運営 / 更新 2026-10-19
小規模多機能型居宅介護費の単位数:要介護1は月10,458単位・初期加算30単位
小規模多機能型居宅介護費は、通い・訪問・泊まりを組み合わせて使う登録者1人につき、1月単位で決まる定額の報酬です。同一建物に居住する者以外なら、要介護1が10,458単位、要介護5が27,209単位です。このページは告示で、基本の単位数と減算、主な加算を整理します。
基本は1月につき要介護1で10,458単位から
イの小規模多機能型居宅介護費は、登録者の要介護状態区分に応じて、登録している期間1月につきの単位数を算定します。訪問介護のように訪問1回ごとに積み上げる方式ではなく、通い・訪問・泊まりの利用回数によらず、月の基本の単位数は要介護度で決まります。ただし提供回数が少なすぎる月には減算があります。
同一建物に居住する者以外の登録者は、要介護1から要介護5まで10,458・15,370・22,359・24,677・27,209単位です。同一建物に居住する登録者は9,423・13,849・20,144・22,233・24,516単位で、要介護1で比べると1,035単位低い設定です。
この記事で決めること
小規模多機能型居宅介護の開設を検討する、または訪問介護と併せて関わる事業者が、要介護度別の月額の基本単位数、減算、主な加算の単位数を告示で確かめるための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、小規模多機能型居宅介護の算定確認表(登録者ごとの要介護度、同一建物の居住の有無、登録日、月ごとの提供回数、加算の種類と算定月)を作成できる状態を目指します。
短期利用は1日572単位から843単位
ロの短期利用居宅介護費は1日につきの単位数で、要介護1から5まで572・640・709・777・843単位です。短期間の利用に使う区分で、月額のイとは別に、日数で算定します。初期加算・認知症加算・看護職員配置加算など、告示で「イについては」とされている加算は、ロには付きません。
短期利用居宅介護費を算定するには、告示の定める基準に適合する旨を市町村長に届け出た事業所であることが必要です。届出の要件そのものは、このページでは扱っていません。
減算は100分の1と100分の70
身体拘束廃止未実施減算、高齢者虐待防止措置未実施減算、業務継続計画未策定減算は、いずれも所定単位数の100分の1の減算です。
通いサービス、訪問サービス、宿泊サービスの算定月の提供回数が、登録者1人あたり平均で週4回に満たない場合は、所定単位数の100分の70で算定します。登録者の数や従業者の員数が基準に該当しない場合も、厚生労働大臣の定めるところにより算定します。この基準の中身は、このページでは扱っていません。
登録者が短期入所生活介護、特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護などを受けている間は、小規模多機能型居宅介護費は算定しません。他の小規模多機能型居宅介護事業所に登録している間も、別の事業所は算定できません。
地域による加算は100分の15・10・5
厚生労働大臣が定める地域に所在する事業所は、特別地域小規模多機能型居宅介護加算として、1月につき所定単位数の100分の15が加算されます。中山間地域等の小規模事業所は、イは1月につき、ロは1日につき、100分の10が加算されます。
通常の事業の実施地域を越えて、厚生労働大臣が定める地域に居住する登録者にサービスを行った場合は、1月につき100分の5が加算されます。どの地域が当たるかは、事業所を指定する市町村に確認してください。
初期加算は1日30単位・認知症加算は月460〜920単位
初期加算は、登録した日から30日以内の期間について、1日につき30単位です。30日を超える入院の後に利用を再び始めた場合も同じです。
認知症加算は1月につき、(Ⅰ)が920単位、(Ⅱ)が890単位、(Ⅲ)が760単位、(Ⅳ)が460単位です。(Ⅰ)から(Ⅲ)はどれか1つだけ算定します。若年性認知症利用者受入加算は1月につき800単位で、認知症加算を算定している場合は算定しません。
認知症の行動・心理症状のため在宅での生活が困難と医師が判断した人に短期利用を行った場合は、利用開始日から7日を限度に、1日につき200単位です。
看護・訪問・マネジメントの加算は月単位
看護職員配置加算は1月につき、(Ⅰ)が900単位、(Ⅱ)が700単位、(Ⅲ)が480単位で、どれか1つだけ算定します。看取り連携体制加算は、死亡日と死亡日以前30日以下について1日につき64単位を死亡月に加算し、看護職員配置加算(Ⅰ)を算定していないときは算定しません。
訪問体制強化加算は1月につき1,000単位です。総合マネジメント体制強化加算は、(Ⅰ)が1月につき1,200単位、(Ⅱ)が800単位で、どちらか一方だけ算定します。
生活機能向上連携加算は、(Ⅰ)が1月につき100単位、(Ⅱ)が200単位です。口腔・栄養スクリーニング加算は1回20単位(6月に1回が限度)、科学的介護推進体制加算は1月につき40単位、生産性向上推進体制加算は1月につき(Ⅰ)が100単位、(Ⅱ)が10単位です。
サービス提供体制強化加算と処遇改善加算
サービス提供体制強化加算は、イを算定している場合は1月につき(Ⅰ)が750単位、(Ⅱ)が640単位、(Ⅲ)が350単位です。ロを算定している場合は1日につき25・21・12単位です。区分のうちどれか1つだけ算定します。
介護職員等処遇改善加算は、基本の単位数と各加算を合計した単位数に、(Ⅰ)イが1000分の171、(Ⅰ)ロが186、(Ⅱ)イが168、(Ⅱ)ロが183、(Ⅲ)が156、(Ⅳ)が128を乗じます。訪問介護とは率が異なるため、訪問介護の処遇改善加算の率をそのまま当てはめないでください。
訪問介護事業者が関わるときの見方と、この記事で確認した範囲
小規模多機能型居宅介護は市町村が指定する地域密着型サービスで、人員や設備の基準は小規模多機能型居宅介護の指定基準で整理しています。登録者が利用している間の訪問介護の算定の考え方は、訪問介護と他サービスの算定関係にまとめています。
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表と、厚生労働省の介護報酬の算定構造(令和8年6月改定箇所入り)を2026-10-19に確認しました。基本の単位数と処遇改善加算の率は両方で一致しています。
各加算の算定基準と留意事項通知は取得しておらず、このページでは扱っていません。算定できるかの最終判断は、指定権者である市町村と、国民健康保険団体連合会に確認してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 登録者ごとに要介護度と、事業所と同一建物に居住しているかを記録し、月額の基本の単位数を表から引く
- 通い・訪問・泊まりの提供回数を月ごとに数え、登録者1人あたり平均で週4回に満たない月がないかを請求前に点検する
- 登録日から30日以内の初期加算の日数と、認知症加算・看護職員配置加算など1月につきの加算の算定月を、利用者ごとに一覧にする
- 他の介護サービスを受けている間は算定しない決まりがあるので、入院・入所・短期入所などの期間を登録者ごとに確かめ、月の途中の変更を記録に残す
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表 4 小規模多機能型居宅介護費 イ〜タと注」(確認日 2026-10-19)
- 厚生労働省老健局「介護報酬の算定構造(令和8年6月改定箇所入り)「4 小規模多機能型居宅介護費」」(確認日 2026-10-19)