運営 / 更新 2026-10-13
訪問介護員の採用で使う福祉人材センター:社会福祉法の根拠・求人登録の流れ・紹介と応募の違い
訪問介護員を募集する経路の一つに、都道府県ごとに置かれた福祉人材センター・福祉人材バンクがあります。社会福祉法に根拠があり、福祉の仕事に就きたい人に無料の職業紹介を行う機関です。このページは、社会福祉法の条文と全国社会福祉協議会の「福祉のお仕事」の案内で、センターの役割、求人を出すための登録の流れ、紹介と直接応募の違い、選考後の採否登録を整理します。
この記事で決めること
訪問介護員の募集に都道府県福祉人材センター・福祉人材バンクを使おうとする訪問介護事業所の経営者や担当者が、センターの根拠と役割、求人を出すための登録の流れ、紹介と直接応募の違い、選考後の採否登録を、社会福祉法と全国の運営サイトで確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、福祉人材センターの求人登録メモ(登録する都道府県のセンター・バンク、マイページの申請日と承認通知、求人票の公開希望日、紹介と応募の連絡窓口、採否の登録日)を作成できる状態を目指します。
福祉人材センターの根拠と役割
社会福祉法第93条は、都道府県知事が、社会福祉事業等に従事する人の確保を目的とする社会福祉法人を、申請により、都道府県ごとに1つだけ都道府県福祉人材センターとして指定できるとしています。指定を受けるには、職業安定法第33条第1項の許可を受けて、社会福祉事業等に従事する人の無料の職業紹介事業を行っている必要があります。
第94条は、センターの業務として、社会福祉事業等に従事しようとする人についての無料の職業紹介事業のほか、啓発活動、人材確保の調査研究、従事者や従事しようとする人への研修、就業の促進に関する情報の提供と相談などを挙げています。第95条は、センターが地方公共団体や公共職業安定所などの関係機関と連携に努めることを定めています。
老人福祉法に規定する老人居宅介護等事業は、社会福祉法第2条第3項に第二種社会福祉事業として挙がっています。訪問介護事業所が求人を出せるかの個別の扱いは、事業所のある都道府県のセンターで確認してください。
求人を出すための登録の流れ
全国社会福祉協議会の「福祉のお仕事」のページによると、求人情報の掲載を希望する法人・事業所は、福祉人材センター・バンク(厚生労働省許可無料職業紹介事業者)へ、事業所マイページの利用登録を申請します。登録した事業所には、事業所情報と求人情報の掲載のほか、圏内の登録求職者への情報提供、マッチング、就職フェアや研修会の案内が行われます。
手順は7段階です。1つ目は、事業所マイページの登録申請で、法人・事業所の住所・連絡先などの基本情報とログインID・パスワードを登録し、担当の都道府県センター・バンクが承認すると承認通知メールが届きます。2つ目は、マイページへのログインです。
3つ目は法人事業所紹介情報の登録で、理念、人材育成・研修、福利厚生などを載せられますが、必須ではありません。4つ目の求人票は、センター・バンクが承認すると、希望日からホームページに公開され、2回目以降は「再利用申請」で簡単に申請できます。
紹介と直接応募の違い、選考後の連絡
5つ目のマッチングには2つの経路があります。紹介は、登録先のセンター・バンクが求人条件を満たす求職者に個別に連絡して求人を紹介するもので、職業安定法に基づく無料職業紹介業務です。応募は、紹介によらず、求職者がマイページ上で希望の求人票に直接応募する方法です。
直接応募があると、システムから事業所にメールで知らせが届くので、事業所マイページで応募情報を確認して応募者に連絡します。紹介の場合は、センター・バンクが発行する紹介状で選考に進みます。
6つ目の選考では、センター・バンクが発行した紹介状と紹介状発行のお知らせメール、または事業所マイページ上の応募情報と応募用紙を確認します。求人票に雇用条件を示していても、選考の面接などで求職者にもう一度説明するよう案内されています。
7つ目の採否通知は、事業所マイページ上で採用・不採用を登録し、あわせて電話や郵送で求職者本人にも結果を連絡します。インターネットで採否を登録すると、求職者のマイページ上にも通知されます。
このページの範囲と、あわせて確認するページ
このページが確認したのは、社会福祉法の条文と、全国社会福祉協議会の求人の出し方の案内です。求人側の費用や、都道府県ごとの就職フェア、研修の内容、登録に必要な書類は、事業所のある都道府県の福祉人材センター・バンクで確認してください。採用できるか、何人応募があるかは、このページでは判断しません。
有料の人材紹介会社を使うときの費用は人材紹介手数料の相場で、ハローワーク等の紹介で雇うときの助成金は特定求職者雇用開発助成金で確認できます。募集時に明示する労働条件は募集時の労働条件の明示で、採用全体の進め方は採用・研修・定着計画で確認できます。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 事業所の所在地の都道府県の福祉人材センター・バンクを確認し、事業所マイページの利用登録を申請する日を決める。住所・連絡先などの基本情報とログインID・パスワードを登録し、担当のセンター・バンクが承認すると届く承認通知メールを確認票に控える
- 求人票に載せる勤務形態や雇用条件を、採用予定の訪問介護員の条件に合わせて決め、公開を希望する日とあわせて申請する。承認後に希望日から公開されるので、掲載の開始日をずらしたいときは申請時に決めておく。法人の理念や研修、福利厚生を載せる法人事業所紹介情報は、必須ではないが求人票を出していない間も掲載できる
- 応募の連絡が届く窓口を決める。センター・バンクが求職者に個別に連絡する紹介と、求職者がマイページから直接応募する場合がある。直接応募は、システムから届くメールでお知らせされるので、事業所マイページで応募情報を確認して応募者に連絡する担当者を決める
- 選考のときは、紹介状と紹介状発行のお知らせメール、または事業所マイページの応募情報と応募用紙を確認する。求人票の雇用条件は面接でもう一度説明し、採否はマイページに登録したうえで、電話や郵送で求職者本人にも連絡する日を確認票に書く
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「社会福祉法(第93条から第95条・第2条第3項)」(確認日 2026-10-13)
- 全国社会福祉協議会 中央福祉人材センター「福祉のお仕事「求人を出す」ご利用方法」(確認日 2026-10-13)