運営 / 更新 2026-10-25

通所リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算:(イ)(ロ)(ハ)の区分と要件

通所リハビリテーション(デイケア)のリハビリテーションマネジメント加算は、(イ)(ロ)(ハ)の3区分があり、計画の説明と同意を得た日の属する月から6月以内か、6月を超えたかで単位数が変わります。算定基準告示(平成12年厚生省告示第19号)別表7の注10と、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第二十五号をもとに、3区分の単位数と要件の違い、併せて算定できない加算、届出の根拠を整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

3区分の単位数:同意の日の属する月から6月以内か、6月を超えたか

告示の注10は、事業所の医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士その他の職種が共同し、継続的にリハビリテーションの質を管理した場合に、リハビリテーションマネジメント加算として1月につき算定すると定めています。単位数は、通所リハビリテーション計画を利用者または家族に説明して同意を得た日の属する月から起算して、6月以内か6月を超えたかで分かれます。

(イ)は6月以内が560単位、6月を超えると240単位です。(ロ)は593単位と273単位、(ハ)は793単位と473単位です。さらに、計画を事業所の医師が利用者または家族に説明し、利用者の同意を得た場合は、1月につき270単位を加算します。

基本の単位数や他の加算は「通所リハビリテーション費の単位数:通常規模型は要介護1で369〜762単位・主な加算」にあります。

この記事で決めること

通所リハビリテーション(デイケア)の開設を検討する、または運営している事業者が、リハビリテーションマネジメント加算の(イ)(ロ)(ハ)の違い、算定要件、併せて算定できない加算、届出の根拠を告示で確かめるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、リハビリテーションマネジメント加算の要件確認表(利用者ごとの算定区分、計画の説明と同意の日、会議の開催日、情報提出の日、確認した日)を作成できる状態を目指します。

(イ)の要件:会議・説明と同意・情報提供・居宅への訪問

(ロ)と(ハ)は(イ)の要件を土台にしているため、まず(イ)を確かめます。第二十五号のイは、次の(1)から(6)のいずれにも適合することを求めています。(1)はリハビリテーション会議を開催し、専門的な見地から利用者の状況等の情報を構成員と共有して、会議の内容を記録することです。

(2)は通所リハビリテーション計画を、作成に関与した医師、理学療法士、作業療法士または言語聴覚士が利用者または家族に説明し、同意を得ることです。理学療法士等が説明した場合は、説明した内容等を医師へ報告します。

(3)は、計画の同意を得た日の属する月から起算して6月以内は1月に1回以上、6月を超えたら3月に1回以上、リハビリテーション会議を開き、利用者の状態の変化に応じて計画を見直していることです。単位数の区切りと会議の頻度の区切りは、同じ「6月」で揃っています。(4)は、理学療法士、作業療法士または言語聴覚士が、介護支援専門員に、利用者の能力、自立のために必要な支援方法、日常生活上の留意点を情報提供することです。

(5)は次のいずれかです。居宅サービス計画に位置付けた指定訪問介護などの従業者と利用者の居宅を訪問し、その従業者に介護の工夫の指導と日常生活上の留意点の助言を行うこと、または利用者の居宅を訪問して家族に同様の指導と助言を行うことです。

(6)は(1)から(5)に適合することを確認し、記録することです。居宅サービス計画に位置付けた訪問介護の従業者は、(5)の一つ目の指導・助言の相手方に含まれます。

(ロ)と(ハ)の上乗せ要件:情報の提出、栄養と口腔

(ロ)は、(イ)の(1)から(6)に加えて、利用者ごとの通所リハビリテーション計画書等の内容等の情報を厚生労働省に提出し、リハビリテーションの提供にあたって、その情報などを活用していることを求めています。提出の仕組みは、「訪問介護にLIFE(科学的介護情報システム)の提出は必要か:対象になる加算の範囲」で、訪問介護事業所の側から整理しています。

(ハ)は、(ロ)の要件に加えて、次の点を求めています。管理栄養士を1名以上配置していること(事業所の従業者として、または外部との連携によります)、言語聴覚士、歯科衛生士または看護職員を1名以上配置していること、医師、管理栄養士、理学療法士などが共同して栄養アセスメントを実施し、利用者または家族に結果を説明して相談等に必要に応じ対応することです。

(ハ)にはさらに、通所介護費等算定方法第二号の基準に該当しないこと、言語聴覚士、歯科衛生士または看護職員が他の職種と共同して口腔の健康状態を評価して課題を把握すること、医師などの関係職種が計画等の情報、栄養状態の情報、口腔の健康状態の情報を相互に共有し、必要に応じて計画を見直して、その内容を関係職種の間で共有することも含まれます。第二号の基準の中身は、この記事では確かめておらず書いていません。

併せて算定できない加算と、届出の根拠

注10は、(イ)(ロ)(ハ)のいずれかを算定している場合、ほかの区分は算定しないと定めています。さらに、注15(栄養アセスメント加算)または注18の口腔機能向上加算(Ⅰ)や(Ⅱ)ロを算定している場合は、(ハ)を算定しません。栄養アセスメント加算の注と、口腔機能向上加算(Ⅰ)・(Ⅱ)ロの注も、(ハ)を算定している場合は算定しないと書いており、告示は両方向から重複を避けています。

届出について、注10は、厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして、電子情報処理組織を使用する方法により、都道府県知事に対し、老健局長が定める様式による届出を行った事業所が算定できると定めています。届出の書類、提出の時期、算定の開始月は、届出先の都道府県の案内で確かめます。要件を満たすかどうかの最終判断も、届出先の都道府県に確認してください。

事業所で整えておく記録の例

ここは告示の条文ではなく、要件を日付で確かめるための整理の例です。利用者ごとに、計画を説明して同意を得た日、その日の属する月から6月以内か6月を超えたかの区別、リハビリテーション会議の開催日と記録、介護支援専門員への情報提供の日、居宅への訪問の日を一覧にしておくと、(3)の会議の頻度を月ごとに点検できます。

(ロ)を算定する場合は情報を提出した日を、(ハ)を算定する場合は栄養アセスメントと口腔の健康状態の評価を実施した日を加えます。留意事項通知による細目は確かめておらず、この記事では扱っていないため、記録の様式や保存の期間は、指定権者の手引きで確認します。

次に知りたいこと

基本の単位数、減算、短期集中個別リハビリテーション実施加算などは「通所リハビリテーション費の単位数:通常規模型は要介護1で369〜762単位・主な加算」にあります。事業所を開くための人員や面積の基準は「通所リハビリテーションの指定基準:常勤の医師・利用者10人ごとの従業者・面積」にあります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 利用者ごとに、通所リハビリテーション計画を説明して同意を得た日を記録し、その日の属する月から6月以内か6月を超えたかで、会議を1月に1回以上開くのか3月に1回以上開くのかを区別する
  2. リハビリテーション会議の開催日と記録、介護支援専門員への情報提供、居宅や家族への指導・助言の実施日を、利用者ごとの欄に残す
  3. (ロ)を算定する利用者は計画書等の情報を厚生労働省へ提出した日を、(ハ)を算定する利用者は栄養アセスメントと口腔の健康状態の評価を実施した日を記録する
  4. 注15の栄養アセスメント加算や注18の口腔機能向上加算と重なっていないかを、算定する月ごとに点検し、迷う点は届出先の都道府県等に確認して回答を日付つきで残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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