訪問介護 特定事業所加算の算定要件一覧(Ⅰ〜Ⅴ)

体制要件・人材要件・重度対応要件などの充足状況から該当区分(Ⅰ〜Ⅴ)を判定し、月額の加算収入を試算します。

ノートパソコンと書類、手帳が置かれた事務机の写真

体制・人材・提供量を入力

体制要件・人材要件・重度対応要件などをチェックし、事業所所在地の地域区分と提供量を入力すると、該当する区分(Ⅰ〜Ⅴ)と月額の加算収入を自動計算します。

1. 事業所所在地の地域区分・提供量

単位から金額への換算に使う1単位単価と、月間の提供量です。

2. 体制要件(イ(1)〜(4)、すべて必須)

区分(Ⅰ)〜(Ⅴ)のすべてに共通する土台の要件です。1つでも満たさないとどの区分も算定できません。

3. 人材要件(イ(5)介護福祉士等割合/イ(6)サ責要件、いずれか)

(Ⅰ)は両方、(Ⅱ)はどちらか一方を満たす必要があります。 割合の出し方は人材要件の割合の計算と数値例に、サ責要件はサービス提供責任者要件の解説にあります。

「ただし」以下が、資格・実務経験要件に追加して満たすべき条件なのか、複数配置事業所に限った別の要件なのかは、条文本文だけでは確定できませんでした(留意事項通知等での確認は未実施・保留)。このツールは複数配置が必要な事業所では両方を満たす必要があるという厳しい側の判定を採用しています。実際の該当性は指定権者・一次資料で必ず確認してください。

4. 重度要介護者等対応要件(イ(7)、いずれか)

この要件を確認するのは、加算(Ⅰ)または(Ⅲ)を算定する場合です。割合の計算は重度要介護者等の割合の計算と数値例にあります。

5. 常勤サ責上乗せ又は勤続7年以上職員割合(ハ(2)、いずれか)

この要件を確認するのは、加算(Ⅲ)または(Ⅳ)を算定する場合です。勤続年数の数え方は勤続7年以上職員割合の解説にあります。

6. 中山間地域等への継続提供(ホ(2)(3))

この要件を確認するのは、加算(Ⅴ)を算定する場合です。要件の詳細は特定事業所加算(Ⅴ)の要件にあります。

該当区分と月額の加算収入

入力した要件の範囲で算定できる区分の組み合わせ
該当する区分なし
合計加算率
0%
通常算定額(月)
¥0
加算による増収(月)
¥0
加算後の算定額(月)
¥0

区分別の該当可否と月額加算額

特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅴ)の該当可否・加算率・月額加算額
区分加算率該当可否月額加算額(単独算定時の目安)
特定事業所加算(Ⅰ)20%非該当―
特定事業所加算(Ⅱ)10%非該当―
特定事業所加算(Ⅲ)10%非該当―
特定事業所加算(Ⅳ)3%非該当―
特定事業所加算(Ⅴ)3%非該当―
区分ごとの要件
  • 特定事業所加算(Ⅰ)(20%): 体制要件(1)〜(4)すべて+人材要件(5)(6)の両方+重度対応要件(7)
  • 特定事業所加算(Ⅱ)(10%): 体制要件(1)〜(4)すべて+人材要件(5)又は(6)のいずれか
  • 特定事業所加算(Ⅲ)(10%): 体制要件(1)〜(4)すべて+重度対応要件(7)+常勤サ責上乗せ又は勤続7年以上30%
  • 特定事業所加算(Ⅳ)(3%): 体制要件(1)〜(4)すべて+常勤サ責上乗せ又は勤続7年以上30%
  • 特定事業所加算(Ⅴ)(3%): 体制要件(1)〜(4)すべて+中山間地域等への継続提供(最寄事業所から7km超)+随時の訪問介護計画見直し
併算定の考え方

(Ⅰ)〜(Ⅳ)はいずれか一つのみ算定できる。(Ⅴ)は、(Ⅴ)とその他の加算を同時に算定する場合を除くという除外規定により、(Ⅰ)〜(Ⅳ)のいずれか一つと組み合わせて算定できる。ただし特別地域訪問介護加算・中山間地域等居住者サービス提供加算・中山間地域等小規模事業所加算(注13〜15)のいずれかを算定している場合は(Ⅴ)を算定しない

