運営 / 更新 2026-10-26
小規模多機能の訪問体制強化加算:月1,000単位・常勤2名以上・延べ訪問200回
小規模多機能型居宅介護の訪問体制強化加算は、1月につき1,000単位です。算定には市町村長への届出が要り、基準は告示第95号の第五十五号にあって、訪問サービスに当たる常勤の従業者の人数と、1月の延べ訪問回数の2つです。この記事は、その2つの基準と、集合住宅を併設する場合のただし書きを、告示の原文で整理します。
この記事の要点
- 単位数
- 1月につき1,000単位(告示第126号 別表 リ)。市町村長への届出が必要
- 人員の基準
- 訪問サービスの提供に当たる常勤の従業者を2名以上配置すること(告示第95号 第五十五号 イ)
- 訪問回数の基準
- 算定月の延べ訪問回数が1月当たり200回以上(同号 ロ)
- 集合住宅を併設する場合
- 登録者のうちイ(1)を算定する者が100分の50以上で、その登録者への延べ訪問回数が月200回以上
単位数と届出先
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)の別表(指定地域密着型サービス介護給付費単位数表)にある小規模多機能型居宅介護費の「リ」が、この加算を定めています。2026年10月26日に、厚生労働省が掲載する告示の本文で確かめました。厚生労働大臣が定める基準に適合するものとして、市町村長に届出を行った事業所が、登録者の居宅における生活を継続するための提供体制を強化した場合に、1月につき1,000単位を加算します。
単位数は区分のない1,000単位で、基本単位数やほかの加算は小規模多機能型居宅介護費の単位数にまとめています。
この記事で決めること
小規模多機能型居宅介護の事業者が、訪問体制強化加算の単位数と、告示が定める常勤の従業者の人数・延べ訪問回数・集合住宅を併設する場合の扱いを原文で確かめ、届出できるか考えたい人向け。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、小規模多機能型居宅介護の訪問体制強化加算の確認表(1枚):訪問サービスに当たる常勤の従業者の氏名と人数、算定月ごとの延べ訪問回数、集合住宅の併設の有無と該当する場合の割合、確認日を作成できる状態を目指します。
告示第五十五号が定める2つの基準
基準は、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)の第五十五号に書かれています。イとロの両方に適合することが条件です。
次の表は、告示の文言を要約して並べたものです。実際の判断は告示の原文を読み、事業所の勤務表と訪問の記録に照らして行ってください。
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| イ 人員 | 事業所が提供する訪問サービス(指定地域密着型サービス基準第63条第1項に規定する訪問サービス)の提供に当たる常勤の従業者を、2名以上配置している |
| ロ 訪問回数 | 算定日が属する月における、事業所の延べ訪問回数が1月当たり200回以上である |
集合住宅を併設する場合のただし書き
ロには、ただし書きがあります。事業所と同一の建物に、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、または都道府県知事の登録を受けたサービス付き高齢者向け住宅を併設している場合は、見る対象が変わります。
この場合は、登録者の総数のうち、基本報酬のイ(1)を算定する者の占める割合が100分の50以上で、かつ、イ(1)を算定する登録者に対する延べ訪問回数が1月当たり200回以上であることが求められます。併設していない事業所は、事業所全体の延べ訪問回数が月200回以上であればロに適合します。
| 事業所の状況 | 見るもの | 基準 |
|---|---|---|
| 上の集合住宅を併設していない | 事業所の延べ訪問回数 | 1月当たり200回以上 |
| 上の集合住宅を同一建物に併設している | 登録者総数のうちイ(1)を算定する者の割合 | 100分の50以上 |
| (同上) | イ(1)を算定する登録者に対する延べ訪問回数 | 1月当たり200回以上 |
看護小規模多機能型居宅介護の同名の加算とは基準が別
看護小規模多機能型居宅介護費にも、訪問体制強化加算が1月につき1,000単位であり、基準は同じ告示の第七十八の二に別に書かれています。常勤の従業者2名以上と延べ訪問回数200回以上という骨組みは似ていますが、看護小規模多機能型では、数える常勤の従業者から保健師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が除かれ、訪問サービスからも看護サービスが除かれます。
名前が同じでも、数える人と訪問の範囲はサービスごとに別の号で定められています。看護小規模多機能型の単位数は看護小規模多機能型居宅介護費の単位数にあります。
事業所で確かめる順番:人数、回数、併設の有無
最初に、訪問サービスの提供に当たる常勤の従業者を氏名と勤務形態つきで書き出し、2名以上いるかを確かめます。次に、算定する月の訪問の記録から延べ訪問回数を日付ごとに数え、月200回以上かを確かめます。
同一建物に前の節の集合住宅がある事業所は、イ(1)を算定する登録者の割合と、その登録者への延べ訪問回数を、別に数えます。訪問の数え方、届出の様式と時期は市町村の考え方に従うため、届出の前に担当課へ確かめてください。次に読む記事は、小規模多機能型居宅介護の指定基準です。
この記事で確認した範囲
2026年10月26日に、厚生労働省が掲載する告示(平成18年厚生労働省告示第126号の別表、平成27年厚生労働省告示第95号の第五十五号と第七十八の二)の本文を確認しました。単位数、届出先、基準の組み合わせ、ただし書きを写しています。
留意事項通知の細かな運用や、訪問回数の数え方の書式は、この記事では扱っていません。個別の事業所が基準を満たすかは市町村の判断によるため、算定を保証する記事ではありません。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 訪問サービスの提供に当たる常勤の従業者を、氏名と勤務形態つきで書き出し、2名以上いるかを確かめる
- 算定する月の訪問の記録から、延べ訪問回数を日付ごとに数え、月200回以上かを確かめる
- 同一建物に養護老人ホーム・軽費老人ホーム・有料老人ホーム・登録されたサービス付き高齢者向け住宅があるかを確かめ、あればイ(1)を算定する登録者の割合と、その登録者への延べ訪問回数も別に数える
- 届出の様式、時期、訪問の数え方は市町村へ確かめてから、届け出るかどうかを決める
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表 4 小規模多機能型居宅介護費 イ〜タと注」(別表 4 小規模多機能型居宅介護費 イ(1)(2)・ロ(1ページ目末尾から2ページ目)、注1〜注12、ハ 初期加算、ニ 認知症加算、ホ 認知症行動・心理症状緊急対応加算、ヘ 若年性認知症利用者受入加算、ト 看護職員配置加算、チ 看取り連携体制加算、リ 訪問体制強化加算、ヌ 総合マネジメント体制強化加算、ル 生活機能向上連携加算、ヲ〜ヨ、タ 介護職員等処遇改善加算)(確認日 2026-10-19)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第五十五号 小規模多機能型居宅介護費における訪問体制強化加算の基準」(第五十五号 イ(訪問サービスの提供に当たる常勤の従業者を二名以上)・ロ(延べ訪問回数が一月当たり二百回以上、集合住宅を併設する場合のただし書き)。看護小規模多機能型は第七十八の二)(確認日 2026-10-26)