運営 / 更新 2026-11-05
短期入所生活介護の利用料等の受領:食費・滞在費と別料金7区分、説明・同意
指定基準第127条は、利用者負担のほかに受け取れる費用を、食費、滞在費、特別な居室、特別な食事、送迎、理美容代、その他の日常生活費の7区分に分けています。すべて事前の文書交付と説明、利用者本人の同意が必要で、最初の4区分は同意自体も文書で得ます。この記事では、料金表・重要事項説明書・契約書・請求書を点検する順で整理します。
結論:第127条第3項の7区分と各号の条件を、説明と同意の前に確認する
第127条第1項は、法定代理受領サービスの利用者負担を定めています。具体的には、居宅介護サービス費用基準額から事業者へ支払われる居宅介護サービス費を控除した額を、利用料の一部として利用者から受け取ります。第2項は、法定代理受領でない場合の利用料と費用基準額との間に、不合理な差額を生じさせないよう求めています。
第3項は、この利用料とは別に受け取れる費用を7区分に限って列挙しています。料金表にある費用は、まず7区分のどこに当たるかを確かめます。個別の費用が条文の区分に当たるか判断が分かれるときは、徴収前に指定権者へ確認します。
| 区分 | 条文が挙げる費用 | 点検する書類 |
|---|---|---|
| 第1号 | 食事の提供に要する費用 | 料金表、重要事項説明書、食費の請求欄 |
| 第2号 | 滞在に要する費用 | 料金表、居室区分、滞在費の請求欄 |
| 第3号 | 厚生労働大臣の定める基準に基づき、利用者が選定する特別な居室の提供に伴う費用 | 選定の記録、説明文書、同意書 |
| 第4号 | 厚生労働大臣の定める基準に基づき、利用者が選定する特別な食事の提供に伴う費用 | 選定の記録、説明文書、同意書 |
| 第5号 | 送迎に要する費用(厚生労働大臣が別に定める場合を除く) | 送迎の条件、料金表、請求欄 |
| 第6号 | 理美容代 | 利用者の希望、料金表、請求欄 |
| 第7号 | 日常生活でも通常必要となる便宜で、利用者負担が適当な費用 | 品目、同意の記録、実際の請求額 |
この記事で決めること
短期入所生活介護事業所の管理者が、基準第127条により利用者から受け取れる費用7区分、食費と滞在費の補足給付との関係、費用ごとの説明・同意の方法を確かめ、契約書・重要事項説明書・請求書を点検するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、短期入所生活介護の利用料・別料金の点検表(1枚):第127条第3項の7区分を行に並べ、金額の根拠、説明文書、同意の記録、請求書と領収書の表示を照合する表を作成できる状態を目指します。
説明と同意:7区分すべてを事前に文書で説明し、最初の4区分は文書で同意を得る
第127条第5項は、第3項の費用について、あらかじめ利用者又は家族に、サービスの内容と費用を記した文書を交付して説明し、利用者本人の同意を得なければならないと定めています。家族へ説明する場合でも、同意を得る相手は条文上の利用者です。
食費、滞在費、特別な居室、特別な食事の第1号から第4号までは、同意自体を文書で得ます。送迎、理美容代、その他の日常生活費も事前の文書交付と説明、利用者本人の同意は必要ですが、第5項ただし書の文書同意の特則は第1号から第4号までです。
食費と滞在費:補足給付の対象者は、利用者負担と市町村からの支払いを分ける
介護保険法第51条の3は、所定の要件を満たす要介護被保険者が短期入所生活介護を受けたとき、食事の提供と滞在に要した費用について、特定入所者介護サービス費を支給する仕組みを定めています。市町村が利用者に代わって事業者へ支払ったときは、その支払いが利用者への支給とみなされます。
この場合、事業所の収入は、利用者から受け取る負担限度額と、市町村から受け取る差額に分かれます。金額は適用時点と所得段階、居室区分で変わるため、この記事には固定値を書きません。仕組みと確認する資料は補足給付(特定入所者介護サービス費):食費・居住費の負担限度額と事業計画書への入れ方で整理しています。
点検の手順:料金表から請求書まで、同じ費用名と条件でつなぐ
最初に、運営規程、重要事項説明書、契約書、料金表にある費用名を一覧にし、第127条第3項の7区分へ割り当てます。次に、費用の内容と額を説明する文書、利用者本人の同意、実際の請求書と領収書を同じ行へ並べます。名称や条件が書類ごとに違う場合は、請求前にそろえます。
食費・滞在費と特別な居室・特別な食事は、説明文書と文書同意まで確認します。送迎と理美容代は利用者が同意したこと、日常生活費は第7号の条件に当たることと利用者が同意したことが残るようにします。金額や費用区分に自治体の取扱いがあるときは、指定権者の案内も合わせて確認します。
次に知りたいこと:記録、単位数、補足給付を分けて確認する
利用料の説明・同意と請求の記録をどのように保存するかは、短期入所生活介護の記録の整備:6種類・保存2年(第139条の3)・通知の版の注意点で確認できます。介護報酬の基本単位と送迎加算は短期入所生活介護費の単位数:単独型は要介護1で645単位・送迎は片道184単位に分けています。
食費と滞在費の補足給付は、補足給付(特定入所者介護サービス費):食費・居住費の負担限度額と事業計画書への入れ方で、利用者から受け取る額と市町村から受け取る額を分けて整理しています。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 基準第127条を開き、第1項から第5項と、第3項の7区分を点検表へ書き出す
- 重要事項説明書・契約書・運営規程・料金表から、事業所が受け取る費用を7区分のどこに置くか整理し、各号に書かれた条件を確認する
- 食費・滞在費・特別な居室・特別な食事は同意書まで文書でそろい、送迎・理美容代・日常生活費も事前の文書交付と説明、利用者本人の同意を記録できるか確かめる
- 請求書と領収書を料金表に照らし、補足給付の対象者は食費の負担限度額と、滞在費に適用する居住費の負担限度額との関係を確認して、足りない書類の見直し日を決める
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- e-Gov法令検索(デジタル庁)「介護保険法 第51条の3(特定入所者介護サービス費の支給)と、指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第9条(利用料等の受領)」(介護保険法 第51条の3第1項〜第7項、基準(厚生省令第39号)第9条第3項第1号・第2号・第5項)(確認日 2026-10-30)
- 厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第127条(短期入所生活介護の利用料等の受領)」(第127条第1項〜第5項(利用料等の受領))(確認日 2026-11-05)