運営 / 更新 2026-10-26

訪問看護の口腔連携強化加算:50単位、1月に1回。歯科医療機関への相談体制が必要

訪問看護の口腔連携強化加算は50単位で、1月に1回に限り算定します。事業所の従業者が利用者の口腔の健康状態を評価し、利用者の同意を得て、歯科医療機関と介護支援専門員にその結果を情報提供したときに算定できます。届出に加えて、歯科訪問診療料(区分番号C000)の算定実績がある歯科医療機関の歯科医師、または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士に相談できる体制を、文書等で取り決めておくことが基準です。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

単位数と算定の単位:50単位、1月に1回

口腔連携強化加算は50単位です。介護報酬の告示(平成12年厚生省告示第19号)の別表、訪問看護費のチで、厚生労働省掲載の告示本文を確認しました。

告示は「1月に1回に限り所定単位数を加算する」としています。訪問の回数にかかわらず、1人の利用者について1月に1回までです。

この記事で決めること

訪問看護の口腔連携強化加算の単位数、算定の条件、届出の基準(歯科医療機関への相談体制と、算定できない場合)を、告示の原文で確かめたい訪問看護の事業者向け。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、口腔連携強化加算の届出前確認表(相談先の歯科医療機関と取り決めの文書、利用者ごとの評価日と同意の有無、情報提供の相手と日、ほかの事業所の算定状況)を作成できる状態を目指します。

算定の条件:評価を実施し、同意を得て、歯科医療機関とケアマネジャーに情報提供する

対象は、都道府県知事に届出を行った指定訪問看護事業所です。事業所の従業者が、利用者の口腔の健康状態の評価を実施し、利用者の同意を得て、歯科医療機関と介護支援専門員に対して評価の結果の情報提供を行ったときに算定します。

評価だけでは算定できません。情報提供の相手は、歯科医療機関と介護支援専門員の両方です。評価の項目や情報提供の様式は、この記事では確認していません。

チの算定の条件
項目告示の内容
事前の届出電子情報処理組織を使用する方法により、都道府県知事に届け出る
実施すること事業所の従業者が、利用者の口腔の健康状態の評価を実施する
利用者への対応利用者の同意を得る
情報提供の相手歯科医療機関および介護支援専門員
回数1月に1回に限る

基準のイ:歯科医療機関に相談できる体制を文書等で取り決める

届出の基準は、基準告示(平成27年厚生労働省告示第95号)の九の二に定められています。イは、口腔の健康状態を評価するにあたって、歯科訪問診療料(区分番号C000)の算定の実績がある歯科医療機関の歯科医師、または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士に相談できる体制を確保し、その旨を文書等で取り決めていることです。

相談先は、歯科訪問診療料の算定実績がある歯科医療機関に限られます。取り決めは文書等で行うことが基準に書かれているため、相談先と取り決めの内容を文書に残しておくと確かめやすくなります。

基準のロ:他事業所が口腔・栄養スクリーニング加算((Ⅱ)を除く)などを算定している利用者は対象にならない

ロは、次の3つのいずれにも該当しないことを求めています。一つ目は、他の介護サービスの事業所が、その利用者について栄養状態のスクリーニングを行い、口腔・栄養スクリーニング加算を算定している場合です。ただし、他の事業所が算定しているのが口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)である場合は、この一つ目には当たらず、算定の妨げになりません。

二つ目は、口腔の健康状態の評価の結果、歯科医師が居宅療養管理指導が必要と判断し、初回の居宅療養管理指導を行った日の属する月を除いて、居宅療養管理指導事業所が歯科医師または歯科衛生士による居宅療養管理指導費を算定している場合です。三つ目は、この事業所以外の介護サービス事業所が、その利用者について口腔連携強化加算を算定している場合です。ほかの事業所の算定状況は、介護支援専門員に確かめると分かりやすくなります。

資料の範囲と、あわせて読むページ

2026年10月26日に、介護報酬告示の別表の訪問看護費のチと、基準告示の九の二を、厚生労働省掲載の本文で確認しました。留意事項通知(老企第36号)が定める評価の項目、情報提供の方法、記録の取扱いは、この記事では確認していません。

月額型の加算の全体は訪問看護の主な加算、基本の単位数は訪問看護費の単位数にあります。訪問介護の同名の加算は訪問介護の口腔連携強化加算で整理しています。算定できるかの最終判断は、指定権者または国民健康保険団体連合会に確認してください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 相談先の歯科医療機関を決め、その歯科医療機関が歯科訪問診療料(区分番号C000)の算定実績を持つかを確かめ、歯科医師または歯科衛生士に相談できる体制を文書等で取り決めて保管する
  2. 利用者ごとに、口腔の健康状態を評価した日と評価した従業者、利用者の同意を得た日を書き出す
  3. 評価の結果を歯科医療機関と介護支援専門員の両方に情報提供した日を書き、同じ月に2回目を算定していないかを確かめる
  4. ほかの事業所が口腔・栄養スクリーニング加算や居宅療養管理指導費、口腔連携強化加算を算定していないかを介護支援専門員に確かめ、評価の項目と記録の取扱いは、留意事項通知の現行の本文を指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめて日付を残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

