運営 / 更新 2026-10-13
訪問介護員が受けられる教育訓練給付金:3種類の給付率、雇用保険の加入期間、申請前の確認
職員に資格取得の講座を勧めるとき、受講費用の一部が本人に支給される教育訓練給付金という制度があります。事業所が受ける助成金とは別の制度で、雇用保険の加入期間などの条件を職員本人が満たす必要があります。このページは、厚生労働省とハローワークの資料で、3種類の給付率、雇用保険の加入期間の条件、申請前の確認を整理します。
この記事で決めること
職員に資格取得の講座を勧めたい訪問介護事業所の経営者や管理者が、職員本人が受けられる教育訓練給付金の3種類の給付率と上限額、雇用保険の加入期間の条件、申請前に確認する手順を、厚生労働省とハローワークの資料で確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、教育訓練給付金の案内メモ(職員に伝える制度の概要、雇用保険の加入期間の確認方法、講座の指定の確認先、申請前に職員がハローワークで行うこと)を作成できる状態を目指します。
教育訓練給付金の支給先(受講した本人)
厚生労働省の資料によると、教育訓練給付金は、働く人の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図るための制度です。厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了したときに、受講費用の一部が支給されます。
支給を受けるのは受講した職員本人で、申請は受講者がお住まいを管轄するハローワークで行います。事業所は、受講を勧めるときに、この制度を案内できます。
3種類の給付率と上限額
対象となる教育訓練は、レベルなどに応じて、専門実践教育訓練、特定一般教育訓練、一般教育訓練の3種類があります。一般教育訓練は教育訓練経費の20%(上限10万円)、特定一般教育訓練は40%(上限20万円)、専門実践教育訓練は50%(年間上限40万円)が基本の給付です。
特定一般教育訓練と専門実践教育訓練は、資格取得などと就職の条件を満たすと、追加の支給があります。専門実践教育訓練では、さらに訓練修了後の賃金が5%以上上昇した場合に、最大80%の給付率になります。追加の給付は令和6年10月以降に受講を開始する場合の内容で、4千円を超えない額は支給されません。
| 種類 | 基本の給付 | 追加の給付 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 教育訓練経費の20%(上限10万円) | なし |
| 特定一般教育訓練 | 教育訓練経費の40%(上限20万円) | 資格取得等と就職の条件を満たすと50%(上限25万円) |
| 専門実践教育訓練 | 教育訓練経費の50%(年間上限40万円) | 資格取得等と就職の条件で70%(年間上限56万円)、さらに賃金が5%以上上昇で80%(年間上限64万円) |
雇用保険の加入期間などの条件
支給の対象は、受講開始日に雇用保険に加入していた期間が3年以上ある人です。離職している人は、離職日の翌日から受講開始日までが1年以内で、かつ、加入期間が3年以上である必要があります。
過去に教育訓練給付金を受けたことがなく、初めて受給する人は、一般教育訓練と特定一般教育訓練では加入期間が1年以上、専門実践教育訓練では2年以上で受給できます。短時間で働く職員の雇用保険の加入は、雇用保険の加入で確認できます。
申請前に確認すること(講座の指定と事前の相談)
対象になる講座は、厚生労働大臣の指定を受けたものに限られ、教育訓練講座検索システムで検索できます。講座名が似ていても指定を受けていない場合があるため、受講を決める前に、希望する講座が指定されているかを確認します。
支給申請の前に、受講開始予定日時点での受給資格の有無と、希望する講座の指定を、ハローワークで確認できます。特定一般教育訓練と専門実践教育訓練は、訓練前キャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードの交付を受けることが必要とされています。
このページの範囲と、あわせて確認するページ
このページが確認したのは、厚生労働省とハローワークの教育訓練給付金の案内です。個々の職員が給付を受けられるか、特定の講座が対象かは判断しません。最新の取扱いは、ハローワークで確認してください。
事業所が受ける研修の助成金は人材開発支援助成金で、資格取得費用の返還の取り決めは資格取得費用の返還特約で確認できます。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 資格取得の講座を受けたい職員がいたら、教育訓練給付金が本人に支給される制度であることを説明する。事業所が受ける助成金とは別の制度で、受講費用の一部が本人に支給されることをメモに書く
- 対象の講座が厚生労働大臣の指定を受けているかを、教育訓練講座検索システムで確認するよう案内する。講座の種類(一般・特定一般・専門実践)によって、給付率と上限額が違うことも書く
- 職員の雇用保険の加入期間が、受講開始日に3年以上(初めて受給する場合は一般・特定一般は1年以上、専門実践は2年以上)あるかを、本人が確認するよう案内する。事業所は、加入していた期間の確認に必要な資料の準備に協力する
- 特定一般・専門実践教育訓練は、訓練前キャリアコンサルティングが必要なことを伝え、受講を決める前にハローワークで受給資格と講座の指定を確認するよう案内する。個別の可否はハローワークの判断になる
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省・ハローワーク「教育訓練給付金(厚生労働省のページ・ハローワークインターネットサービスのページ)」(確認日 2026-10-13)