運営 / 更新 2026-10-20
訪問介護(生活援助中心型)の回数基準とケアプラン届出
生活援助中心型の訪問介護を位置付けたケアプランが、厚生労働大臣が定める回数以上になる場合、居宅介護支援事業者(ケアマネジャー)は市町村への届出が必要になります。この回数基準と届出の枠組みを整理します。
回数基準の根拠
この仕組みは「厚生労働大臣が定める回数及び訪問介護」(平成30年5月2日厚生労働省告示第218号)に基づき、平成30年10月1日から適用されています。生活援助中心型サービスを位置付けたケアプランの回数が、要介護状態区分ごとに定められた回数以上になる場合が対象です。
| 要介護状態区分 | 回数基準 |
|---|---|
| 要介護1 | 27回 |
| 要介護2 | 34回 |
| 要介護3 | 43回 |
| 要介護4 | 38回 |
| 要介護5 | 31回 |
この記事で決めること
生活援助中心型サービスを位置づけたケアプランが厚生労働大臣の定める回数以上になる場合の、届出義務の対象・根拠・届出先を確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、生活援助中心型の回数基準チェックと届出要否の確認メモを作成できる状態を目指します。
届出義務者と届出先
届出義務を負うのは居宅介護支援事業者(介護支援専門員)で、届出先は保険者である市町村です。根拠規定は指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条第18号の2、介護保険法第23条です。訪問介護事業者自身に届出義務があるわけではありませんが、サービス提供責任者がケアプランの回数を把握し、居宅介護支援事業者との連携で基準超過の見込みを早めに共有することが実務上重要です。
回数基準への該当と、その回数に「正当な理由」があるかの判断は分けて確認します。届出の様式・提出方法・期限は保険者ごとに異なるため、居宅介護支援事業者を通じて保険者の窓口で確認します。
訪問介護の割合が高いプランの届出(第18号の3)
回数基準とは別に、居宅介護支援の基準の第13条第18号の3にも、訪問介護に関する届出の定めがあります。こちらは1回あたりの回数ではなく、事業所が作成した居宅サービス計画全体の給付費の割合で見る仕組みです。
厚生労働大臣が定める基準(令和3年厚生労働省告示第336号、令和3年10月1日適用)は、2つの割合で示されています。居宅サービス計画のサービス費の総額が区分支給限度基準額に占める割合が100分の70以上で、訪問介護のサービス費が総額に占める割合が100分の60以上です。
この基準に当たる場合でも、届出が必要になるのは市町村から求めがあったときです。求めを受けた介護支援専門員は、居宅サービス計画の利用の妥当性を検討し、計画に訪問介護が必要な理由等を記載して、計画を市町村に届け出ます。
厚生労働省の通知は、この仕組みを、区分支給限度基準額の利用割合が高く訪問介護が利用サービスの大部分を占める計画を作る事業所を、事業所単位で点検・検証するためのものと説明しています。通知は、訪問介護の利用制限につながらない仕組みであることも趣旨に挙げています。
| 項目 | 第18号の2(回数基準) | 第18号の3(割合基準) |
|---|---|---|
| 見るもの | 生活援助中心型の1か月の回数 | 給付費の総額に占める割合 |
| 基準 | 要介護1=27回から要介護5=31回まで(上表) | 限度額に占める割合100分の70以上、かつ訪問介護の割合100分の60以上 |
| 届出の条件 | 基準以上の計画を作成したとき | 基準に該当し、かつ市町村から求めがあったとき |
確認の順番
利用者の要介護状態区分を確認し、生活援助中心型サービスの回数が上表の基準以上になる見込みがあるかを、居宅介護支援事業者と共有します。基準以上になる場合は、訪問介護が必要な理由をケアプランに記載したうえで、保険者への届出が必要になることを確認します。
届出の前提となる要件と、ケアマネジャーとの連携
生活援助中心型を算定できる利用者の要件は、訪問介護の生活援助中心型(ロ)を算定できる利用者の要件(単身世帯・家族等が家事困難)で確かめられます。
届出に至るまでのケアマネジャーとの連絡や月次報告は、訪問介護のサービス提供・ケアマネ連携・月次報告で整理しています。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 利用者の要介護状態区分を確認し、告示(平成30年厚生労働省告示第218号)が定める1か月あたりの回数基準(要介護1=27回・要介護2=34回・要介護3=43回・要介護4=38回・要介護5=31回)と照らす
- 生活援助中心型サービスの回数が基準以上になる見込みのケアプランがあるかを、居宅介護支援事業者(ケアマネジャー)と共有する
- 基準以上になる場合、訪問介護が必要な理由をケアプランに記載し、保険者である市町村への届出が必要になることを確認する
- 届出の様式・提出方法・期限は保険者ごとに異なるため、居宅介護支援事業者を通じて保険者の窓口で確認する
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める回数及び訪問介護(平成30年5月2日厚生労働省告示第218号)」(確認日 2026-10-07)
- 堺市「訪問介護(生活援助中心型)の回数が基準回数以上となるケアプラン(居宅サービス計画)の届出」(確認日 2026-10-07)
- 厚生労働省「「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第十三条第十八号の三に規定する厚生労働大臣が定める基準」の告示及び適用について(令和3年9月14日 老発0914第1号・介護保険最新情報Vol.1006)」(第1 本告示の趣旨、第2 本告示の内容、第3 適用期日)(確認日 2026-10-16)
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(第十三条第十八号の二・第十八号の三 訪問介護の届出)」(第十三条第十八号の二、第十八号の三)(確認日 2026-10-16)