運営 / 更新 2026-10-22

訪問介護計画書テンプレート:法令上の項目・記入例・交付前チェック

訪問介護計画書は、サービス提供責任者が利用者ごとに作成し、目標と具体的なサービス内容を共有する書面です。このページでは、指定居宅サービス等基準第24条に沿った空欄テンプレートと架空の記入例を示します。国が定めた標準様式ではなく、法令上の項目を漏らさないためのサイト独自のひな形なので、法人や指定権者の様式がある場合は、その様式を優先してください。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

訪問介護計画書に必要な内容と手続き

指定居宅サービス等基準第24条第1項は、サービス提供責任者が、利用者の日常生活全般の状況と希望を踏まえ、指定訪問介護の目標と、その目標を達成するための具体的なサービス内容等を記載した訪問介護計画を作成すると定めています。居宅サービス計画が作成されている場合は、その内容に沿わせます(同条第2項)。

作成しただけでは手続きは終わりません。内容を利用者または家族へ説明して利用者の同意を得たうえで、利用者へ計画を交付します(同条第3項・第4項)。

作成後は実施状況を把握し、必要に応じて変更します。変更時も、作成から説明・同意・交付までの手続きを改めて行います(同条第5項・第6項)。

以下の表では、計画そのものに書く欄と、説明・交付や見直しを確かめる管理欄を分けています。説明日や交付日は第24条が計画書の記載項目として列挙したものではありませんが、必要な手続きを行ったことを事業所内で確認するための欄です。

この記事で決めること

訪問介護計画書を初めて作るサービス提供責任者が、指定基準第24条で求められる利用者の状況と希望、目標、具体的なサービス内容、居宅サービス計画との整合、説明・同意・交付、実施状況の把握と変更を、一枚のひな形と記入例で漏れなく確認できるようにするための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、訪問介護計画書の作成・交付チェック表(利用者の状況と希望、目標、具体的なサービス内容、居宅サービス計画との整合、作成者、説明日、同意日、交付日、モニタリング結果、変更の要否)を作成できる状態を目指します。

空欄テンプレート:計画の内容

表を一人分ずつ複製し、抽象的な表現だけで終わらないように記入します。居宅サービス計画がある場合は、そこに示された課題、長期・短期の目標、サービス内容と食い違っていないかを確認します。

訪問介護計画書の空欄テンプレート(サイト独自のひな形)
欄記入欄確認の観点
利用者氏名:________誰の計画かを識別する
日常生活全般の状況________________現在できていること、支援が必要な場面、生活環境を整理する
利用者の希望________________利用者がどのような生活を望んでいるかを本人の言葉に近い形で整理する
訪問介護の目標________________状況と希望を踏まえ、提供後に達成状況を確かめられる表現にする
具体的なサービス内容援助内容:____/手順・留意点:____/担当:____/予定:____誰が読んでも、目標のために何を行うかが分かるようにする
居宅サービス計画との整合確認日:____/一致を確認した目標・内容:____居宅サービス計画がある場合に、その内容に沿っているか確認する
作成サービス提供責任者:____/作成日:____サービス提供責任者が作成する

架空の記入例:掃除の援助を計画する場合

以下は書き方を示すための架空の例です。実際の目標と援助内容は、利用者のアセスメント、希望、居宅サービス計画に基づいて個別に決めます。例にある回数や手順を、そのまま別の利用者へ当てはめるものではありません。

訪問介護計画書の記入例(架空)
欄記入例
日常生活全般の状況室内はつたい歩きで移動している。床の掃除ではかがむ動作が難しく、転倒への不安がある
利用者の希望自宅の居間を整え、日中を気持ちよく過ごしたい
訪問介護の目標安全を確保しながら、本人と一緒に居間の整理と掃除を続けられる
具体的なサービス内容本人が椅子に座って物の置き場所を確認し、訪問介護員が床の掃除を行う。動線上の物は、本人の希望を確認してから移動する
居宅サービス計画との整合居宅サービス計画の短期目標と生活援助の内容を確認し、同じ目標に沿っていることを確認した

説明・同意・交付のチェック欄

説明、同意、交付は別々に確認します。家族へ説明した場合でも、同意は利用者から得ることが条文の基本です。利用者本人への説明方法や意思確認に配慮が必要な場合は、個別の状況に応じて対応し、判断の経過を記録します。

作成後の手続きチェック
手続き記録欄完了確認
内容の説明説明日:____/説明した相手:____/説明者:____□
利用者の同意同意日:____/同意の確認方法:____□
利用者への交付交付日:____/交付した者:____□
担当職員への共有共有日:____/共有した者:____□

モニタリングと変更の記録欄

第24条は、作成後に実施状況を把握し、必要に応じて計画を変更するよう求めています。一方、同条はモニタリングの一律の周期を定めていません。事業所で確認時期を決め、提供記録や利用者の状態・意向を基に、目標の達成状況と変更の要否を記録します。

実施状況と変更の確認欄
確認日実施状況・利用者の意向判断と対応
____________________□継続 □変更する 変更理由:____
____________________□継続 □変更する 変更理由:____

作成後に続ける3つの実務

計画の作成から変更までの順序は訪問介護計画の作成・変更サイクルで確認できます。計画に基づいて提供した具体的な内容は、訪問介護のサービス提供記録へ記録します。利用者の状態変化や計画の変更が必要になったときの連携は、訪問介護事業所とケアマネジャーの連携で整理しています。

このテンプレートは法令上の確認事項を整理するための補助資料です。法人で定めた様式、指定権者が確認を求める欄、電子記録システムの入力項目がある場合は、それらと照合して不足する欄を追加してください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 利用者の日常生活全般の状況と希望をアセスメントやサービス担当者会議の記録から整理し、居宅サービス計画がある場合はその目標とサービス内容を確認する
  2. 利用者の状況と希望を踏まえた目標と、目標を達成するための具体的なサービス内容を、担当する訪問介護員が同じように理解できる表現で記入する
  3. サービス提供責任者が計画の内容を利用者または家族に説明し、同意を得て利用者へ交付した日をそれぞれ記録する
  4. 提供後に計画の実施状況を把握し、継続または変更の判断と根拠を記録し、変更する場合は作成・説明・同意・交付を改めて行う

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

訪問介護計画書は誰が作成しますか?

指定居宅サービス等基準第24条は、サービス提供責任者が利用者の日常生活全般の状況と希望を踏まえ、目標と具体的なサービス内容等を記載した訪問介護計画を作成すると定めています。

訪問介護計画書には何を書きますか?

法令上の中心は、利用者の日常生活全般の状況と希望を踏まえた目標と、目標を達成するための具体的なサービス内容等です。居宅サービス計画が作成されている場合は、その内容に沿わせます。

訪問介護計画を変更したときも同意と交付が必要ですか?

必要です。第24条第6項は、計画を変更する場合にも、作成、居宅サービス計画との整合、利用者または家族への説明と同意、利用者への交付の手続きを準用しています。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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