この試算の範囲

注13〜15(特別地域訪問介護加算・中山間地域等居住者サービス提供加算・中山間地域等小規模事業所加算)との併算定可否の自動判定((Ⅴ)を算定する場合、注13〜15を算定していないかは利用者側で確認が必要)/サービス提供責任者の法定配置数(指定居宅サービス等基準第五条第二項)そのものの自動計算(新規指定時の推定数の扱いを含む)/看取り期対応要件(イ(7)(二)a〜e)の各項目の個別該当性判定(このツールは全項目充足の自己申告のみを扱う)/居住地が「厚生労働大臣が定める中山間地域等の地域」(平成21年厚生労働省告示第83号)に該当するかどうかの自動判定(このツールは自己申告のみを扱う)/都道府県知事等への電子情報処理組織を使用する方法による届出の要否・様式・受理可否/特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅳ)のうちいずれを実際に届け出るかの経営判断(このツールは加算率が最も高い区分を目安として示すのみ)は含みません。1円未満の端数は切り捨てて計算します(他の算定と同じ端数処理)。指定取得・請求の可否・実際に届け出る区分の選択を保証するものではなく、実際の算定は指定権者・一次資料で確認してください。

制度版: visit-care-specific-office-allowance-2026-06(効力発生日 2026-06-01)。厚生労働大臣が定める基準(三 訪問介護費における特定事業所加算の基準)(確認日 2026-09-28)、指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(別表 訪問介護費 注10)(確認日 2026-10-07)を確認できます。特定事業所加算の体制要件・人材要件の解説記事、サービス提供責任者の配置基準の解説記事、特定事業所加算の届出書類の解説記事、特定事業所加算の収支見込みの解説記事、訪問介護 同一建物等減算 判定ツール、訪問介護 事業計画ツールもあわせて確認してください。

区分Ⅰ〜Ⅴの要件対応表(加算率・必要な要件)

体制要件(1)〜(4)は全区分に共通です。人材要件(5)は介護福祉士の割合、(6)はサービス提供責任者の実務経験、重度対応要件(7)は重度要介護者等の割合の要件を指します。条文の番号は厚生労働大臣が定める基準 三のイ(1)〜(7)に対応します。

特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅴ)の加算率と必要な要件
区分加算率体制要件(1)〜(4)人材要件(5)(6)重度対応要件(7)そのほかの要件
(Ⅰ)20%すべて必要(5)(6)の両方必要なし
(Ⅱ)10%すべて必要(5)または(6)のいずれか不要なし
(Ⅲ)10%すべて必要不要必要常勤のサービス提供責任者の上乗せ配置、または勤続7年以上の訪問介護員等30%以上
(Ⅳ)3%すべて必要不要不要常勤のサービス提供責任者の上乗せ配置、または勤続7年以上の訪問介護員等30%以上
(Ⅴ)3%すべて必要不要不要最寄りの事業所から7kmを超える中山間地域等の利用者への継続提供と、訪問介護計画の随時の見直し

(Ⅰ)〜(Ⅳ)はいずれか一つしか算定できません。(Ⅴ)は(Ⅰ)〜(Ⅳ)のいずれか一つと組み合わせて算定できますが、特別地域訪問介護加算・中山間地域等居住者サービス提供加算・中山間地域等小規模事業所加算のいずれかを算定している場合は算定しません。要件の出典は指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(厚生労働省)、加算率の出典は厚生労働大臣が定める基準(訪問介護費における特定事業所加算の基準)です。

算定要件の中身(体制・人材・重度対応・割合の数え方)

区分表の(1)〜(7)が具体的に何を求めるかを整理します。厚生労働大臣が定める基準(告示)と、厚生労働省の留意事項通知の改正別紙で確認できる内容です。届出前に、事業所所在地の自治体の資料で最新の取扱いを確認してください。

