運営 / 更新 2026-10-26
訪問看護の遠隔死亡診断補助加算:死亡月150単位と、対象の利用者・研修を受けた看護師の条件
訪問看護の遠隔死亡診断補助加算は、死亡月につき150単位です。情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が、主治の医師の指示で、情報通信機器を用いて医師の死亡診断の補助を行った場合に算定します。対象は、医師が死亡診断加算を算定する利用者のうち、厚生労働大臣が定める地域に居住する人に限られます。
単位数と算定の単位:死亡月につき150単位
介護報酬の告示(平成12年厚生省告示第19号)の別表、訪問看護費の注16で、厚生労働省掲載の告示本文を確認しました。遠隔死亡診断補助加算は、利用者の死亡月につき150単位を所定単位数に加算します。
訪問1回ごとではなく、死亡月につきの加算です。算定には、都道府県知事への届出が必要な加算として書かれています。
この記事で決めること
訪問看護の遠隔死亡診断補助加算の単位数、算定できる看護師と利用者の条件、ターミナルケア加算との違いを、告示の原文で確かめたい訪問看護の事業者向け。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、遠隔死亡診断補助加算の確認表(看護師ごとの研修の受講状況、利用者の居住地が大臣が定める地域かの確認、主治医の指示の記録、届出の有無)を作成できる状態を目指します。
算定の条件:看護師の研修、対象の利用者、主治医の指示
告示の本文から読める条件は3つです。1つ目は、事業所の看護師が、情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けていること。
2つ目は、利用者が、医科診療報酬の死亡診断加算を算定する利用者で、かつ厚生労働大臣が定める地域に居住していること。3つ目は、主治の医師の指示に基づき、情報通信機器を用いて医師の死亡診断の補助を行ったことです。
死亡診断加算を算定するのは医師の側です。訪問看護事業所の側では、主治医がその加算を算定する想定かを、事前に主治医へ確かめておく必要があります。
| 項目 | 告示の内容 |
|---|---|
| 単位数 | 死亡月につき150単位 |
| 算定する看護師 | 情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師 |
| 対象の利用者 | 死亡診断加算を算定する利用者で、大臣が定める地域に居住する人 |
| 行うこと | 主治の医師の指示に基づき、情報通信機器を用いて医師の死亡診断の補助を行う |
ターミナルケア加算との違い
ターミナルケア加算は、在宅で死亡した利用者に、死亡日と死亡日前14日以内に2日以上ターミナルケアを行った場合などに、死亡月につき2,500単位です。どちらも死亡月に数える加算ですが、条件が異なります。ターミナルケア加算は死亡前の支援の回数で、遠隔死亡診断補助加算は死亡診断の補助を行ったことで決まります。
告示の注16には、ターミナルケア加算との関係は書かれていません。同じ月に両方を算定できるかは、留意事項通知などで確かめる点で、この記事では確認していません。
資料の範囲と、確認していない点
2026年10月26日に、告示の別表の訪問看護費の注15(ターミナルケア加算)と注16(遠隔死亡診断補助加算)を、厚生労働省掲載の本文で確認しました。大臣が定める地域の一覧、研修の内容、ターミナルケア加算との併算定の可否、留意事項通知(老企第36号)の取扱いは、この記事では確認していません。
算定の前に、指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめてください。基本の単位数は訪問看護費の単位数、加算の全体は訪問看護の主な加算にあります。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 在籍する看護師ごとに、情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けたかを書き出す
- 看取りが見込まれる利用者ごとに、居住地が大臣が定める地域に当たるかを、現行の告示と指定権者の案内で確かめて表にする
- 主治の医師が死亡診断加算を算定する想定か、情報通信機器を用いた死亡診断の補助を指示する旨を、主治医に確かめて記録する
- ターミナルケア加算との併算定の可否は、留意事項通知の現行の本文を指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめて日付を残し、請求ソフトの設定と照らす
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 3 訪問看護費 注1(対象となる利用者)・注6(複数名訪問加算)」(別表 3 訪問看護費 注1(通院が困難な利用者。末期の悪性腫瘍等・精神科訪問看護の利用者を除く。理学療法士等の訪問はイ(5)で1日2回を超えると100分の90)、注6(複数名訪問加算(Ⅰ)(Ⅱ))、注20(イ(5)の1回8単位の減算)、ヘ 看護・介護職員連携強化加算(250単位。1月に1回)、イ(4)・ロ(4)(所要時間1時間以上1時間30分未満)、注7(特別な管理を必要とする利用者への1時間以上1時間30分未満の訪問後に引き続き訪問し通算1時間30分以上で1回300単位)、注12(緊急時訪問看護加算。ステーション(Ⅰ)600単位・(Ⅱ)574単位、病院・診療所(Ⅰ)325単位・(Ⅱ)315単位)、注13(特別管理加算(Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位。1月につき)、注15(ターミナルケア加算。死亡月につき2,500単位)、ト 看護体制強化加算((Ⅰ)550単位・(Ⅱ)200単位。1月につき)、ホ 退院時共同指導加算(600単位。退院・退所につき1回、特別な管理を必要とする利用者は2回。ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注5(夜間・早朝100分の25・深夜100分の50。イ及びロが対象。1回につき)、イ・ロの所要時間別の所定単位数、注8(同一敷地内建物等の利用者と同一の建物に20人以上居住する利用者は1回につき100分の90、同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者は100分の85。訪問介護費の注12にある100分の88のただし書きは訪問看護費の注8にはない)、リ サービス提供体制強化加算(イ又はロを算定する場合は1回につき(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位、ハを算定する場合は1月につき(Ⅰ)50単位・(Ⅱ)25単位。ハは定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して行う訪問看護で2,961単位)、注9(特別地域訪問看護加算。大臣が定める地域に所在し届出をした事業所。イ・ロは1回につき・ハは1月につき100分の15)、注10(地域に所在し大臣が定める施設基準に適合し届出をした事業所。100分の10)、ニ 初回加算((Ⅰ)350単位・(Ⅱ)300単位。1月につき。(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定しない)、ホ 退院時共同指導加算の注(ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注11(大臣が定める地域に居住する利用者へ通常の事業の実施地域を越えて訪問。100分の5)、注14(専門管理加算。緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門ケア及び人工膀胱ケアの専門の研修を受けた看護師はイ250単位、特定行為研修を修了した看護師はロ250単位。1月に1回に限る)、注16(遠隔死亡診断補助加算。情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が主治の医師の指示で死亡診断の補助を行った場合、死亡月につき150単位))(確認日 2026-10-26)