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参入判断 / 更新 2026-10-10

訪問介護の商圏・需要・競合の調べ方

訪問介護の商圏は、市区町村全体や人口だけで決まりません。移動可能な範囲を先に定め、公的データの時点と定義をそろえ、公開事業所数では分からない受入状況を追加観察して参入仮説を検証します。

移動時間で区切る商圏の検証範囲

事業所候補地を起点に、通常の移動手段、道路や公共交通、時間帯による所要時間を確認し、無理なく訪問できる範囲を仮置きします。行政区域だけで区切らず、日常生活圏域との対応も確認します。

広い商圏を設定すると候補需要は増えますが、移動時間、人件費、遅延リスクも増えます。中心、周辺、対象外の三段階に分け、提供曜日と時間帯を含む実際の受入条件を明記します。

この記事で決めること

公的データから訪問介護の検証商圏を絞り込むための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、需要・供給・移動・採用を同じ圏域で比較した商圏仮説を作成できる状態を目指します。

公的データの時点と定義の統一

人口、高齢者、要介護認定、介護サービス利用、公開事業所など、調査に使う指標ごとに出典、対象期間、更新日、地域単位を記録します。異なる年度の数字を同じ時点の市場像として扱いません。

介護サービス情報公表システム等の公開情報は、現行の事業所候補を確認する入口として使います。抽出条件と確認日を残し、廃止、休止、サービス種別の違いを確認せずに件数だけを比較しません。

要介護認定者数やサービス別の受給者数は、厚生労働省の介護保険事業状況報告で確認できます。この統計の調査対象は市町村(広域連合・一部事務組合を含む)と特別区で、集計事項に第1号被保険者数、要介護(要支援)認定者数、居宅・地域密着型・施設の各サービスの受給者数と給付費が挙がっています。年報と月報があるため、他の指標と同じ時点に揃えて使い、確認日を商圏台帳へ記録します。

要介護認定者数・将来人口の出典(公式ページで地域単位を確認できた指標)
指標出典地域単位記録する時点
第1号被保険者数・要介護(要支援)認定者数・サービス別受給者数・給付費厚生労働省「介護保険事業状況報告」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/84-1a.html)保険者(市町村・特別区)年報・月報の別と対象月(確認日 2026-10-10)
65歳以上・75歳以上を含む年齢別の将来人口と割合(5年ごと、2050年まで)国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)」(https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/t-page.asp)市区町村(福島県浜通り13市町村は1地域にまとめて推計)推計の基準(令和2年国勢調査)と推計年次(確認日 2026-10-10)

公開事業所数と受入余力の違い

公開されている事業所数は、現在の空き枠、対応時間帯、対応地域、対象サービスを直接示しません。事業所が多い地域を供給過剰、少ない地域を需要不足または参入機会と即断しないようにします。

個人情報を収集せず、公開情報や通常の事業活動で得られる範囲から、曜日・時間帯別の紹介相談、提供可否の理由、移動条件を集計します。推測と確認済み事実を分けて商圏台帳へ残します。

商圏仮説を更新する反証条件

需要の大きさだけで参入を決めず、採用可能性、紹介経路、移動負担、必要資金を同じ地域単位で確認します。相談があっても対応時間帯や資格が合わない場合は、実行可能な需要として数えません。紹介経路は訪問介護の利用者獲得と紹介経路、契約前の物件・車両・ICTの条件は訪問介護の物件・設備・車両・ICT準備で具体化します。

一定期間に有効な相談が得られない、必要な職員枠を確保できない、移動を含む原価で現金下限を割る場合など、縮小・再調査・中止の条件を置きます。結果に応じて範囲と提供条件を狭めます。

全国の数字との比べ方

調べた地域の数字を、全国の事業所数・受給者数・費用額の規模と比べるときは、「訪問介護の事業所数・利用者数・費用額の全国推移(令和6年)」の全国の数字を土台にしてください。

所在地で決まる加算との関係

商圏を選ぶとき、事業所の所在地によっては基本報酬に割合を上乗せする加算の対象になることがあります。対象地域の見方と届出は、「特別地域訪問介護加算の対象地域と届出」で確認できます。

要介護認定者数と認定率

商圏の需要を見るときの前提として、認定者数と認定率の推移を確かめられます。令和6年度年報の数字は、訪問介護の事業計画に使う要介護(要支援)認定者数と認定率(令和6年度年報)で整理しています。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 日常生活圏域または移動時間で範囲を切る
  2. 人口・認定・利用・事業所データの時点をそろえる
  3. 曜日・時間帯・対応サービスの供給差を確認する
  4. 現地の移動と採用条件で商圏を絞る

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

訪問介護の商圏は市区町村単位で決めますか?

行政区域だけでなく、事業所候補地からの移動時間、交通条件、日常生活圏域、提供する曜日・時間帯を使って検証範囲を区切ります。

公開事業所数から競合の受入余力が分かりますか?

公開件数だけでは現在の空き枠、時間帯、地域、対応サービスは分かりません。確認日と抽出条件を残し、推測と確認済み事実を分けます。

商圏調査だけで参入を決められますか?

需要データだけでは決めません。採用可能性、紹介経路、移動原価、必要資金を同じ範囲で確認し、再調査や中止の条件を置きます。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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