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運営 / 更新 2026-11-05

訪問看護を断れるとき:主治医と居宅介護支援事業者へ連絡(基準第63条)

指定訪問看護事業者が利用の申込みを断れるのは、正当な理由があるときだけです。利用申込者の病状などから自ら適切な訪問看護を提供することが困難と認めたときは、基準第63条により、主治の医師と居宅介護支援事業者へ連絡し、他の事業者を紹介するなどの措置を速やかに講じます。

断れるのは正当な理由があるときだけ(第74条で準用する第9条)

訪問介護の提供拒否の禁止を定めた基準第9条は、基準第74条により指定訪問看護の事業にも準用されます。第9条は、正当な理由なく指定訪問介護の提供を拒んではならないと定めた規定で、訪問看護でも同じ考え方で、正当な理由なく利用申込みを断ることはできません。

正当な理由は、解釈通知(老企第25号)に示されています。訪問看護の項は、訪問介護の項に示された理由のほか、利用申込者の病状等により自ら適切な訪問看護の提供が困難と判断した場合を挙げています。

訪問介護の項に示された理由は3つです。事業所の現員からは利用申込みに応じきれない場合、利用申込者の居住地が通常の事業の実施地域外である場合、その他自ら適切な提供が困難な場合です。

同じ項は、要介護度や所得の多寡を理由にサービスの提供を拒否することを禁止するものとしています。訪問介護側の整理は訪問介護の提供拒否禁止と提供困難時の紹介・連絡で確認できます。

この記事で決めること

訪問看護ステーションの管理者や開設準備の事業者が、利用申込みを断ってよい正当な理由と、断る場合に主治の医師と居宅介護支援事業者へ連絡して他の事業者を紹介する手順、提供を終えるときの連携を、基準省令と解釈通知の原文で確かめたい。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、訪問看護の利用申込みを断るときの対応メモ(正当な理由・連絡先・紹介先・終了時の連携)を作成できる状態を目指します。

断るときにすること:主治の医師と居宅介護支援事業者へ連絡し、他の事業者を紹介する(第63条)

第63条は、提供が困難なときの対応を定めています。利用申込者の病状、事業所の通常の事業の実施地域等を勘案し、自ら適切な指定訪問看護を提供することが困難であると認めた場合に、主治の医師及び居宅介護支援事業者への連絡を行い、適当な他の指定訪問看護事業者等を紹介する等の必要な措置を速やかに講じなければなりません。

訪問介護の第10条は連絡先を居宅介護支援事業者としていますが、訪問看護の第63条は主治の医師にも連絡することを求めています。訪問看護は主治の医師の指示に基づいて提供されるためで(第69条)、指示書の交付者と有効期間は訪問看護指示書の交付者と有効期間で確認できます。条文は「速やかに」と定めるだけで、連絡の期限や方法の細かい定めは置いていません。

提供を終えるときの対応(第64条)

第64条は、居宅介護支援事業者等との連携と終了時の対応を定めています。第1項は、指定訪問看護の提供に当たって、居宅介護支援事業者等との密接な連携に努めることです。第2項は、提供の終了に際して、利用者又はその家族に適切な指導を行うとともに、主治の医師及び居宅介護支援事業者に対する情報の提供と、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めることを定めています。

第63条は断るとき、第64条第2項は提供を終えるときの定めで、場面が異なります。終了時に主治の医師へ提出する計画書と報告書の扱いは訪問看護計画書と報告書で確認できます。

事業所で決めておくこと

運営規程には、通常の事業の実施地域、営業日及び営業時間、従業者の職種と員数を記載します(第73条)。断る場合の判断は、これらと現在の受け入れ状況に照らして行うことになるため、運営規程の記載と実際の運用がそろっているかを先に確かめます。

第63条は連絡や紹介の記録の作成までは定めていません。断ることになったときに備えて、主治の医師の連絡先、担当の居宅介護支援事業所の連絡先、紹介できる他の訪問看護事業者の一覧を用意し、連絡した日時と内容を残しておくと、後から経緯を説明しやすくなります。個別の利用申込みを受けるかどうかの判断は事業所が行うもので、この記事は代わりに判断するものではありません。

この記事で確認した範囲

原文は2026年11月5日に照合しました。確認した資料は、e-Govの指定居宅サービス等の基準(第9条・第10条・第63条・第64条・第73条・第74条)と、厚生労働省の解釈通知(老企第25号)の訪問看護の項(サービス提供困難時の対応)および訪問介護の項(提供拒否の禁止)です。自治体ごとの運用や、医療保険の訪問看護の断り方は扱っていません。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 断れる正当な理由を確認する。基準第74条で準用する第9条は、正当な理由なく提供を拒んではならないと定める。解釈通知は、現員から応じきれない場合、実施地域外の場合、利用申込者の病状等により自ら適切な提供が困難と判断した場合などを挙げ、要介護度や所得の多寡を理由とする拒否は禁止としている。
  2. 断ると判断したときの連絡先を決める。第63条は、主治の医師及び居宅介護支援事業者への連絡と、適当な他の指定訪問看護事業者等の紹介等の措置を速やかに講じると定める。主治の医師の連絡先、担当の居宅介護支援事業所の連絡先、紹介できる事業者の一覧を用意する。
  3. 運営規程と運用をそろえる。第73条の運営規程に記載する通常の事業の実施地域、営業日及び営業時間、従業者の職種と員数が、実際の受け入れ状況と合っているかを確かめ、断る場合の判断の前提にする。
  4. 連絡した日時と内容を残し、終了時の連携を決める。第63条は記録の作成までは定めていないが、経緯を説明できるよう残す。提供を終えるときは、第64条第2項により、利用者又は家族への指導と、主治の医師及び居宅介護支援事業者への情報提供を行う。

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

訪問看護の利用申込みを断ってよいのは、どのような場合ですか?

正当な理由があるときだけです。解釈通知は、現員から応じきれない場合、居住地が通常の事業の実施地域外である場合、利用申込者の病状等により自ら適切な訪問看護の提供が困難と判断した場合などを挙げています。要介護度や所得の多寡を理由とする拒否は禁止とされています。

訪問看護を断る場合、誰に連絡しますか?

基準第63条は、主治の医師及び居宅介護支援事業者への連絡を行い、適当な他の指定訪問看護事業者等を紹介する等の必要な措置を速やかに講じることを定めています。

訪問看護の提供を終えるときに、事業所がすることはありますか?

基準第64条第2項は、提供の終了に際して、利用者又はその家族に適切な指導を行い、主治の医師及び居宅介護支援事業者に情報を提供するとともに、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めることを定めています。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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