運営 / 更新 2026-10-26
介護予防訪問看護の減算:12月超は1回5単位(15単位)・准看護師90%・同一建物90%
介護予防訪問看護費の減算は、算定基準の告示(平成18年厚生労働省告示第127号)の別表「2 介護予防訪問看護費」の注に書かれています。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の訪問では、利用を開始した日の属する月から起算して12月を超えると、1回につき5単位(注16を算定している場合は15単位)が減算されます。このほか、准看護師の訪問と同一建物の居住者への訪問は割合で減り、高齢者虐待防止措置と業務継続計画の整備を欠くと100分の1が減算されます。
介護予防訪問看護費の減算と割合の一覧
告示の別表で確認できた減算と割合は、次のとおりです。単位数は令和6年度改定後の告示の値で、令和8年厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)による影響は確認していません。
| 区分 | 内容 | 告示の注 |
|---|---|---|
| 利用開始から12月超(理学療法士等) | 1回につき5単位を減算。注16を算定しているときは1回につき15単位を減算 | 注17 |
| 准看護師の訪問 | 所定単位数の100分の90 | 注1 |
| 理学療法士等が1日に2回を超えて訪問 | 1回につき100分の50 | 注1 |
| 同一建物の居住者 | 同一敷地内・隣接敷地内の建物などの居住者、同一の建物に1月あたり20人以上が居住する建物の居住者は100分の90。同一敷地内建物等に1月あたり50人以上が居住する建物の居住者は100分の85 | 注7 |
| 高齢者虐待防止措置未実施 | 所定単位数の100分の1を減算 | 注2 |
| 業務継続計画未策定 | 所定単位数の100分の1を減算 | 注3 |
| 別に厚生労働大臣が定める施設基準に該当する事業所(理学療法士等の訪問) | 1回につき8単位を減算 | 注16 |
この記事で決めること
訪問看護と連携する、または介護予防の訪問看護を展開する事業者が、介護予防訪問看護費の減算の条件と単位数を告示と留意事項通知で確かめ、介護給付の訪問看護との違いを知るための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、介護予防訪問看護の減算の確認表(利用者ごとに、利用開始月・12月超の判定・訪問した職種・建物の区分を記録する表)を作成できる状態を目指します。
利用開始から12月超の減算:5単位と15単位
理学療法士等の訪問は、利用開始から12月を超えると1回につき5単位(注16を算定していれば15単位)の減算です。告示の注17は、利用を開始した日の属する月から起算して12月を超えて理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が指定介護予防訪問看護を行う場合を対象に、この単位数を所定単位数から減算すると定めています。看護師が訪問する場合は、この注の対象に書かれていません。
介護予防サービスの留意事項通知は、同じ内容に加えて、入院による中断があり、かつ医師の指示内容に変更がある場合は、新たに利用が開始されたものとする取扱いを示しています(介護保険最新情報Vol.1213の新旧対照で確認)。令和6年度改定前の通知は、5単位の減算だけを規定していました。
准看護師・同一建物・虐待防止と業務継続計画
准看護師が訪問した場合は、所定単位数の100分の90です(告示の注1)。留意事項通知の准看護師の取扱いは、この記事では確認していません。
同一建物の割合は、訪問する建物と人数で変わります。同一建物の範囲を示した留意事項通知の箇所は、この記事では確認していません。高齢者虐待防止措置未実施減算と業務継続計画未策定減算は、告示が定める基準を満たさない場合に、それぞれ100分の1を減算するものです。
訪問看護(介護給付)との違い
介護給付の訪問看護費(居宅サービス告示)と見比べると、次の点が異なります。介護給付側の告示を「12月を超えて」で検索しても、介護予防の注17にあたる減算の注は見つかりませんでした。ただし、告示の全文を通読して確かめたわけではありません。
| 項目 | 介護予防訪問看護 | 訪問看護(介護給付) |
|---|---|---|
| 利用開始から12月超の減算 | あり(注17。5単位または15単位) | 同じ減算の注は確認できなかった |
| 理学療法士等が1日に2回を超えて訪問 | 1回につき100分の50 | 1回につき100分の90 |
| 准看護師の訪問 | 100分の90 | 100分の90 |
確かめ方と関連する記事
利用者ごとに利用開始月を記録し、12月を超える月と、入院による中断・医師の指示の変更を一覧にしておくと、減算の取りこぼしを防げます。これは確認の方法の提案で、制度が定めた手順ではありません。個別の算定の可否は、指定権者に確認してください。
介護給付の訪問看護の単位数は訪問看護費の単位数:ステーション314〜1,128単位・准看護師90%・リハ職294単位、加算は訪問看護の主な加算:緊急時600単位・特別管理500単位・ターミナルケア2,500単位、訪問介護との違いは訪問介護と訪問看護の違い:介護保険法第8条・基準第60条・第69条と計画書の作り方で確認できます。
この記事で確認した範囲
2026-10-26に、算定基準の告示(平成18年厚生労働省告示第127号)の別表の介護予防訪問看護費の注と、介護保険最新情報Vol.1213の新旧対照にある留意事項通知の該当箇所を確認しました。
介護予防訪問看護費の基本の単位数、令和8年厚生労働省告示第87号による影響、同一建物の定義を示した通知、留意事項通知の現行の単独版は確認しておらず、書いていません。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 介護予防訪問看護を利用する人ごとに、利用を開始した日の属する月を記録し、そこから12月を超える月を一覧にする
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問する人は、12月を超えた訪問から減算の対象になるかを、告示の注17と留意事項通知で照らして確かめる
- 入院による中断があり、医師の指示内容に変更がある場合は新たに利用が開始されたものとする取扱いがあるため、入院と指示変更の日付を記録する
- 准看護師の訪問、同一建物の居住者への訪問、虐待防止措置・業務継続計画の整備状況を月ごとに点検し、読み方が定まらない点は指定権者に書面で確かめる
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(別表 指定居宅サービス介護給付費単位数表の訪問介護費)(確認日 2026-10-20)
- 厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1213(令和6年3月15日)留意事項通知の改正(新旧対照)」(第2 居宅サービス単位数表(訪問介護費)に関する事項の新旧対照)(確認日 2026-10-20)
- 厚生労働省「指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年3月14日厚生労働省告示第127号)別表「指定介護予防サービス介護給付費単位数表」2 介護予防訪問看護費」(別表「2 介護予防訪問看護費」の注1(准看護師・理学療法士等の割合)・注2・注3(高齢者虐待防止措置未実施・業務継続計画未策定)・注7(同一建物)・注14(特別指示の14日間)・注16・注17(12月超の減算))(確認日 2026-10-26)