運営 / 更新 2026-10-26
訪問看護の看護体制強化加算:(Ⅰ)月550単位・(Ⅱ)月200単位の基準
訪問看護の看護体制強化加算は、医療ニーズの高い利用者への訪問看護の提供体制を強化した事業所に、1月につき(Ⅰ)が550単位、(Ⅱ)が200単位を加算します。基準は、緊急時訪問看護加算と特別管理加算を算定した利用者の割合、ターミナルケア加算を算定した人数、看護職員の割合で決まります。数字の一覧は、この記事の表にまとめています。
単位数と算定の単位:(Ⅰ)550単位・(Ⅱ)200単位、1月につき
看護体制強化加算は、1月につき(Ⅰ)550単位、(Ⅱ)200単位です。介護報酬の告示(平成12年厚生省告示第19号)の別表、訪問看護費の看護体制強化加算で、厚生労働省掲載の告示本文を確認しました。
届出が必要な加算です。告示は、基準に適合しているものとして、老健局長が定める様式で、電子情報処理組織を使って都道府県知事に届出を行った指定訪問看護事業所が、医療ニーズの高い利用者への指定訪問看護の提供体制を強化した場合に算定できるとしています。(Ⅰ)と(Ⅱ)は、どちらか一方しか算定しません。
この記事で決めること
訪問看護の看護体制強化加算の単位数と、ステーションと病院・診療所それぞれで(Ⅰ)(Ⅱ)の基準(緊急時訪問看護加算・特別管理加算の利用者割合、ターミナルケア加算の人数、看護職員の割合)を、告示の原文で確かめたい訪問看護の事業者向け。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、看護体制強化加算の基準の点検表(算定日が属する月の前6月の緊急時訪問看護加算・特別管理加算の利用者割合、前12月のターミナルケア加算の人数、看護職員の割合)を作成できる状態を目指します。
ステーションの基準:(Ⅰ)は4つ、(Ⅱ)はターミナルケア加算の人数が1名以上
基準は、基準告示(平成27年厚生労働省告示第95号)の第九号に書かれています。ステーションの(Ⅰ)は、次の4つのいずれにも適合する必要があります。緊急時訪問看護加算と特別管理加算は算定日が属する月の前6月間の利用者の割合、ターミナルケア加算は前12月間の人数です。
(Ⅱ)は、(Ⅰ)の4つのうち、緊急時訪問看護加算の割合、特別管理加算の割合、看護職員の割合の3つに適合し、ターミナルケア加算を算定した利用者が前12月間に1名以上であることです。(Ⅰ)との違いは、ターミナルケア加算の人数が5名以上か1名以上かだけです。
| 基準 | 看護体制強化加算(Ⅰ)550単位 | 看護体制強化加算(Ⅱ)200単位 |
|---|---|---|
| 緊急時訪問看護加算を算定した利用者の割合(前6月間) | 50%以上 | 50%以上 |
| 特別管理加算を算定した利用者の割合(前6月間) | 20%以上 | 20%以上 |
| ターミナルケア加算を算定した利用者(前12月間) | 5名以上 | 1名以上 |
| 従業者の総数のうち看護職員の割合 | 60%以上 | 60%以上 |
看護職員の割合:介護予防訪問看護と一体で運営する場合の数え方
看護職員の割合は、指定訪問看護の提供に当たる従業者(看護師等)の総数のうち、看護職員が占める割合です。告示は、指定介護予防訪問看護事業所の指定を併せて受け、訪問看護と介護予防訪問看護を同一の事業所で一体的に運営している場合は、両方を提供する従業者の合計数のうち、看護職員が占める割合で数えると定めています。
従業者に理学療法士等が多い事業所は、60%に届くかを勤務表で早めに確かめておくと、基準に届かない月が分かります。看護職員とそれ以外の職種の範囲は、人員基準の記事の訪問看護ステーションの人員基準で整理しています。
病院・診療所の基準:ステーションより少ない
指定訪問看護ステーション以外の指定訪問看護事業所(病院・診療所)は、基準が異なります。告示は、(Ⅰ)について、緊急時訪問看護加算の割合、特別管理加算の割合、ターミナルケア加算5名以上の3つに適合することとしています。看護職員の割合の基準は、ここには置かれていません。
(Ⅱ)は、緊急時訪問看護加算の割合、特別管理加算の割合、ターミナルケア加算が前12月間に1名以上であることです。期間はステーションと同じで、割合は前6月間、人数は前12月間です。
3つの加算との関係:算定していないと基準に届かない
この加算の基準は、ほかの加算の算定実績で決まります。緊急時訪問看護加算は緊急時訪問看護加算、特別管理加算は特別管理加算、ターミナルケア加算はターミナルケア加算で、それぞれの単位数と基準を整理しています。
算定していない利用者が多いと、割合は上がりません。この3つの算定の有無は、理学療法士等の訪問に対する1回8単位の減算にも関わります。告示の文言と点検の項目は訪問看護の理学療法士等による訪問を参照してください。
資料の範囲と、あわせて読むページ
2026年10月26日に、介護報酬告示の別表の訪問看護費の看護体制強化加算と、基準告示(第95号)の第九号を、厚生労働省掲載の本文で確認しました。
利用者の総数や算定割合の数え方、届出の取扱いを定める留意事項通知(老企第36号)は、この記事では確認していません。月額型の加算の全体は訪問看護の主な加算にあります。算定できるかの最終判断は、指定権者または国民健康保険団体連合会に確認してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 算定を考える月を決め、その月の前6月間の月ごとに、利用者の総数と、緊急時訪問看護加算を算定した利用者数・特別管理加算を算定した利用者数を表に書き、50%以上・20%以上に届くかを確かめる
