運営 / 更新 2026-10-26

訪問看護のターミナルケア加算:死亡月に2,500単位、死亡日前14日以内に2日以上

訪問看護のターミナルケア加算は、在宅で死亡した利用者について、死亡月につき2,500単位です。死亡日と死亡日前14日以内に、2日以上ターミナルケアを行った場合に算定します。末期の悪性腫瘍など厚生労働大臣が定める状態の利用者は、1日以上で足ります。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

単位数と算定の単位:死亡月につき2,500単位

ターミナルケア加算は、利用者の死亡月につき2,500単位を、所定単位数に加算します。介護報酬の告示(平成12年厚生省告示第19号)の別表、訪問看護費の注15で、厚生労働省掲載の告示本文を確認しました。

届出が必要な加算です。告示は、老健局長が定める様式で、電子情報処理組織を使って都道府県知事に届出を行った指定訪問看護事業所が算定できると定めています。

この記事で決めること

訪問看護のターミナルケア加算の単位数、算定できる日数の条件、事業所が満たす3つの基準を、告示の原文で確かめたい訪問看護の事業者向け。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、ターミナルケア加算の算定確認表(利用者ごとの死亡日、死亡日前14日以内の訪問日、説明と同意の日、記録の有無)を作成できる状態を目指します。

算定できる日数:死亡日前14日以内に2日以上、状態によっては1日以上

対象は、在宅で死亡した利用者です。死亡日と死亡日前14日以内に、2日以上ターミナルケアを行った場合に算定します。

利用者が末期の悪性腫瘍その他、別に厚生労働大臣が定める状態にある場合は、死亡日と死亡日前14日以内に訪問看護を行っていれば、ターミナルケアを行った日は1日以上で足ります。ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合も、算定の対象に含むと告示に書かれています。

注15の日数の条件
利用者の状態必要なターミナルケアの日数見る期間
上記の状態以外2日以上死亡日と死亡日前14日以内
末期の悪性腫瘍その他、厚生労働大臣が定める状態1日以上死亡日と死亡日前14日以内

1日以上で足りる状態:利用者等告示の第八号

注15の「厚生労働大臣が定める状態」は、利用者等告示(平成27年厚生労働省告示第94号)の第八号に定めがあります。イは、多発性硬化症、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、進行性筋ジストロフィー症、後天性免疫不全症候群、頚髄損傷、人工呼吸器を使用している状態など、告示に列挙された疾病や状態です。

ロは、急性増悪その他、利用者の主治の医師が一時的に頻回の訪問看護が必要であると認める状態です。末期の悪性腫瘍は注15の本文で別に挙げられており、第八号にはその語はありません。列挙された疾病の全文と、パーキンソン病関連疾患の重症度の条件は、告示の本文で確かめてください。

事業所が満たす3つの基準:24時間の連絡体制、説明と同意、記録

ターミナルケア加算の基準は、基準告示(平成27年厚生労働省告示第95号)の第八号に3つ書かれています。いずれも満たす必要があります。

ロは、主治の医師との連携の下に、ターミナルケアに係る計画と支援体制を利用者とその家族等に説明し、同意を得てターミナルケアを行っていることです。説明と同意の記録の様式は、留意事項通知の現行の本文で確かめてください。

告示第95号の第八号の基準
号基準の要点
イターミナルケアを受ける利用者について24時間連絡できる体制を確保し、必要に応じて指定訪問看護を行える体制を整備している
ロ主治の医師との連携の下に、計画と支援体制を利用者と家族等に説明し、同意を得てターミナルケアを行っている
ハターミナルケアの提供について、利用者の身体状況の変化等の必要な事項が適切に記録されている

看護体制強化加算との関係:前12月間のターミナルケア加算の人数

ターミナルケア加算の算定実績は、看護体制強化加算の基準に使われます。基準告示の第九号は、算定日が属する月の前12月間の人数を見ます。ステーションの場合、(Ⅰ)はターミナルケア加算を算定した利用者が5名以上、(Ⅱ)は1名以上です。

緊急時訪問看護加算の算定割合など、ほかの基準は緊急時訪問看護加算で整理しています。数え方の細かい取扱いは、留意事項通知の現行の本文で確かめてください。

資料の範囲と、あわせて読むページ

2026年10月26日に、介護報酬告示の別表の訪問看護費の注15、基準告示(第95号)の第八号・第九号、利用者等告示(第94号)の第八号を、厚生労働省掲載の本文で確認しました。

留意事項通知(老企第36号)が定めるターミナルケアの記録の様式、死亡月の請求の取扱いは、この記事では確認していません。月額型の加算の全体は訪問看護の主な加算、訪問介護の側の看取り期の対応は看取り期の利用者への対応を参照してください。算定できるかの最終判断は、指定権者または国民健康保険団体連合会に確認してください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 死亡した利用者ごとに、死亡日と、死亡日前14日以内の指定訪問看護の訪問日を日付順に書き出す
  2. ターミナルケアを行った日が2日以上あるか、末期の悪性腫瘍など告示の状態に当たる利用者として1日以上でよいかを、主治医の指示書と診断名で確かめて印を付ける
  3. 主治の医師との連携の下で、ターミナルケアの計画と支援体制を利用者と家族に説明し、同意を得た日と、24時間連絡できる体制を確認した日を記録から書き写す
  4. 利用者の身体状況の変化等の記録が訪問日ごとに残っているかを確かめ、死亡月の請求や在宅以外で死亡した場合の取扱いは、留意事項通知の現行の本文を指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめて日付を残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

