運営 / 更新 2026-10-21

特定事業所加算は利用者ごとに外せるか:自己負担を踏まえた取得判断

特定事業所加算を取得した後、一部の利用者だけ加算を算定しない扱いにはできません。厚生労働省の介護サービス関係Q&A問416は、利用者負担の軽減を理由に特定の利用者だけ加算を行わないことや、利用者間で加算の有無を変えることを認めていません。事業所として取得するか否かを、あらかじめ決める必要があります。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

結論:利用者ごとに加算の有無は変えられない

厚生労働省Q&A問416は、特定事業所加算を取得した後、利用者の自己負担を軽くするために、特定の利用者だけ加算を行わないことができるかという質問に答えています。回答は「できない」というものです。

同じ事業所の利用者について、ある利用者には加算し、別の利用者には加算しないという扱いにはできません。自己負担への配慮は、取得後の利用者別の除外ではなく、事業所が取得するか否かを決める段階で検討します。

この記事で決めること

訪問介護事業所の経営者や管理者が、特定事業所加算を一部の利用者だけ算定しない運用ができるか、利用者負担を考慮して事業所として何を事前に決めるかを厚生労働省Q&Aで確かめるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、本サイト独自の特定事業所加算の取得判断メモ(取得するか否か・利用者負担を含む判断材料・届出と請求運用との対応)を作成できる状態を目指します。

事業所として取得するか否かを事前に決める

Q&Aは、事業者に対し、事業所として加算を取得するか否かを、あらかじめ十分に検討するよう示しています。判断の単位は利用者一人ひとりではなく、事業所です。

したがって、取得後に「この利用者は自己負担が増えるため外す」と調整する方法ではなく、取得する場合と取得しない場合を事業所の方針として比べます。個別の事情に応じて加算の有無を切り替える運用を前提にしないことが重要です。

特定事業所加算の取得方針と利用者ごとの扱い
事業所の方針利用者ごとの扱いQ&Aとの対応
特定事業所加算を取得する特定の利用者だけ加算を外すことはできない利用者間で加算の有無を変えない
特定事業所加算を取得しない事業所として加算を行わない取得するか否かを事前に決める

利用者負担を考慮して取得方針を決める

Q&Aが直接定めるのは、利用者別の除外はできないことと、利用者負担を考慮して、事業所として取得するか否かを事前に検討することです。収入や追加業務の試算方法までは定めていません。

事業所内で収支も比べる場合は、Q&A所定の手順ではなく本サイト独自の実務整理です。取得する場合としない場合について、利用者構成・サービス量・所定単位数などの前提をそろえ、加算収入と要件を維持する業務を専用の収支試算で確認します。

区分別の要件は訪問介護の特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅴ)の算定要件で、収入と追加コストの比べ方は訪問介護の特定事業所加算の収支試算で確認できます。

決定した方針を届出と請求にそろえる

事業所として取得するか否かを決めたら、判断日と理由を事業所内の記録に残し、届出と請求の設定がその方針に合っているかを確認します。これはQ&A所定の義務ではなく、本サイト独自の実務整理例です。取得方針を変える場合は、算定開始月と届出期限を指定権者の最新の案内で確かめます。

届出の一般的な提出期限は訪問介護の加算届出(体制等状況一覧表)の提出期限で整理しています。個別の事業所の届出方法や算定開始月は、提出先の指定権者へ確認してください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 特定事業所加算を一部の利用者だけ外す運用はできないことを前提に、事業所として取得するか否かを決める
  2. 取得を検討する場合は、Q&Aが示す利用者負担への考慮と、別記事の収支試算で確認した加算収入・追加業務を、本サイト独自の判断材料として並べる
  3. Q&A所定の義務ではなく本サイト独自の実務整理例として、取得するか否か、判断した日、判断に使った資料と理由を事業所内の記録に残す
  4. Q&A所定の義務ではなく本サイト独自の実務整理例として、決定した方針と届出・請求の設定が一致しているかを確認する。変更する場合は算定開始月と届出期限を指定権者の案内で確かめる

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

特定事業所加算を、一部の利用者だけ算定しない扱いにできますか?

できません。厚生労働省Q&A問416は、利用者負担の軽減を理由に特定の利用者だけ加算を行わないことはできず、利用者間で加算の有無を変えることは認められないとしています。

利用者の自己負担を考える場合、いつ取得の有無を決めますか?

厚生労働省Q&A問416は、事業所として加算を取得するか否かを、あらかじめ十分に検討するよう示しています。取得後に利用者ごとに外すのではなく、事業所として事前に方針を決めます。

利用者ごとに加算の有無を選べないなら、事業所は何を比べますか?

Q&Aが直接示すのは、利用者負担を考慮し、事業所として取得するか否かを事前に決めることです。加算による収入や要件を維持する業務の比較はQ&Aの規定ではないため、別の収支試算で利用者構成・サービス量・所定単位数をそろえて確認します。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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