運営 / 更新 2026-09-24
生活保護受給者(介護扶助)への訪問介護提供と請求実務の違い
介護保険の被保険者である要保護者(65歳以上の第1号被保険者、および40〜64歳で特定疾病により要介護状態にある第2号被保険者)は、介護保険給付が優先され、利用者負担分を介護扶助で給付する「併用」の扱いになります。一方、40〜64歳で医療保険に加入していないため介護保険の被保険者とならない要保護者は、生活保護制度が独自に要介護認定を行い、介護費用の10割を介護扶助で給付する扱いになります。サービス提供前に、対象者がどちらの区分に該当するかを福祉事務所発行の介護券で確認します。
この記事で決めること
介護扶助対象者への訪問介護提供時の請求経路と介護券の確認事項を把握するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、介護扶助対象利用者の介護券・区分・請求先を月次で追える確認表を作成できる状態を目指します。
実務へ落とす
介護券は福祉事務所が暦月単位で発行し、介護扶助を決定した指定介護機関へ送付します。記載事項には、福祉事務所の公費負担者番号(8桁)、受給者番号、単独・併用の別、介護保険者番号・被保険者番号、要介護状態区分、本人支払額欄などが含まれ、福祉事務所長印のあるものが有効です。月初にその月の介護券が届いているか、記載内容が前月から変わっていないかを確認する運用を組み込みます。
確認と見直し
介護の報酬の審査・支払いは、都道府県知事・市町村長が国民健康保険団体連合会(国保連)の理事長と審査支払事務の委託契約を締結している場合、国保連が審査機関・支払機関となります。一次資料の範囲では併用と単独の請求先の書き分けは確認できておらず、委託契約の有無や単独案件の扱いには自治体差があり得るため、管轄の福祉事務所・国保連へ個別に確認してください。なお平成26年7月1日以降、介護保険法の指定を受けた事業者は生活保護法上の指定介護機関として「みなし指定」され、別途の指定申請は不要です(あらかじめ「みなし指定を希望しない」旨を申し出た場合を除く)。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 利用者が併用(介護保険の被保険者)か単独(被保険者でない要保護者)かを福祉事務所発行の介護券で確認する
- 介護券の記載事項(公費負担者番号・受給者番号・単独/併用の別・要介護状態区分・本人支払額欄)を月初に確認する
- 請求先(国保連への委託契約の有無、単独案件の扱い)を管轄の福祉事務所・国保連へ確認し記録する
- みなし指定の対象であることを前提に、介護券の未着・記載不備があれば福祉事務所へ速やかに照会する
一次資料
制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。