- 前12月間にターミナルケア加算を算定した利用者の人数を数え、(Ⅰ)に必要な5名以上か、(Ⅱ)に必要な1名以上かを分けて印を付ける
- 指定訪問看護の提供に当たる従業者の総数と看護職員の数を勤務表から書き出し、看護職員が60%以上かを確かめる。介護予防訪問看護を一体で運営している場合は、両方の従業者の合計で数える
- (Ⅰ)と(Ⅱ)のどちらの基準に届くかを書き、届出の様式と数え方の取扱いは、留意事項通知の現行の本文を指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめて、確かめた日を残す
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 3 訪問看護費 注1(対象となる利用者)・注6(複数名訪問加算)」(別表 3 訪問看護費 注1(通院が困難な利用者。末期の悪性腫瘍等・精神科訪問看護の利用者を除く。理学療法士等の訪問はイ(5)で1日2回を超えると100分の90)、注6(複数名訪問加算(Ⅰ)(Ⅱ))、注20(イ(5)の1回8単位の減算)、ヘ 看護・介護職員連携強化加算(250単位。1月に1回)、イ(4)・ロ(4)(所要時間1時間以上1時間30分未満)、注7(特別な管理を必要とする利用者への1時間以上1時間30分未満の訪問後に引き続き訪問し通算1時間30分以上で1回300単位)、注12(緊急時訪問看護加算。ステーション(Ⅰ)600単位・(Ⅱ)574単位、病院・診療所(Ⅰ)325単位・(Ⅱ)315単位)、注13(特別管理加算(Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位。1月につき)、注15(ターミナルケア加算。死亡月につき2,500単位)、ト 看護体制強化加算((Ⅰ)550単位・(Ⅱ)200単位。1月につき)、ホ 退院時共同指導加算(600単位。退院・退所につき1回、特別な管理を必要とする利用者は2回。ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注5(夜間・早朝100分の25・深夜100分の50。イ及びロが対象。1回につき)、イ・ロの所要時間別の所定単位数、注8(同一敷地内建物等の利用者と同一の建物に20人以上居住する利用者は1回につき100分の90、同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者は100分の85。訪問介護費の注12にある100分の88のただし書きは訪問看護費の注8にはない)、リ サービス提供体制強化加算(イ又はロを算定する場合は1回につき(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位、ハを算定する場合は1月につき(Ⅰ)50単位・(Ⅱ)25単位。ハは定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して行う訪問看護で2,961単位)、注9(特別地域訪問看護加算。大臣が定める地域に所在し届出をした事業所。イ・ロは1回につき・ハは1月につき100分の15)、注10(地域に所在し大臣が定める施設基準に適合し届出をした事業所。100分の10)、ニ 初回加算((Ⅰ)350単位・(Ⅱ)300単位。1月につき。(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定しない)、ホ 退院時共同指導加算の注(ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注11(大臣が定める地域に居住する利用者へ通常の事業の実施地域を越えて訪問。100分の5)、注14(専門管理加算。緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門ケア及び人工膀胱ケアの専門の研修を受けた看護師はイ250単位、特定行為研修を修了した看護師はロ250単位。1月に1回に限る)、注16(遠隔死亡診断補助加算。情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が主治の医師の指示で死亡診断の補助を行った場合、死亡月につき150単位))(確認日 2026-10-26)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(平成27年3月23日厚生労働省告示第95号)第七号(緊急時訪問看護加算の基準)・第八号(ターミナルケア加算の基準)・第九号(看護体制強化加算の基準)・第九号の二(口腔連携強化加算の基準)」(七 訪問看護費における緊急時訪問看護加算の基準(イ (Ⅰ)は(1)常時対応の体制と(2)緊急時訪問における看護業務の負担軽減の体制、ロ (Ⅱ)はイ(1)のみ)、八 訪問看護費におけるターミナルケア加算の基準(イ 24時間連絡できる体制と必要に応じた訪問看護の体制、ロ 主治の医師との連携の下での説明と同意、ハ 利用者の身体状況の変化等の記録)、九 看護体制強化加算の基準(緊急時訪問看護加算の算定割合など)、九の二 口腔連携強化加算の基準(イ 歯科訪問診療料の算定実績がある歯科医療機関の歯科医師・歯科衛生士に相談できる体制を文書等で取り決め、ロ 他事業所の口腔・栄養スクリーニング加算の算定、居宅療養管理指導費の算定、他事業所の口腔連携強化加算の算定のいずれにも該当しない)、十 サービス提供体制強化加算の基準(イ (Ⅰ)は研修計画と研修の実施又は予定・会議の定期開催・健康診断等の定期実施・勤続7年以上が100分の30以上、ロ (Ⅱ)はイ(1)〜(3)と勤続3年以上が100分の30以上))(確認日 2026-10-26)