運営 / 更新 2026-10-21

生活機能向上連携加算(Ⅱ)は同行必須か:別々の訪問とカンファレンス

生活機能向上連携加算(Ⅱ)で、理学療法士等とサービス提供責任者が必ず同時に利用者宅を訪問する必要はありません。厚生労働省の適用要件は、サービス提供責任者が理学療法士等の訪問に同行する方法と、双方が別々に利用者宅を訪問した後に共同カンファレンスを行う方法の2つを示しています。別々に訪問する場合も、双方の居宅訪問と、その後の共同評価までが一続きの要件です。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

結論:同行と別々の訪問の2つの経路がある

生活機能向上連携加算(Ⅱ)の適用要件は、理学療法士等が利用者の居宅を訪問するときにサービス提供責任者が同行する方法をまず挙げています。ここでいう理学療法士等は、連携先の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士または医師です。

もう1つは、理学療法士等とサービス提供責任者が利用者の居宅をそれぞれ訪問し、その後に共同してカンファレンスを行う方法です。同じ日時の訪問だけに限定されていないため、日程を合わせにくい場合でも、双方の居宅訪問と共同カンファレンスを組み合わせられます。

生活機能向上連携加算(Ⅱ)で示される2つの連携経路
経路居宅訪問共同評価・カンファレンス
同行理学療法士等の居宅訪問にサービス提供責任者が同行する双方で利用者の状態と改善可能性を評価する
別々の訪問理学療法士等とサービス提供責任者が、それぞれ利用者の居宅を訪問する双方でカンファレンスを行い、利用者の状態と改善可能性を評価する

この記事で決めること

訪問介護事業所のサービス提供責任者が、生活機能向上連携加算(Ⅱ)で理学療法士等との同時訪問が必須か、別々に訪問する場合は何が必要かを厚生労働省の適用要件で確かめるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、生活機能向上連携加算(Ⅱ)の連携記録(採用した訪問経路・双方の居宅訪問日・カンファレンスの日時と参加者・生活機能アセスメントの内容)を作成できる状態を目指します。

別々の訪問は、双方の居宅訪問が前提

別々の訪問による経路は、サービス提供責任者だけが利用者宅を訪ね、理学療法士等から書面で助言を受ける形ではありません。適用要件は、理学療法士等とサービス提供責任者が利用者の居宅をそれぞれ訪問した上で、共同カンファレンスを行うとしています。

カンファレンスでは、利用者のADL(寝返り、起き上がり、移乗、歩行、着衣、入浴、排せつなど)とIADL(調理、掃除、買物、金銭管理、服薬状況など)について、現在の状況と改善可能性を共同で評価します。この共同評価が生活機能アセスメントです。

通常のサービス担当者会議とは区別する

適用要件は、指定居宅介護支援等の運営基準に定める通常のサービス担当者会議として開催されるものを、加算(Ⅱ)の共同カンファレンスから除いています。サービス担当者会議を開いたという事実だけでは、このカンファレンスを行ったことにはなりません。

一方、サービス担当者会議と同じ日に行うこと自体は禁止されていません。適用要件では、会議の前後に時間を明確に区分し、サービス提供責任者と理学療法士等が加算のためのカンファレンスを実施する方法は差し支えないとされています。

カンファレンスはテレビ電話装置等でも行える

厚生労働省の適用要件は、カンファレンスにテレビ電話装置等を活用できるとしています。ただし、これは共同カンファレンスの実施方法についての扱いです。別々の訪問を選ぶ場合に、理学療法士等とサービス提供責任者の双方が利用者宅を訪問する前提まで省けるという意味ではありません。

テレビ電話装置等を使うときは、個人情報保護委員会・厚生労働省の医療・介護関係事業者向けガイダンスと、医療情報システムの安全管理に関するガイドライン等を守ることも適用要件に明記されています。利用する仕組みと参加場所を事前に確認します。

事業所で残す確認記録

厚生労働省の適用要件に沿って後から経路を説明できるよう、事業所内では、同行か別々の訪問か、双方の居宅訪問日、共同カンファレンスの日時・参加者・実施方法、生活機能アセスメントの内容を一つの確認記録にまとめます。これは厚生労働省所定の様式ではなく、事業所が要件との対応を確認するための整理例です。

加算(Ⅰ)(Ⅱ)の単位数、算定期間、連携先の範囲は訪問介護の生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)の要件と期間で確認できます。通常のサービス担当者会議への関わり方はサービス担当者会議で訪問介護事業所がすること、算定前の届出期限は訪問介護の加算届出(体制等状況一覧表)の提出期限で整理しています。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 理学療法士等の居宅訪問にサービス提供責任者が同行するか、双方が別々に居宅を訪問して後から共同カンファレンスを行うかを決める
  2. 別々に訪問する場合は、理学療法士等とサービス提供責任者それぞれの居宅訪問日と、利用者の状態を確認した内容を事業所内の記録に残す
  3. 共同カンファレンスの日時・参加者・実施方法と、ADL・IADLの現状および改善可能性を共同評価した内容を記録する
  4. 通常のサービス担当者会議と同日に行う場合は時間を明確に分け、加算のためのカンファレンスとして実施した範囲を記録する

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

生活機能向上連携加算(Ⅱ)は、理学療法士等とサービス提供責任者が同時に訪問しないと算定できませんか?

同時の訪問だけが方法ではありません。厚生労働省の適用要件では、理学療法士等が利用者宅を訪問するときにサービス提供責任者が同行する方法に加え、双方がそれぞれ利用者宅を訪問した後、共同してカンファレンスを行う方法も示されています。

別々に訪問する場合、サービス提供責任者だけが居宅を訪問すればよいですか?

いいえ。別々の訪問による経路は、理学療法士等とサービス提供責任者の双方が利用者の居宅を訪問した上で、後から共同カンファレンスを行う形です。どちらか一方の居宅訪問だけでは、この経路の記載に合いません。

通常のサービス担当者会議を、加算(Ⅱ)のカンファレンスにできますか?

通常のサービス担当者会議として開催されるものは、加算(Ⅱ)の共同カンファレンスから除かれます。ただし厚生労働省の適用要件は、サービス担当者会議の前後に時間を明確に区分し、サービス提供責任者と理学療法士等が実施する方法は差し支えないとしています。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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