運営 / 更新 2026-10-19
特定施設入居者生活介護費の単位数:要介護1は1日542単位・看取り介護加算
特定施設入居者生活介護(有料老人ホームなどが指定を受けて行う介護サービス)の報酬は、要介護度別の1日あたりの単位数です。要介護1が542単位、要介護5が813単位です。このページは告示で、基本の単位数、身体拘束廃止未実施の10%減算を含む減算、入居継続支援や看取り介護など主な加算を整理します。
基本は1日542〜813単位・短期利用も同額
イの特定施設入居者生活介護費は1日につきの単位数で、要介護1から5まで542・609・679・744・813単位です。ハの短期利用特定施設入居者生活介護費も同じ542・609・679・744・813単位です。短期利用は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するとして、都道府県知事に届け出た事業所が算定できる区分です。
ロの外部サービス利用型特定施設入居者生活介護費は1月につきで、サービスの種類ごとの単位数を積み上げ、要介護度ごとに別に厚生労働大臣が定める限度の範囲で算定します。このページでは基本の単位数の表は扱っていません。イとハは看護職員または介護職員の員数が、ロは介護職員の員数が、別に厚生労働大臣が定める基準に該当する場合は、別に厚生労働大臣が定めるところにより算定します。
この記事で決めること
特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホームなど)の開設を検討する、または訪問介護と併せて関わる事業者が、要介護度別の1日の基本単位数、減算、主な加算の単位数を告示で確かめるための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、特定施設の算定確認表(入居者ごとの要介護度、入居日、入院・退居の日、看取り介護の対象期間、加算の種類と算定月)を作成できる状態を目指します。
身体拘束廃止未実施は10%・業務継続計画未策定は3%の減算
身体拘束廃止未実施減算は、イは所定単位数の100分の10、ロとハは100分の1です。高齢者虐待防止措置未実施減算は100分の1、業務継続計画未策定減算は100分の3です。同じ入居系の認知症対応型共同生活介護費の単位数でも、身体拘束廃止未実施減算は介護費のイが100分の10です。
入居継続支援加算36・22単位と夜間看護体制加算18・9単位
入居継続支援加算は、イについて(Ⅰ)が1日につき36単位、(Ⅱ)が22単位です。夜間看護体制加算は、(Ⅰ)が1日につき18単位、(Ⅱ)が9単位で、イとハに付きます。どちらも、別に厚生労働大臣が定める基準に適合するとして届け出が必要で、基準の中身はこのページでは扱っていません。
若年性認知症入居者受入加算は、イとハについて1日120単位です。認知症専門ケア加算は1日につき(Ⅰ)が3単位、(Ⅱ)が4単位で、どちらか1つだけ算定します。
機能訓練・生活機能向上・ADL維持の加算
イについて、個別機能訓練加算は、(Ⅰ)が1日につき12単位、(Ⅱ)が1月につき20単位です。(Ⅱ)は(Ⅰ)を算定していて、計画の内容などの情報を厚生労働省に提出し、機能訓練に活用している場合に付きます。生活機能向上連携加算は(Ⅰ)が100単位、(Ⅱ)が200単位です。
ADL維持等加算は、評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内の期間に限り、1月につき(Ⅰ)が30単位、(Ⅱ)が60単位で、どちらか1つだけ算定します。
入居時・退居時と看取りの加算
退院・退所時連携加算は、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院から入居した日から30日以内の期間について、1日30単位です。退居時情報提供加算は、利用者が退居して医療機関に入院する場合に、利用者1人につき1回に限り250単位です。
看取り介護加算と退院・退所時連携加算、退居時情報提供加算は、イについての加算です。看取り介護加算(Ⅰ)は、死亡日以前31日以上45日以下が1日72単位、4日以上30日以下が144単位、死亡日の前日と前々日が680単位、死亡日が1,280単位で、死亡月に加算します。看取り介護加算(Ⅱ)は同じ区分で572単位、644単位、1,180単位、1,780単位です。
医療連携・感染対策・体制の加算
協力医療機関連携加算は、協力医療機関と利用者の病歴等の情報を共有する会議を定期的に開く場合に、1月につき100単位(協力医療機関が指定居宅サービス基準第191条第2項各号の要件を満たす場合)、それ以外は40単位です。イとロに付きます。
高齢者施設等感染対策向上加算は1月につき(Ⅰ)が10単位、(Ⅱ)が5単位です。新興感染症等施設療養費は1日240単位で、1月に1回、連続する5日が限度です。口腔・栄養スクリーニング加算は1回20単位、科学的介護推進体制加算は1月40単位です。
生産性向上推進体制加算は1月につき(Ⅰ)が100単位、(Ⅱ)が10単位、サービス提供体制強化加算は1日につき(Ⅰ)が22単位、(Ⅱ)が18単位、(Ⅲ)が6単位で、どれか1つだけ算定します。
処遇改善加算は1000分の148から108
介護職員等処遇改善加算は、基本の単位数と各加算を合計した単位数に、(Ⅰ)イが1000分の148、(Ⅰ)ロが159、(Ⅱ)イが142、(Ⅱ)ロが153、(Ⅲ)が130、(Ⅳ)が108を乗じます。訪問介護や看護小規模多機能型居宅介護費の単位数とは率が異なります。
この記事で確認した範囲と、訪問介護との関係
指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表と、厚生労働省の介護報酬の算定構造(令和8年6月改定箇所入り)を2026-10-19に確認しました。算定構造は、基本の単位数、主な加算の単位数、看取り介護加算(Ⅱ)、処遇改善加算の率が告示と一致することを確かめています。
特定施設に入居している間の訪問介護の算定の考え方は、訪問介護と他サービスの算定関係にまとめています。地域密着型特定施設入居者生活介護費は別の区分で、このページでは扱っていません。
各加算の算定基準、人員の基準、留意事項通知は取得しておらず、このページでは扱っていません。算定できるかの最終判断は、指定権者である都道府県・指定都市・中核市と、国民健康保険団体連合会に確認してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 入居者ごとに要介護度と入居日を記録し、1日の基本の単位数を表から引く
- 病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院から入居した人は、入居日から30日以内の日数を数え、退院・退所時連携加算の対象日を記録する
- 看取り介護の対象になった入居者は、死亡日から数えて、31日から45日前、4日から30日前、前日と前々日、死亡日の区分ごとの日数を記録する
- 身体拘束廃止未実施(イは100分の10)、高齢者虐待防止措置未実施、業務継続計画未策定(100分の3)の減算に当たる状態がないかを、請求前に月ごとに点検する
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 10 特定施設入居者生活介護費 イ〜ヲと注」(確認日 2026-10-19)
- 厚生労働省老健局「介護報酬の算定構造(令和8年6月改定箇所入り)「特定施設入居者生活介護費」」(確認日 2026-10-19)