運営 / 更新 2026-10-28
看護小規模多機能の看護体制強化加算:月3,000単位・2,500単位と割合要件
看護小規模多機能型居宅介護(看多機)の看護体制強化加算は、(Ⅰ)が1月3,000単位、(Ⅱ)が1月2,500単位です。どちらも、算定月の前3月間の利用者のうち、看護サービスを提供した人80%以上・緊急時対応加算を算定した人50%以上・特別管理加算を算定した人20%以上という3つの割合が条件で、(Ⅰ)にはさらに2つの条件が加わります。このページは、算定告示と厚生労働大臣が定める基準で、これらを順に確かめます。
根拠は算定告示のレの注と、基準告示の第七十八号
根拠は2つの告示です。算定基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表8 複合型サービス費のレの注と、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)の第七十五号・第七十六号・第七十八号です。2026年10月28日に、厚生労働省の現行の本文を取得して確認しました。
告示を整理したページで、留意事項通知にある割合の計算方法の細目と、市町村ごとの運用は確認していません。届出や請求の前に、事業所のある市町村の案内で確かめてください。
この記事で決めること
看護小規模多機能型居宅介護の事業者が、看護体制強化加算(Ⅰ)・(Ⅱ)の単位数と、算定月の前3月間の利用者に占める割合の要件(看護サービス80%、緊急時対応加算50%、特別管理加算20%)、(Ⅰ)だけに加わる前12月のターミナルケア加算の実績と登録特定行為事業者等の届出を、算定告示と厚生労働大臣が定める基準で確かめたい人向け。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、看護体制強化加算の割合確認表(算定月の前3月間の利用者総数、主治医の指示に基づく看護サービスを提供した人数、緊急時対応加算の算定人数、特別管理加算の算定人数、前12月のターミナルケア加算の算定実績、登録特定行為事業者等の届出の有無)を作成できる状態を目指します。
加算の内容:(Ⅰ)3,000単位・(Ⅱ)2,500単位で、どちらか一方だけ
算定告示は、届出を行った事業所が、医療ニーズの高い利用者への看多機の提供体制を強化した場合に、基準に掲げる区分に従って1月につき(Ⅰ)3,000単位または(Ⅱ)2,500単位を加算するとしています。(Ⅰ)と(Ⅱ)のいずれかを算定している場合は、他方を算定しません。
対象は、月額の区分であるイの算定に付く加算です。基本の単位数や他の加算は、看護小規模多機能型居宅介護費の単位数で整理しています。
(Ⅱ)の基準:前3月の割合が看護80%・緊急時50%・特別管理20%
基準告示の第七十八号は、(Ⅱ)の基準を、イの(1)から(3)までのすべてに適合することとしています。(1)は、算定日が属する月の前3月間の利用者の総数のうち、主治の医師の指示に基づく看護サービスを提供した利用者が100分の80以上であることです。
(2)は、同じ前3月間の利用者の総数のうち、緊急時対応加算を算定した利用者が100分の50以上であること、(3)は、特別管理加算を算定した利用者が100分の20以上であることです。分母の利用者の総数には、短期利用居宅介護費を算定する者を含めません。
| 条件 | (Ⅱ) | (Ⅰ) |
|---|---|---|
| 前3月の利用者のうち、主治医の指示に基づく看護サービスの提供 | 100分の80以上 | 100分の80以上 |
| 前3月の利用者のうち、緊急時対応加算の算定 | 100分の50以上 | 100分の50以上 |
| 前3月の利用者のうち、特別管理加算の算定 | 100分の20以上 | 100分の20以上 |
| 前12月のターミナルケア加算の算定 | 条件なし | 1名以上 |
| 登録特定行為事業者または登録喀痰吸引等事業者の届出 | 条件なし | 届出がなされていること |
| 1月の単位数 | 2,500単位 | 3,000単位 |
(Ⅰ)だけに加わる条件:ターミナルケアの実績と喀痰吸引等の届出
(Ⅰ)は、(Ⅱ)の3つの割合に加えて、あと2つの条件に適合する必要があります。1つは、算定日が属する月の前12月間に、ターミナルケア加算を算定した利用者が1名以上いることです。もう1つは、登録特定行為事業者または登録喀痰吸引等事業者として届出がなされていることです。
ターミナルケア加算は、死亡月に2,500単位を加算するもので、死亡日と死亡日前14日以内に2日以上ターミナルケアを行うことなどが算定の条件です(末期の悪性腫瘍など告示が定める状態の人に訪問看護を行っている場合は1日以上)。この実績がまだない事業所は、(Ⅱ)の基準に適合するかを先に確かめることになります。