  • 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 3 訪問看護費 注1(対象となる利用者)・注6(複数名訪問加算)」(別表 3 訪問看護費 注1(通院が困難な利用者。末期の悪性腫瘍等・精神科訪問看護の利用者を除く。理学療法士等の訪問はイ(5)で1日2回を超えると100分の90)、注6(複数名訪問加算(Ⅰ)(Ⅱ))、注20(イ(5)の1回8単位の減算)、ヘ 看護・介護職員連携強化加算(250単位。1月に1回)、イ(4)・ロ(4)(所要時間1時間以上1時間30分未満)、注7(特別な管理を必要とする利用者への1時間以上1時間30分未満の訪問後に引き続き訪問し通算1時間30分以上で1回300単位)、注12(緊急時訪問看護加算。ステーション(Ⅰ)600単位・(Ⅱ)574単位、病院・診療所(Ⅰ)325単位・(Ⅱ)315単位)、注13(特別管理加算(Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位。1月につき)、注15(ターミナルケア加算。死亡月につき2,500単位)、ト 看護体制強化加算((Ⅰ)550単位・(Ⅱ)200単位。1月につき)、ホ 退院時共同指導加算(600単位。退院・退所につき1回、特別な管理を必要とする利用者は2回。ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注5(夜間・早朝100分の25・深夜100分の50。イ及びロが対象。1回につき)、イ・ロの所要時間別の所定単位数、注8(同一敷地内建物等の利用者と同一の建物に20人以上居住する利用者は1回につき100分の90、同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者は100分の85。訪問介護費の注12にある100分の88のただし書きは訪問看護費の注8にはない)、リ サービス提供体制強化加算(イ又はロを算定する場合は1回につき(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位、ハを算定する場合は1月につき(Ⅰ)50単位・(Ⅱ)25単位。ハは定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して行う訪問看護で2,961単位)、注9(特別地域訪問看護加算。大臣が定める地域に所在し届出をした事業所。イ・ロは1回につき・ハは1月につき100分の15)、注10(地域に所在し大臣が定める施設基準に適合し届出をした事業所。100分の10)、ニ 初回加算((Ⅰ)350単位・(Ⅱ)300単位。1月につき。(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定しない)、ホ 退院時共同指導加算の注(ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注11(大臣が定める地域に居住する利用者へ通常の事業の実施地域を越えて訪問。100分の5)、注14(専門管理加算。緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門ケア及び人工膀胱ケアの専門の研修を受けた看護師はイ250単位、特定行為研修を修了した看護師はロ250単位。1月に1回に限る)、注16(遠隔死亡診断補助加算。情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が主治の医師の指示で死亡診断の補助を行った場合、死亡月につき150単位))(確認日 2026-10-26)
  • 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(平成27年3月23日厚生労働省告示第95号)第七号(緊急時訪問看護加算の基準)・第八号(ターミナルケア加算の基準)・第九号(看護体制強化加算の基準)・第九号の二(口腔連携強化加算の基準)」(七 訪問看護費における緊急時訪問看護加算の基準(イ (Ⅰ)は(1)常時対応の体制と(2)緊急時訪問における看護業務の負担軽減の体制、ロ (Ⅱ)はイ(1)のみ)、八 訪問看護費におけるターミナルケア加算の基準(イ 24時間連絡できる体制と必要に応じた訪問看護の体制、ロ 主治の医師との連携の下での説明と同意、ハ 利用者の身体状況の変化等の記録)、九 看護体制強化加算の基準(緊急時訪問看護加算の算定割合など)、九の二 口腔連携強化加算の基準(イ 歯科訪問診療料の算定実績がある歯科医療機関の歯科医師・歯科衛生士に相談できる体制を文書等で取り決め、ロ 他事業所の口腔・栄養スクリーニング加算の算定、居宅療養管理指導費の算定、他事業所の口腔連携強化加算の算定のいずれにも該当しない)、十 サービス提供体制強化加算の基準(イ (Ⅰ)は研修計画と研修の実施又は予定・会議の定期開催・健康診断等の定期実施・勤続7年以上が100分の30以上、ロ (Ⅱ)はイ(1)〜(3)と勤続3年以上が100分の30以上))(確認日 2026-10-26)

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