運営 / 更新 2026-10-24

通所介護の事業所規模区分:750人以内は通常規模型・利用延人員数の計算例

通所介護の報酬は、前年度の1月当たりの平均利用延人員数で、750人以内、900人以内、900人超の3区分に分かれます。利用時間によって人数に2分の1や4分の3を乗じる計算と、毎日営業した月の7分の6の扱いがあり、数え方で区分が変わることがあります。厚生労働大臣が定める施設基準と留意事項通知の原文で整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

区分の分かれ目:前年度の1月当たりの平均利用延人員数

通所介護の事業所規模は、厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)の第五号に書かれています。通常規模型は前年度の1月当たりの平均利用延人員数が750人以内、大規模型(Ⅰ)は通常規模型に当たらず900人以内、大規模型(Ⅱ)はそのどちらにも当たらない事業所です。

どの区分でも、通所介護の人員基準で定める看護職員または介護職員の員数を置いていることが、あわせて求められます。単位数そのものは通所介護費の単位数にまとめています。

通所介護の事業所規模区分(告示第96号 第五号の原文で確認)
区分前年度の1月当たりの平均利用延人員数
通常規模型通所介護費750人以内
大規模型通所介護費(Ⅰ)750人を超え900人以内
大規模型通所介護費(Ⅱ)900人を超える

この記事で決めること

通所介護(デイサービス)の事業所規模区分(通常規模型・大規模型(Ⅰ)(Ⅱ))の分かれ目と、前年度の1月当たりの平均利用延人員数の数え方(利用時間による割合、毎日営業した月の扱い、新規事業所の扱い)を、告示と留意事項通知の原文で確かめたい事業者向け。地域密着型通所介護との分かれ目の定員も整理する。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、事業所規模の判定表(前年度の月ごとに、利用時間区分別の延べ利用者数・乗じる割合・換算後の人数・毎日営業の月かどうかを並べた1枚)を作成できる状態を目指します。

地域密着型通所介護との分かれ目:利用定員19人

上の区分は通所介護の中の分け方です。通所介護と地域密着型通所介護は、介護保険法第8条の第7項と第17項で、利用定員が省令で定める数以上か未満かで分かれ、その数は施行規則の第10条の2が「十九人」と定めています。利用定員が19人以上なら通所介護で上の規模区分の対象、18人以下なら地域密着型通所介護です。

地域密着型通所介護の報酬の区分や、指定を受ける市町村の手続は、この記事では確認していません。開業を考える場合は、通所介護の開業の全体像で全体を確かめてから、定員の決め方を検討してください。

平均利用延人員数の数え方(老企第36号)

平均利用延人員数の計算方法は、留意事項通知(平成12年老企第36号)の通所介護の「事業所規模による区分の取扱い」にあります。確認できた版では、3時間以上5時間未満の報酬を算定している利用者(2時間以上3時間未満の報酬を算定している利用者を含む)は、利用者数に2分の1を乗じた数にします。5時間以上7時間未満の報酬を算定している利用者は、4分の3を乗じた数にします。

毎日事業を実施した月については、1月間(暦月)のうち正月等の特別な期間を除いて毎日事業を実施した月の平均利用延人員数に、7分の6を乗じた数にするとされています。また、同じ事業者が介護予防通所介護や第一号通所事業の指定を併せて受け、一体的に事業を実施している場合は、その事業の前年度の平均利用延人員数も含めます。実態として事業が分離されている場合は含めない取扱いです。

年度が替わる時点で事業を実施している事業者は、前年度に通所介護費を算定している月のうち、3月を除いた月の1月当たりの平均を使います。3月は、この平均に入れません。

利用者数に乗じる割合と、月の扱い(留意事項通知の原文で確認)
場面計算の扱い
3時間以上5時間未満の報酬を算定(2時間以上3時間未満を含む)利用者数に2分の1を乗じる
5時間以上7時間未満の報酬を算定利用者数に4分の3を乗じる
正月等を除いて毎日事業を実施した月その月の平均利用延人員数に7分の6を乗じる
年度当初の前年度の平均通所介護費を算定している月(3月を除く)の1月当たりの平均

計算例:仮の数字で区分を判定する

次は、計算のしくみを見るための仮の数字です。実際の事業所の数字ではありません。前年度の4月から2月までの11か月(3月を除く)、すべての月で、7時間以上の報酬を算定した延べ利用者が400人(通知に乗じる割合の定めがない区分なので、そのまま数える前提です)、5時間以上7時間未満が200人、3時間以上5時間未満が160人だったとします。

この場合の1月当たりの人数は、400人+200人×4分の3+160人×2分の1=400+150+80=630人です。11か月とも同じなので、平均利用延人員数は630人で、750人以内なので通常規模型に当たります。

毎日営業した月の扱いも見ておきます。ある月に正月等を除いて毎日営業し、上と同じ方法で数えた人数が840人だったとします。840人は750人を超えていますが、7分の6を乗じると840×6÷7=720人で、750人以内として扱われます(全体の平均は、こうした月と他の月を合わせて計算します)。

前年度の実績が6か月に満たない事業所

前年度の実績が6月に満たない事業者は、その年度の平均利用延人員数を、届け出た利用定員の90%に営業日数を乗じて求めます。対象は、新たに事業を開始した事業者、再開した事業者、前年度から利用定員をおおむね25%以上変更して事業を実施しようとする事業者です。通知は、これを便宜上の扱いとし、都道府県知事に届け出た利用定員の90%に、予定される1月当たりの営業日数を乗じた数と書いています。

たとえば利用定員が30人で、1月の営業日数を25日と見込む事業所なら、30×0.9×25=675人です。ここでも750人以内なので、通常規模型の数字になります。これも仮の数字による計算のしくみの例です。

この記事で確認した範囲と、次に確かめること

2026年10月24日に、告示第96号の第五号と介護保険法の第8条、介護保険法施行規則の第10条の2をe-Govと厚生労働省のページで確認しました。留意事項通知は、厚生労働省が掲載している平成27年度改正版のPDFで、事業所規模による区分の取扱いを確認しています。この版より後の改正で内容が変わっていないかは、確認していません。

規模区分の届出の時期や様式、都道府県ごとの運用、災害時等の取扱いの詳しい扱いは確認しておらず、書いていません。実際の区分の判定と届出は、指定権者に確認してください。認知症対応型通所介護の単位数は認知症対応型通所介護費の単位数にあります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 前年度の月ごと(3月を除く)に、報酬を算定した利用時間区分別の延べ利用者数を行に書き出す
  2. 3時間以上5時間未満(2時間以上3時間未満を含む)は2分の1、5時間以上7時間未満は4分の3を乗じ、7時間以上はそのまま数えて月ごとに合計する
  3. 正月等を除いて毎日営業した月は、月の合計に7分の6を乗じ、介護予防通所介護や第一号通所事業を一体的に実施している場合は、その人数も合算する
  4. 月ごとの値の平均を、750人・900人の線と並べて区分を仮に判定し、届出の時期と様式は指定権者に確かめる

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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