開業準備 / 更新 2026-10-08

政令指定都市・中核市での訪問介護の指定申請:都道府県申請との違い(申請先・窓口・事前相談)

訪問介護の指定は、介護保険法の条文では都道府県知事が行いますが、同法第203条の2の特例により、指定都市と中核市では市が都道府県の事務を処理します。事業所が政令指定都市・中核市にある場合は、県ではなく市の窓口に申請するのが基本です。県の記事で確認した様式や期限を、そのまま市に当てはめることはできません。

この記事で決めること

事業所の所在地が政令指定都市・中核市にある事業者が、介護保険法の特例で指定権者が市になる仕組みと、都道府県ではなく市に申請する場合の窓口・事前相談・提出期限の違いを、法令と各市の公式ページで確認するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、指定権者(県か市か)の見分け表と、市への確認事項リストを作成できる状態を目指します。

指定権者が市になる仕組み(介護保険法第203条の2)

介護保険法第70条は、指定居宅サービス事業者の指定を事業所ごとに行い、都道府県知事が指定をしてはならない場合を定めています。条文の上の指定権者は都道府県知事です。

第203条の2(大都市等の特例)は、都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものを、指定都市と中核市が政令の定めるところにより処理し、法律中の都道府県に関する規定は指定都市等に関する規定として適用されると定めています。介護保険法施行令第51条の3は、具体的な事務の範囲を地方自治法施行令に委ねています。この記事は、地方自治法施行令の列挙そのものは確認していません。

実際の運用は、県と市の公式ページで確認できます。愛知県のページは、県内(政令市・中核市・東三河地区を除く)で介護保険事業を行うには県知事の指定が必要で、名古屋市・岡崎市・豊田市・一宮市の事業所は市長から指定を受けると書いています。

市に申請するときに県と違うこと

市が指定権者のとき、窓口・事前相談の方法・提出期限・手引きは市ごとに決まります。同じ政令指定都市でも運用は揃っていません。2026年10月8日に市の公式ページで確認できた範囲を表にしました。

新潟市は、介護保険課の指定係が窓口で、指定を受ける月の3か月前の末日までに事前相談を申し込み、2か月前の1日から末日までに申請します。札幌市は、毎月1日に指定し、事前協議はスマート申請で行い、指定日の前々月末日(土日祝の場合は直前の開庁日)の15時までに提出します。福岡市は事業者指導課が窓口で、事前協議は電話予約制です。

横浜市は介護事業指導課が窓口で、指定申請スケジュールを最初に確認するよう書き、提出期限を過ぎた書類は受け付けないとしています。電子申請にはGビズIDが必要です。大阪市は、指定申請の予約申込を行政オンラインシステムから入力し、電話での申込みは受け付けていません。

市の公式ページで確認した窓口と事前相談(2026年10月8日確認)
市窓口(課名)事前相談・事前協議・予約提出期限など
新潟市介護保険課 指定係指定を受ける月の3か月前の末日までに申込み。日時は電話で予約2か月前の1日から末日まで。指定日は毎月1日
札幌市保健福祉局 高齢保健福祉部 介護保険課(事業指導担当課)事前協議をスマート申請で実施(案内PDFは令和6年10月版)指定日の前々月末日の15時まで。指定は毎月1日
福岡市福祉局 高齢社会部 事業者指導課事前協議は電話予約制。予約なしの来庁は相談に対応しない別PDFの指定申請スケジュールに記載(本文は未確認)
横浜市健康福祉局 高齢健康福祉部 介護事業指導課訪問介護向けの事前相談の方法は確認できず(個別の相談事項は電話で相談するよう記載)指定申請スケジュールで確認。期限後は受付不可
大阪市介護保険課 指定グループ指定申請の予約申込を行政オンラインシステムで入力。電話不可予約の締切は本文で確認できず

県の記事への見分け方と導線

まず事業所の所在地の市が、指定都市または中核市かを確認します。県のページに「政令市・中核市を除く」「各市へ問い合わせ」などの記載があれば、市が窓口です。県と市の両方のページで、同じ区分になっているかを見比べると確実です。

県が窓口になる場合の記事は、東京都・大阪府・神奈川県・兵庫県・愛知県・福岡県・新潟県・広島県・長野県にあります。各県の記事は、県が扱う区域の手続の整理で、市の手続は含みません。

指定権者に確認する事項の全体は指定権者に確認する事項の一覧で確認できます。この記事は、市ごとの手続を網羅するものではなく、個別の事業所の指定権者や申請の受理を判断するものでもありません。最終的な申請先と必要書類は、所在地の市と県の窓口に確認してください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 事業所の所在地の市が政令指定都市または中核市かを確認し、県と市のどちらが指定権者かを、県の公式ページと市の公式ページの両方で確かめる
  2. 市が指定権者の場合は、市の担当課、事前相談・事前協議の方法(電話予約か電子申請か)、指定日と提出期限をひとつの表にまとめる
  3. 県の記事で確認した様式や期限を、そのまま市に当てはめていないかを点検し、市の手引き・様式・スケジュールに置き換える
  4. 指定日から逆算した日程を作り、市の窓口で個別の受理の条件を確認する

一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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