  • 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等(平成27年厚生労働省告示第94号)第四号(訪問看護費の注1の疾病等)・第五号(訪問看護費の注6の複数名訪問加算の基準)」(第四号(訪問看護費の注1の厚生労働大臣が定める疾病等)、第五号(訪問看護費の注6の厚生労働大臣が定める基準)、第六号(注7の厚生労働大臣が定める状態。イ〜ホの5区分)、第七号(注13の特別管理加算の区分。(Ⅰ)は第六号イ、(Ⅱ)は第六号ロ・ハ・ニ・ホ)、第八号(注15の厚生労働大臣が定める状態。イ・ロ))(確認日 2026-10-26)
  • 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 3 訪問看護費 注1(対象となる利用者)・注6(複数名訪問加算)」(別表 3 訪問看護費 注1(通院が困難な利用者。末期の悪性腫瘍等・精神科訪問看護の利用者を除く。理学療法士等の訪問はイ(5)で1日2回を超えると100分の90)、注6(複数名訪問加算(Ⅰ)(Ⅱ))、注20(イ(5)の1回8単位の減算)、ヘ 看護・介護職員連携強化加算(250単位。1月に1回)、イ(4)・ロ(4)(所要時間1時間以上1時間30分未満)、注7(特別な管理を必要とする利用者への1時間以上1時間30分未満の訪問後に引き続き訪問し通算1時間30分以上で1回300単位)、注12(緊急時訪問看護加算。ステーション(Ⅰ)600単位・(Ⅱ)574単位、病院・診療所(Ⅰ)325単位・(Ⅱ)315単位)、注13(特別管理加算(Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位。1月につき)、注15(ターミナルケア加算。死亡月につき2,500単位)、ト 看護体制強化加算((Ⅰ)550単位・(Ⅱ)200単位。1月につき)、ホ 退院時共同指導加算(600単位。退院・退所につき1回、特別な管理を必要とする利用者は2回。ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注5(夜間・早朝100分の25・深夜100分の50。イ及びロが対象。1回につき)、イ・ロの所要時間別の所定単位数、注8(同一敷地内建物等の利用者と同一の建物に20人以上居住する利用者は1回につき100分の90、同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者は100分の85。訪問介護費の注12にある100分の88のただし書きは訪問看護費の注8にはない)、リ サービス提供体制強化加算(イ又はロを算定する場合は1回につき(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位、ハを算定する場合は1月につき(Ⅰ)50単位・(Ⅱ)25単位。ハは定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して行う訪問看護で2,961単位)、注9(特別地域訪問看護加算。大臣が定める地域に所在し届出をした事業所。イ・ロは1回につき・ハは1月につき100分の15)、注10(地域に所在し大臣が定める施設基準に適合し届出をした事業所。100分の10)、ニ 初回加算((Ⅰ)350単位・(Ⅱ)300単位。1月につき。(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定しない)、ホ 退院時共同指導加算の注(ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注11(大臣が定める地域に居住する利用者へ通常の事業の実施地域を越えて訪問。100分の5)、注14(専門管理加算。緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門ケア及び人工膀胱ケアの専門の研修を受けた看護師はイ250単位、特定行為研修を修了した看護師はロ250単位。1月に1回に限る)、注16(遠隔死亡診断補助加算。情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が主治の医師の指示で死亡診断の補助を行った場合、死亡月につき150単位))(確認日 2026-10-26)
  • 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(平成27年3月23日厚生労働省告示第95号)第七号(緊急時訪問看護加算の基準)・第八号(ターミナルケア加算の基準)・第九号(看護体制強化加算の基準)・第九号の二(口腔連携強化加算の基準)」(七 訪問看護費における緊急時訪問看護加算の基準(イ (Ⅰ)は(1)常時対応の体制と(2)緊急時訪問における看護業務の負担軽減の体制、ロ (Ⅱ)はイ(1)のみ)、八 訪問看護費におけるターミナルケア加算の基準(イ 24時間連絡できる体制と必要に応じた訪問看護の体制、ロ 主治の医師との連携の下での説明と同意、ハ 利用者の身体状況の変化等の記録)、九 看護体制強化加算の基準(緊急時訪問看護加算の算定割合など)、九の二 口腔連携強化加算の基準(イ 歯科訪問診療料の算定実績がある歯科医療機関の歯科医師・歯科衛生士に相談できる体制を文書等で取り決め、ロ 他事業所の口腔・栄養スクリーニング加算の算定、居宅療養管理指導費の算定、他事業所の口腔連携強化加算の算定のいずれにも該当しない)、十 サービス提供体制強化加算の基準(イ (Ⅰ)は研修計画と研修の実施又は予定・会議の定期開催・健康診断等の定期実施・勤続7年以上が100分の30以上、ロ (Ⅱ)はイ(1)〜(3)と勤続3年以上が100分の30以上))(確認日 2026-10-26)

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