開業準備 / 更新 2026-10-08

訪問介護の指定申請と定款の事業目的:法人格・登記事項証明書の確認

訪問介護の新規指定を申請するのは法人で、東京都は、申請時に定款の「事業目的」に申請する事業が記載されている必要があるとしています。宮城県も、登記事項証明書の事業目的に介護サービス事業を行うことを明記するよう求め、「介護保険法に基づく居宅サービス事業」などの記載例を示しています。

この記事で決めること

訪問介護の新規指定を申請する法人が、定款の事業目的に何が書かれている必要があるか、登記事項証明書や登記情報の提出で何を示すか、目的を足す定款変更をいつ考えるかを、東京都と宮城県の公式ページで確認するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、定款の事業目的と登記の確認表を作成できる状態を目指します。

法人格と定款の事業目的

東京都福祉局の事業者指定のガイドブック(令和6年10月改訂)は、介護保険の各事業を申請するには法人格を有する必要があると書いています。訪問リハビリテーション等のみなし事業は例外とされています。

あわせて、申請時には、定款の「事業目的」に申請される事業が記載されており、法人の行う事業として位置づけられていることが必要だとされています。申請する事業が目的に入っているかを、申請の前に確認します。

登記事項証明書・登記情報で示すこと

定款は法人の内部の文書で、指定権者が見るのは登記された事業目的です。東京都のガイドブックは、登記情報提供サービスに登録し、「照会番号」と「発行年月日」を記載した書類を提出するとしています。やむを得ず紙で申請する場合は、事業目的が記載された登記簿謄本の原本が必要で、現在事項証明書と履歴事項証明書のどちらでもよく、3か月以内に発行されたものとされています。

宮城県の「訪問介護事業所の指定申請に必要な書類」も、登記事項証明書(原本)等における法人の事業目的の中で、介護サービス事業を行うことを明記する必要があるとしています。例として「介護保険法に基づく居宅サービス事業」「介護保険法に基づく介護予防サービス事業」が挙げられています。この文言は宮城県が示す例で、他の指定権者が同じ文言を求めると確認したものではありません。

目的が足りないときの定款変更

既存の法人が訪問介護を新しく始める場合は、事業目的に介護保険の事業が入っていないことがあります。埼玉県の指定の手引(概要編)は、事業者として当然に守るべき手続の例に、法人の定款変更等の手続を挙げ、それぞれの手続が終わっていないと指定を受けられない場合や、指定を受けても営業できない場合があると書いています。

目的を足す定款変更と登記は、申請の前に終えておく必要があるため、指定の日程から逆算して時期を決めます。東京都の場合、申請は原則として電子申請で、GビズIDと登記情報提供サービスの登録が必要です。登記の手続そのものは、設立や変更の相談先に確認してください。

定款・登記について確認した事項
確認事項公式ページの記載出典
法人格介護保険の各事業の申請には法人格が必要(みなし事業は例外)東京都ガイドブック
定款「事業目的」に申請する事業が記載されていること東京都ガイドブック
登記照会番号と発行年月日を記載した書類。紙申請は事業目的が載った登記簿謄本の原本(3か月以内)東京都ガイドブック
記載例「介護保険法に基づく居宅サービス事業」など。登記の事業目的に介護サービス事業を行うことを明記宮城県
定款変更指定前に済ませておくべき手続の例に挙がっている埼玉県の手引

資本金と、確認しきれていないこと

確認した東京都のガイドブックには、資本金の語は出てきません。資本金の額に関する定めは、確認した資料には書かれていませんでした。事業を続けるための資金の準備は別の問題として、事業計画の側で考えます。

ここで確認したのは東京都と宮城県の案内、埼玉県の手引の一部です。事業目的の書き方の例や、登記の添付が省略できる場合は、申請先の指定権者ごとに違うことがあります。個別の定款の文言が認められるかどうかは、指定権者の窓口で確認してください。

確認の順番

指定権者に確認する事項の全体は指定権者に確認する事項の一覧に、都道府県ごとの窓口は東京都の新規指定申請の様式と指定前研修や北海道の新規指定申請の様式と申請の窓口にあります。申請書類の一覧は指定申請で確認する全国標準様式チェックリストで確認できます。

まず定款と登記簿の事業目的を読み、介護保険の事業が入っているかを確認します。足りなければ定款変更と登記を先に進め、申請先の公式ページで記載例と登記事項証明書の条件を確認してから申請の日程を組みます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 申請する法人の定款の事業目的に、申請する訪問介護(居宅サービス)などの介護保険の事業が書かれているかを確認する
  2. 登記事項証明書(または登記情報提供サービスの登記情報)にも同じ事業目的が載っているかを確認し、足りなければ定款変更と登記の手続を、設立や変更の相談先に確認する
  3. 申請先の指定権者の公式ページで、記載例の有無と、登記事項証明書の発行時期の条件(東京都は紙申請で3か月以内)を確認する
  4. 電子申請を使う場合は、gBizIDと登記情報提供サービスの登録を先に進め、指定の日程から逆算して定款変更の時期を決める

一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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