運営 / 更新 2026-10-24

地域密着型通所介護の運営推進会議:開催の間隔・構成員・記録の公表

地域密着型通所介護の事業者には、利用者や家族、地域住民の代表者、市町村の職員などで構成する運営推進会議を設け、おおむね6月に1回以上、活動状況を報告して評価と助言を受ける義務があります。地域密着型サービス基準省令の第34条が定めるもので、定員の多い指定通所介護の基準には同じ定めがありません。この記事では、構成員、開催の間隔、記録の作成・公表・保存を条文で確認します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

運営推進会議は、地域密着型通所介護の事業者に置かれた義務

介護保険法第8条第17項は、地域密着型通所介護を、通所介護のうち利用定員が厚生労働省令で定める数未満のものと位置づけています。この種類のサービスの従業者の員数、設備、運営の基準は、市町村の条例で定められます(法第78条の4第1項・第2項)。条例を定めるとき、省令の基準を「従う」「標準」「参酌」のどれで扱うかは事項ごとに決まっているため、運営推進会議の細かな扱いは事業所のある市町村の条例で確かめます。

運営推進会議を設ける義務は、地域密着型サービス基準省令の第34条にあり、地域密着型通所介護の事業者に直接かかっています。一方、定員の多い指定通所介護の基準(居宅サービス基準省令第104条の2)は、地域との交流に努めることなどを定めるだけです。2026年10月24日に、居宅サービス基準省令の現行条文を「運営推進会議」で検索すると、当たる条は0件でした。

同じ通所介護でも、定員で分かれた先の種類によって、会議を開く義務があるかどうかが変わります。通所介護を始めるときは、利用定員がどちらの種類に当たるかを先に確かめます。

通所介護の2つの種類と、地域との連携についての定め
項目地域密着型通所介護(省令第34条)指定通所介護(居宅サービス基準省令第104条の2)
運営推進会議設置し、おおむね6月に1回以上、報告と評価、要望・助言を受ける条文に定めなし
報告・評価・要望・助言等の記録記録を作成し、公表する条文に定めなし
地域との交流地域住民やその自発的な活動等との連携・協力を行う等の地域との交流を図らなければならない地域住民やその自発的な活動等との連携・協力を行う等の地域との交流に努めなければならない

この記事で決めること

通所介護のうち定員が少ない側の地域密着型通所介護を始めたい事業者や、訪問介護事業所に通所介護の併設を考える管理者・法人担当者が、運営推進会議を設ける義務の内容(開催の間隔・構成員・記録の公表と保存)を知りたい人向け。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、運営推進会議の年間計画と記録台帳(1枚):構成員の区分と依頼先、年間の開催日、報告・評価・要望・助言等の記録欄、公表の方法、保存期限を作成できる状態を目指します。

構成員と開催の間隔:誰が参加し、どのくらいの頻度で開くか

第34条第1項が挙げる構成員は、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、事業所のある市町村の職員または事業所を管轄する地域包括支援センターの職員、地域密着型通所介護について知見を有する者等です。条文は「等」で終わっていて、人数や、各区分から何人を入れるかは書かれていません。構成員の選び方の細目は、市町村の条例と案内で確かめます。

事業者は、この会議に活動状況を報告し、会議による評価を受け、会議から必要な要望や助言などを聴く機会を、おおむね6月に1回以上設けます。「おおむね」とあるため、例として1年に2回を目安に日程を組み、決めた日程と実際の開催日を記録に残しておく方法があります。

会議は、テレビ電話装置等を活用して行うことができます。ただし、利用者等が参加する場合は、テレビ電話装置等を使うことについて、その利用者等の同意を得なければなりません。

省令第34条第1項が定める運営推進会議の内容
項目条文の定め
構成員利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、市町村の職員または管轄の地域包括支援センターの職員、地域密着型通所介護について知見を有する者等
事業者が行うこと活動状況の報告、会議による評価、会議からの要望・助言等を聴く機会の設定
間隔おおむね6月に1回以上
開催の方法テレビ電話装置等を活用できる。利用者等が参加する場合は、利用についてその利用者等の同意が必要

記録の作成・公表と保存:第34条第2項と第36条第2項第7号

第34条第2項は、第1項の報告、評価、要望、助言等についての記録を作成し、その記録を公表するよう定めています。条文は公表の方法(掲示、窓口での閲覧、ウェブサイトなど)を挙げていないため、どの方法をとるかは、市町村の条例や案内で確認します。

第36条第2項第7号は、この記録を、地域密着型通所介護計画や提供したサービスの記録などと同じく、その完結の日から2年間保存する記録に含めています。これは省令の定めで、保存期間は市町村の条例でも確かめます。

条文が求めているのは記録の作成と公表で、様式は決めていません。一案として、会議の開催日、参加者の区分、事業所が報告した活動状況、評価、要望・助言等の内容の順に書くと、条文の「報告、評価、要望、助言等」という言葉と記録の項目が対応します。

第34条の第3項から第5項と、指定を受ける前の準備

第34条の第3項は、地域住民やその自発的な活動等との連携・協力を行う等の地域との交流を図らなければならないと定めます。第4項は、利用者からの苦情について市町村等が派遣する者が相談・援助を行う事業など、市町村が実施する事業に協力するよう努めること、第5項は、事業所と同じ建物に住む利用者に提供する場合に、その建物以外の人にも提供するよう努めることを定めています。第3項は義務、第4項と第5項は努力義務です。

開業の準備では、会議の事務を担う人、参加を依頼する人の区分(利用者、家族、地域住民の代表者、市町村または地域包括支援センター、知見を有する者)、年間の日程と会場またはオンラインの方法、記録の様式と公表の方法、記録の保管場所を、指定を受ける前に決めておきます。構成員への依頼先や公表の方法は、市町村の案内を確かめてから確定します。

資料の範囲と、次に確かめること

2026年10月24日に、地域密着型サービス基準省令、居宅サービス基準省令、介護保険法の現行条文をe-Govで確認しました。市町村の条例、解釈通知(留意事項)、報酬上の運営推進会議の扱いは確認していません。個別の事業所が基準に適合するかどうかは、この記事では判断せず、指定権者の市町村に確認してください。

次に知りたいことは3つあります。定員で分かれる指定の種類と人員の入口は通所介護の開業の入口、報酬の単位数は通所介護費の単位数、訪問介護事業所側の地域との連携の定めは訪問介護の地域との連携等の記事にあります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 利用者、家族、地域住民の代表者、市町村または地域包括支援センター、知見を有する者の区分ごとに、依頼する人と依頼した日を書き、構成員の人数と選び方を市町村の案内で確かめた日を残す
  2. おおむね6月に1回以上になるよう年間の開催日を決め、会場またはオンラインの別を書き、テレビ電話装置等を使う場合は利用者等の同意を得た日を残す
  3. 会議ごとに、開催日、参加者の区分、事業所が報告した活動状況、評価、要望・助言等の内容、事業所が対応した事項を書く記録の様式を作る
  4. 記録の公表の方法を市町村の案内に沿って決めて公表した日を書き、記録を完結の日から2年間は保存する場所と期限を台帳に書く

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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