参入判断 / 更新 2026-10-20

通所介護の開業の入口:指定の種類(定員19人で分かれる)・人員・設備の基準

通所介護(デイサービス)を始めるとき、最初に決めるのは利用定員です。介護保険法の施行規則は定員19人を境に、通所介護と地域密着型通所介護を分けていて、指定する自治体も変わります。この記事は、2026年10月20日に条文を読んで、指定の種類、配置する職種、管理者、設備の面積の基準を整理したものです(報酬は通所介護費の単位数:通常規模型7〜8時間は要介護1で658単位・入浴介助加算40単位で扱います)。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

定員19人以上は通所介護、19人未満は地域密着型通所介護

介護保険法第8条第7項の通所介護は、老人デイサービスセンターなどに通わせて、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話と機能訓練を行うもので、利用定員が厚生労働省令で定める数以上のものです。施行規則第10条の2は、この数を19人とします。

利用定員が19人未満のものは、法第8条第17項の地域密着型通所介護になります。居宅サービスの通所介護は都道府県知事が事業所ごとに指定し(法第70条)、地域密着型サービスの指定は市町村長が行います(法第78条の2)。このため、予定する定員で、申請先の窓口が変わります。

指定権者が都道府県か政令指定都市・中核市かで窓口が分かれる点は、政令指定都市・中核市での訪問介護の指定申請:都道府県申請との違い(申請先・窓口・事前相談)で確認できます。地域密着型通所介護の人員・設備の基準は、この記事では扱いません。

この記事で決めること

訪問介護の事業者や、これから介護事業を始める人が、通所介護(デイサービス)を始めるときに、定員で指定の種類と指定する自治体が分かれること、配置する職種の人員、管理者、設備の面積の基準を、法令の条文で確認するため。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、通所介護の開業準備メモ(定員・指定の種類と指定権者・職種ごとの配置・設備の面積の確認表)を作成できる状態を目指します。

指定は事業所ごと・サービスの種類ごと

居宅サービスの指定は、居宅サービスの種類と事業所ごとに行われます(法第70条第1項)。訪問介護の指定を持つ事業者が通所介護を始めるときは、通所介護について別に指定を受ける必要があります。

都道府県知事は、申請者が都道府県の条例で定める者でないとき、従業者の知識・技能と人員が基準を満たしていないとき、設備・運営の基準に従った運営ができないと認められるときのほか、刑罰や取消しの履歴などの欠格事由に当たるときも、指定をしてはならないと法第70条第2項が定めています。申請の書類、手数料、事前協議が必要かどうかは自治体ごとに異なるため、指定権者の案内で確かめてください。

配置する職種と員数(指定基準第93条・第94条)

指定基準第93条は、通所介護の事業所ごとに、次の4職種を置くと定めています。

生活相談員と介護職員のうち1人以上は、常勤でなければなりません(第93条第6項)。介護職員は、利用者の処遇に支障がない場合は、他の単位の介護職員として従事できます。機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者で、事業所の他の職務に従事できます(同条第5項)。

管理者は、事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の者を置きます。管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務や、他の事業所・施設等の職務に従事することもできます(第94条)。

通所介護の従業者の員数(指定基準第93条第1項)
職種員数の基準
生活相談員提供日ごとに、提供時間帯に専ら従事する生活相談員の勤務時間数の合計を提供時間数で除した数が1以上
看護職員(看護師または准看護師)単位ごとに、専ら従事する者が1以上
介護職員単位ごとに、提供時間帯の勤務時間数の合計を提供時間数で除した数が、利用者15人までは1以上、15人を超える場合は超える部分を5で除した数に1を加えた数以上。常時1人以上を従事させる
機能訓練指導員1以上

設備の基準。食堂と機能訓練室の面積(指定基準第95条)

指定基準第95条は、食堂、機能訓練室、静養室、相談室、事務室と、消火設備その他の非常災害に必要な設備、提供に必要な設備・備品を備えると定めています。

食堂と機能訓練室は、それぞれ必要な広さを持ち、合計した面積が、3平方メートルに利用定員を掛けた面積以上でなければなりません。たとえば利用定員が15人なら、合計で45平方メートル以上です。食事の提供と機能訓練のどちらにも支障がない広さを確保できるときは、同一の場所とすることができます。

相談室は、遮へい物の設置等で相談の内容が漏えいしないよう配慮します。これらの設備は、専ら通所介護の事業の用に供するものでなければなりません。ただし、提供に支障がない場合は、夜間・深夜に通所介護以外のサービスに使うことができ、その場合はサービスの内容を開始前に指定した都道府県知事等へ届け出ます(同条第3項・第4項)。

確かめた資料と確認できていないこと

この記事は、2026年10月20日に、e-Gov法令検索の介護保険法(第8条・第70条・第78条の2)、同施行規則(第10条の2)、指定基準(第92条〜第95条)の現行条文を読んで書きました。地域密着型通所介護の基準、指定申請の書類と時期、実際の事業所が基準に適合するかどうかは扱っていません。

介護保険の事業を始めるとき全体の流れは、各自治体の案内で確かめてください。通所介護の報酬と加算は通所介護費の単位数:通常規模型7〜8時間は要介護1で658単位・入浴介助加算40単位、訪問介護の事業者が別のサービスへ広げる流れの例は訪問介護の重度訪問介護・共生型との違い:指定主体・人員基準・併設の流れにあります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 予定する利用定員を決め、19人以上なら都道府県知事(指定都市・中核市は市長)の指定、19人未満なら地域密着型通所介護として市町村長の指定になることを、開設予定地の自治体の案内で確かめて記録する
  2. 生活相談員・看護職員・介護職員・機能訓練指導員の4職種について、誰がどの時間帯に勤務するかを一覧にし、生活相談員または介護職員の1人以上が常勤になっているかを確かめる
  3. 利用定員に3平方メートルを掛けた面積と、食堂・機能訓練室の合計面積を、図面の数字で見比べる。食堂・機能訓練室・静養室・相談室・事務室の有無も確かめる
  4. 管理者を専らその職務に従事する常勤の者として置けるか、兼務するなら管理上支障がないと説明できるかを書き、指定申請の時期と事前協議の要否は指定権者に確認する

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

デイサービスは定員が何人から都道府県の指定になりますか?

介護保険法第8条第7項の通所介護は、利用定員が厚生労働省令で定める数以上のもので、施行規則第10条の2はその数を19人としています。19人以上は居宅サービスとして都道府県知事(指定都市・中核市は市長)が指定し、19人未満は地域密着型通所介護として市町村長が指定します。

訪問介護の事業所が、そのままデイサービスを始められますか?

指定は事業所ごと、サービスの種類ごとに行われます(介護保険法第70条第1項)。訪問介護の指定を持っていても、通所介護には別に指定の申請が必要で、通所介護の人員・設備の基準を満たす必要があります。申請の書類や時期は指定権者の案内で確認してください。

デイサービスの食堂と機能訓練室は、何平方メートル必要ですか?

指定基準第95条は、食堂と機能訓練室の合計面積を、3平方メートルに利用定員を掛けた面積以上と定めています。たとえば利用定員が15人なら45平方メートル以上です。食事の提供と機能訓練に支障がない広さを確保できる場合は、同一の場所とすることができます。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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