業者が、要介護1・2の生活援助の給付見直しが決まったのか検討中なのかを、公表資料の日付で確かめ、事業計画で何を見込むかを決めるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、要介護1・2の生活援助の見直しに関する確認表(利用者に占める要介護1・2の生活援助の件数、確認した資料の日付、決定の有無、次に確認する会議の日)を作成できる状態を目指します。

日付つきの検討経緯

総合事業は、市町村が地域の実情に合わせて介護予防や日常生活の支援を行う事業です。平成26年の介護保険法の改正で、要支援1・2の人の訪問介護と通所介護が、個別給付から総合事業へ移りました。今回の話は、その対象を要介護1・2へ広げるかどうかです。

要介護1・2の生活援助の見直しに関する国の資料(決定か検討中かを分けた一覧)
日付資料書かれていた内容決定か検討中か
令和3年(2021年)改革工程表2021(令和4年12月の意見が引用)生活援助サービス等の地域支援事業への移行を含めた方策を、第9期の計画期間に向けて関係審議会等で結論を得るべく引き続き検討する検討中
令和4年12月20日介護保険部会「介護保険制度の見直しに関する意見」移行に慎重な意見と積極的な意見を併記。部会としては、総合事業の評価・分析等を行いつつ、第10期計画期間の開始までの間に、市町村の意向や利用者への影響等も踏まえて包括的に検討し、結論を出すことが適当とした検討中(結論の時期の目標を示した)
令和7年12月25日介護保険部会の意見(給付と負担関係部分)検討に必要なデータを多角的に収集・分析しつつ、市町村の意向や利用者への影響等も踏まえ、引き続き包括的に検討を行う検討中
令和8年9月18日第136回介護保険部会 資料2「持続可能性の確保(給付と負担)について」令和7年12月25日の意見の整理として、上の内容が資料に載った検討中

令和4年12月の意見で併記された二つの立場

慎重な立場の意見は、受け皿の整備が地域でばらつくこと、要介護1・2には認知症の人も多く専門職の関わりが必要なことを挙げ、移行に反対または時期尚早としました。

積極的な立場の意見は、人材や財源に限りがある中で、専門的なサービスを必要とする重度の人へ給付を重点化すべきだとしました。

このほか、移行の対象が訪問介護と通所介護の全部か生活援助的なサービスだけかを考える必要がある、市町村の意向を尊重すべきという意見もありました。

確認した範囲と、次に見る資料

確認したのは、令和4年12月20日の意見と、令和8年9月18日の第136回の資料2です。令和5年から令和7年の途中の回の議論と、第136回の会議での発言は、読んでいません。

次は、厚生労働省の社会保障審議会(介護保険部会)のページで、最新の回の資料2(給付と負担)を開き、軽度者の生活援助の項目が「引き続き検討」のままか、結論が書かれたかを確かめます。報酬面の動きは令和9年度(2027年度)介護報酬改定の検討状況と、訪問介護事業所が今から整える準備で確認できます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 自事業所の利用者のうち、要介護1・2で生活援助を算定している人数と月間の訪問件数を数え、売上に占める割合を確認表に書く
  2. 厚生労働省の介護保険部会のページで、最新の回の資料2(給付と負担)を開き、軽度者の生活援助の項目が「決定」か「引き続き検討」かを日付つきで書く
  3. 決定していない間は、事業計画の売上へ見直しの影響を織り込まず、影響を見るための別案として件数が減った場合の売上を並べる
  4. 市町村の総合事業の担当窓口に、管内の訪問型サービスの種類と事業所の指定の扱いを確かめ、回答と日付を確認表に残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

次に読む: 令和9年度(2027年度)介護報酬改定の検討状況と、訪問介護事業所が今から整える準備 →