割合を支える加算の条件と、反対側にある訪問看護体制減算
割合の条件に出てくる緊急時対応加算は1月774単位です。基準告示の第七十六号は、電話等で看護に関する意見を求められたときに、常時対応できる体制にあることを求めています。特別管理加算は(Ⅰ)が500単位、(Ⅱ)が250単位で、この2つを算定した人数が強化加算の割合の分子になります。
反対側には、訪問看護体制減算があります。第七十五号の基準は、前3月間の割合が、看護サービスの提供100分の30未満、緊急時対応加算の算定100分の30未満、特別管理加算の算定100分の5未満のいずれにも当てはまることで、月の単位数から925〜2,914単位を差し引きます。強化加算(Ⅱ)の80・50・20%と、減算の30・30・5%は、同じ3項目に付いた物差しです。
次に知りたいこと
同じ名前でも、訪問看護ステーションの側の条件は異なります。訪問看護の看護体制強化加算で整理しています。看多機の人員や登録定員は、看護小規模多機能型居宅介護の指定基準で確認できます。
このページは、2026年10月28日に確認した告示の整理にとどまり、個別の事業所への算定の可否は判断しません。最新の取り扱いは、厚生労働省と市町村の案内で確認が必要です。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 算定月の前3月間について、利用者の総数を数える。告示の分母は短期利用居宅介護費を算定する者を除いた利用者の総数なので、除く人を決めて名簿に印を付ける
- 前3月間に、主治の医師の指示に基づく看護サービスを提供した利用者、緊急時対応加算を算定した利用者、特別管理加算を算定した利用者を、それぞれ数えて、利用者総数に対する割合を出す。(Ⅱ)は100分の80・50・20以上の3つがすべて必要
- (Ⅰ)を目指す場合は、前12月間にターミナルケア加算を算定した利用者が1名以上いること、登録特定行為事業者または登録喀痰吸引等事業者として届出がなされていることを、あわせて確かめる
- 毎月、直近の3月の割合を更新する。割合は看護サービス30%未満・緊急時対応加算30%未満・特別管理加算5%未満がそろうと訪問看護体制減算の対象にもなるため、強化加算と減算の両方を同じ表で見る
関連ガイドで計画をつなぐ
隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。
よくある質問
迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。
看護小規模多機能型居宅介護の看護体制強化加算は、いくら算定できますか?
算定告示の複合型サービス費のレの注は、(Ⅰ)を1月につき3,000単位、(Ⅱ)を1月につき2,500単位とし、いずれか一方を算定している場合は他方を算定しないとしています。届出を行った事業所が、医療ニーズの高い利用者への提供体制を強化した場合の加算です。
看護体制強化加算(Ⅱ)の算定に必要な割合は何%ですか?
厚生労働大臣が定める基準の第七十八号は、算定日が属する月の前3月間の利用者総数のうち、主治の医師の指示に基づく看護サービスを提供した者が100分の80以上、緊急時対応加算を算定した者が100分の50以上、特別管理加算を算定した者が100分の20以上であることを(Ⅱ)の基準としています。(Ⅰ)はこの3つに加え、2つの条件が必要です。
看護体制強化加算(Ⅰ)だけに必要な条件は何ですか?
第七十八号は、(Ⅰ)に前12月間にターミナルケア加算を算定した利用者が1名以上いることと、登録特定行為事業者または登録喀痰吸引等事業者として届出がなされていることを加えています。割合の計算の細目はこのページでは確認していないため、市町村の案内で確かめてください。
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表 8 複合型サービス費 イ〜ヰと注」(別表 8 複合型サービス費 イ(1)(2)・ロ、注1〜注16、ハ 初期加算、ニ 認知症加算、ホ〜ヰの加算(2ページ目から3ページ目))(確認日 2026-10-19)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第七十五号 看護小規模多機能型居宅介護費における訪問看護体制減算の基準、第七十六号 緊急時対応加算の基準、第七十八号 看護体制強化加算の基準」(第七十五号イ〜ハ(訪問看護体制減算)、第七十六号(緊急時対応加算)、第七十八号イ(1)〜(5)・ロ(看護体制強化加算(Ⅰ)・(Ⅱ)))(確認日 2026-10-28)