運営 / 更新 2026-10-25

訪問介護計画の再作成が要る場面と、「必要時」「随時」の書き方(居宅サービス計画の変更時)

居宅サービス計画が変わったときは、訪問介護の内容が同じでも訪問介護計画の再作成を求める自治体の指導例があります。下関市の令和5年度の集団指導資料は、要介護認定の更新やケアマネジャーの事業所の変更の場面で、再作成と再交付を求めています。この記事は、同じ資料にある「必要時」「随時」の援助にも所要時間を書く指導とあわせて、基準第24条から整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

基準第24条が定める作成・説明・交付・変更

指定居宅サービス等の基準(省令第37号)第24条第1項は、サービス提供責任者が、利用者の日常生活全般の状況と希望を踏まえて、目標とそれを達成する具体的なサービスの内容等を記載した訪問介護計画を作成すると定めています。第2項は、居宅サービス計画が作成されている場合は、その内容に沿って作成するとしています。

第3項は、作成時に利用者またはその家族へ内容を説明して利用者の同意を得ること、第4項は、作成したら利用者へ交付することを定めています。第5項は、作成後に実施状況を把握して必要に応じて変更するとし、第6項は、第1項から第4項までの規定を変更にも準用すると定めています。

記録の保存は第39条第2項にあります。訪問介護計画は、その完結の日から2年間保存します。

この記事で決めること

居宅サービス計画が変わったとき訪問介護計画を作り直して交付し直すか、「必要時」「随時」の援助に所要時間を書くかを知りたいサービス提供責任者向け。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、訪問介護計画の再作成チェック表(1枚):居宅サービス計画の変更日、再作成の要否、再交付と同意の日、「必要時」「随時」の援助ごとの内容と標準的な所要時間を作成できる状態を目指します。

居宅サービス計画が変わったら、内容が同じでも作り直す指導例

下関市の資料に、再作成をしていなかった事例が載っています。サービス提供責任者が「指定訪問介護の内容に変更がなければ、訪問介護計画の再作成は必要ない」と認識しており、要介護認定の更新や居宅介護支援事業者の変更による居宅サービス計画の変更のときに再作成していませんでした。

指導の内容は、たとえ指定訪問介護の内容に変更がない場合でも、居宅サービス計画の変更があった場合には、訪問介護計画の再作成と再交付を行うことです。理由として資料は、訪問介護計画は居宅サービス計画が作成されている場合にその内容に沿って作成されなければならないことを挙げています。

第24条の条文は、内容が同じ場合に再作成が要るかを直接には書いていません。この扱いは下関市の指導で、他の自治体が同じとは限らないため、所在地の指定権者の運営指導の資料で確かめてください。

「必要時」「随時」「状態変化時」でも、内容と標準的な所要時間を書く

下関市の資料に、訪問介護計画の内容が不十分だった事例が載っています。必要時のサービスについて所要時間が記載されていない例と、居宅サービス計画に位置付けられたサービスの訪問介護計画への位置付けが不十分な例です。実際の援助は居宅サービス計画に基づいて行われていた、と添えられています。

指導の内容は、「状態変化時」「必要時」「随時」などの場合も、サービスの具体的な内容と見込まれる標準的な所要時間を記載すること、そして訪問介護計画の内容を居宅サービス計画の内容と整合させることです。居宅サービス計画に位置付けられた不定期の援助や月に数回の援助も、具体的な内容と標準的な所要時間を付けて訪問介護計画に位置付けるよう求めています。

訪問介護計画の記載事項そのものは訪問介護計画書のテンプレートにまとめています。

下関市の資料にある指摘と指導(訪問介護計画)
場面指摘された状況指導の内容
居宅サービス計画の変更認定更新・居宅介護支援事業者の変更のとき、内容に変更がないとして再作成しなかった内容に変更がなくても再作成・再交付する
必要時・随時の援助必要時のサービスの所要時間が書かれていない具体的な内容と見込まれる標準的な所要時間を書く
不定期・月に数回の援助居宅サービス計画にあるのに訪問介護計画への位置付けが不十分内容と標準的な所要時間を付けて位置付ける
交付が遅れるとき家族が遠方などでやむを得ず交付が遅れる提供前に説明して口頭で同意を得て、同意日等を記録する

交付が遅れるとき、保存の起算

下関市の資料は、説明を受ける家族が遠方に住むなど、やむを得ず交付が遅れる場合は、サービスの提供前に利用者または家族へ説明を行い、口頭で同意を得るなどして、同意日等の必要事項を記録しておくよう求めています。交付そのものを省いてよいという意味ではありません。

訪問介護計画の保存は、基準第39条第2項のとおり完結の日から2年間です。下関市の資料も、完結の日から2年間の保存を求めています。

資料の範囲と、次に確かめること

省令第37号の第24条と第39条は、2026年10月25日にe-Govで確認しました。下関市の令和5年度集団指導資料(個別編2)も、同日に本文を確認しています。解釈通知の訪問介護計画の項の本文と、他の自治体の指導内容は確認しておらず、書いていません。

個別の利用者で計画を作り直す必要があるか、記載の仕方が十分かは、この記事では判断しません。指定権者に確かめ、確かめた日と回答を記録してください。

計画の作成から変更までの流れは、訪問介護計画の作成・変更サイクルで確認できます。訪問日時だけを変える場合は、軽微な変更と訪問介護計画を読んでください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 利用者ごとに、居宅サービス計画が変わった日(要介護認定の更新、居宅介護支援事業者の変更、サービスの追加など)を一覧にし、その日以後に訪問介護計画を作成または見直した日を並べて書く
  2. 居宅サービス計画に位置付けられている援助を訪問介護計画と1行ずつ照らし、不定期の援助や月に数回の援助が計画から漏れていないかを確かめる
  3. 「必要時」「随時」「状態変化時」と書いている援助について、サービスの具体的な内容と標準的な所要時間を書き足し、足した日を記録する
  4. 作り直した計画を利用者または家族に説明して同意を得て交付し、交付が遅れる場合はサービス提供前に口頭で同意を得た日を記録して、完結の日から2年間の保存の起算を台帳に書く

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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