特定事業所加算の要件の中身
要件求められる内容関係する区分
体制要件(1)〜(4)訪問介護員等・サービス提供責任者ごとの研修計画に基づく研修/利用者情報やサービス提供の留意事項を伝達する会議の定期開催/利用者情報の文書等による伝達と訪問介護員等からの報告/全訪問介護員等への健康診断等の定期実施/緊急時の対応方法の利用者への明示(Ⅰ)〜(Ⅴ)すべて
人材要件(5)訪問介護員等のうち介護福祉士が30%以上、または介護福祉士・実務者研修修了者・介護職員基礎研修課程修了者・1級課程修了者の合計が50%以上(Ⅰ)は(5)(6)の両方、(Ⅱ)はどちらか一方
人材要件(6)全てのサービス提供責任者が、3年以上の実務経験がある介護福祉士、または5年以上の実務経験がある実務者研修修了者・介護職員基礎研修課程修了者・1級課程修了者。ただし、サービス提供責任者を複数配置する事業所では、常勤のサービス提供責任者を2名以上配置する。実務経験は、サービス提供責任者としての期間ではなく、介護に関する業務に従事した期間をいう(Ⅰ)(Ⅱ)
重度対応要件(7)利用者のうち、要介護4・5、認知症日常生活自立度Ⅲ・Ⅳ・M、たんの吸引等を必要とする人の割合が20%以上。または、看取り期の利用者への対応実績が1人以上あり、かつ看護師との24時間連絡体制・看取り期の対応方針の策定・看取りに関する職員研修などを整えている(Ⅰ)(Ⅲ)
上乗せ要件サービス提供責任者の常勤での上乗せ配置、または訪問介護員等の総数のうち勤続7年以上の者が30%以上(Ⅲ)(Ⅳ)
(Ⅴ)独自の要件通常の事業の実施地域内の中山間地域等に居住する人へ継続してサービスを提供していること、サービス提供責任者等が起点となり介護支援専門員・医療関係職種等と共同して訪問介護計画を随時見直していること(Ⅴ)

勤続7年以上の割合は、前年度(3月を除く)または届出日の属する月の前3月の1月当たりの平均を、常勤換算方法で算出した数で求めます。重度対応要件の割合は、告示上は前年度または算定日が属する月の前3月間の利用者の総数に対する割合で、たんの吸引等を必要とする人を数えられるのは、その行為の登録を受けた事業所に限られます。認知症は日常生活自立度のランクⅢ・Ⅳ・Mの人が対象です。計画的な研修では、訪問介護員等ごと・サービス提供責任者ごとに、個別の目標・内容・期間・時期を定めた計画が要ります。

「特定事業所加算 A」はあるか(訪問介護の区分の呼び方)

訪問介護の特定事業所加算の区分は、ローマ数字の(Ⅰ)〜(Ⅴ)の5つです。厚生労働大臣が定める基準(訪問介護費における特定事業所加算の基準)の訪問介護費の注には、アルファベットの区分は定められていません。

「特定事業所加算(A)」という区分は、別の告示である指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第20号)にあります。これは居宅介護支援事業所の加算で、(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)と並ぶ区分の一つです。訪問介護事業所が届け出る加算とは別の加算なので、訪問介護の要件確認には使えません。

判定前に確認すること

Q訪問介護に「特定事業所加算(A)」という区分はありますか?
Aありません。訪問介護の特定事業所加算の区分は(Ⅰ)〜(Ⅴ)のローマ数字の5つです。「特定事業所加算(A)」は、居宅介護支援の費用の算定基準(平成12年厚生省告示第20号)にある、居宅介護支援事業所の別の加算の区分です。
Q複数の区分に該当する場合はどうなりますか?
A特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅳ)はいずれか一つしか算定できません。このツールは加算率が最も高い区分を目安として示しますが、実際にどの区分で届け出るかは事業所の判断です。(Ⅴ)だけは(Ⅰ)〜(Ⅳ)のいずれか一つと組み合わせて算定できます。
Qサービス提供責任者の要件で「常勤2名以上」はどんな時に必要ですか?
A1人を超えるサービス提供責任者の配置が指定居宅サービス等基準で定められている事業所に、条文の「ただし書き」で追加される条件です。この「ただし書き」が資格・実務経験要件に加えて満たすべき条件か、複数配置事業所限定の別要件かは条文本文だけでは確定できず、留意事項通知での確認は行っていません。このツールは厳しい側(両方必須)で判定しています。
Q中山間地域等に居住しているかどうかは自動判定されますか?
Aされません。距離(7kmを超えるか)は自動計算しますが、居住地が「厚生労働大臣が定める中山間地域等の地域」に該当するかどうかはこのツールでは判定せず、事業所の自己申告のみを扱います。