運営 / 更新 2026-10-02
訪問介護で指定権者(都道府県・市区町村)に確認する事項の一覧(申請・人員・届出・加算・運営指導)
訪問介護の人員・設備・運営の基準は厚生労働省の省令と通知が全国共通の起点ですが、申請書類の追加、兼務の可否、届出の時期などは、指定権者(都道府県・政令市・中核市など)ごとに運用が分かれます。この記事は、開業準備から運営までの場面で「全国共通で決まっていること」と「指定権者へ確認する事項」を分けて並べた一覧です。各自治体の回答を示すものではなく、確認の順番と詳しい解説記事への入口として使ってください。
この記事で決めること
訪問介護の開業準備から運営までの場面で、全国共通の基準では決まらず指定権者へ確認が必要な事項を、場面ごとに一覧で確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、指定権者への確認事項台帳(確認事項・確認日・窓口・回答の記録)を作成できる状態を目指します。
全国共通の基準と指定権者の運用を分ける考え方
人員・設備・運営の全国共通部分は、厚生労働省の基準を起点にします。申請先の追加資料や運用は指定権者で確認します。全国共通様式は申請書・付表・チェックリストの骨格を示すもので、実際の提出先では指定権者(都道府県・政令市・中核市)ごとに追加書類や様式番号が異なります。
個別の申請が受理されるかどうか、様式の記入内容が指定基準を満たすかどうか、個別の算定が認められるかどうかは、指定権者の窓口や国保連の審査で決まります。このサイトの記事とシミュレーターは判断材料の整理で、受理や算定の可否は断定しません。確認した日と窓口名を記録に残すと、後から運用の食い違いを説明しやすくなります。
指定申請の前に確認すること(様式・事前相談・欠格事由・物件)
申請書類は、全国共通様式を起点にしつつ、追加書類や様式番号を指定権者の案内で確認します。たとえば京都府は、特定事業所加算や同一建物減算など加算ごとの届出様式を、都道府県独自の様式番号で別途用意しています。電子申請を使う場合も、提出先の指定権者の運用を確認します。様式の全体像は指定申請の全国共通様式と指定権者ごとの追加様式、準備の順番は指定申請の準備ロードマップで確認できます。
欠格事由は、法人の代表者だけでなく、業務を執行する役員全員が対象になり得ます。個別の該当性判断は指定権者が行うため、経歴に懸念がある場合は事前相談で確認します。条文の整理は指定の欠格事由にあります。
物件は、図面や賃貸条件だけで指定上の適合を断定せず、契約前に指定権者へ確認します。物件と設備の確認項目は物件・設備・ICTの選び方で整理しています。
人員配置で確認すること(兼務・出張所・欠員)
管理者やサービス提供責任者の兼務は、管理上支障がない範囲で認められます。ただし「管理上支障がない」に当たるかどうかの判断基準は基準省令に数値で明記されておらず、兼務の可否は指定権者への確認が必要です。兼務の予定がある場合は、指定申請の相談段階で兼務の範囲を伝えて回答を得ておくと、計画の手戻りを防げます。詳細は訪問介護の人員基準にあります。
出張所等を置く場合、本体事業所との具体的な距離や移動時間の上限は、老企第25号・事務連絡のいずれにも数値の記載がなく、一次資料の範囲では確認できません。5要件を満たす体制を整えたうえで、指定権者へ個別に確認します。要件は出張所等(サテライト事業所)の人員基準にあります。
欠員が生じた時点と変更届出を提出する時点は、同じとは限りません。後任の配置が完了してから届け出る運用か、欠員の発生時点で速やかに届け出る運用かは指定権者によって異なります。欠員が判明した段階で、届出の要否と提出時期を窓口へ確認します。基準割れの条文上のリスクは人員基準を割ったときの対応で整理しています。
加算・減算の届出で確認すること
加算を算定するときは、体制等状況一覧表などの届出に付ける書類が指定権者ごとに異なるため、指定権者が用意する様式以外に必要な書類がないかを確認します。様式番号も指定権者ごとに異なります。届出書類の組み合わせは体制等状況一覧表(加算届)の様式で整理しています。
特定事業所加算は、要件の充足状況だけで区分を確定させず、最終的な該当性の判断と届出に必要な書類・様式を指定権者に確認します。要件を満たさなくなった場合は速やかな届出が必要で、満たしていない状態で算定していたことが判明すると、支給済みの加算の返還を求められることがあります。詳細は特定事業所加算の要件にあります。
中山間地域等における小規模事業所加算の弾力化は「当分の間」の取扱いで、令和8年度の報酬改定で変更されたかどうかは、このサイトでは一次資料で確認できていません。届出の前に、指定権者の最新の案内で確認します。条件は中山間地域等における小規模事業所加算にあります。
同一建物等に対する減算の「正当な理由」は、最終判断を都道府県知事が行い、不適当と判断された場合は減算が適用されます。個別の事例が正当な理由に当たるかどうかは、加算・減算の扱い(シミュレーター対象外を含む)の整理を踏まえたうえで指定権者へ確認します。
変更・休止・廃止の届出で確認すること
指定を受けたあとの変更の届出は、介護保険法の条文では変更後の十日以内とされています。一方で、指定権者によっては一部の変更を事前の届出としています。事前届出の対象範囲、添付書類、様式、提出方法は指定権者によって異なるため、実際に変更する前に、事業所を管轄する指定権者の案内を確認します。運営規程を変えるときの整理は運営規程、管理者を変えるときは管理者・サービス提供責任者の変更届にあります。
休止や廃止の届出に添える書類は、厚生労働省令と指定権者の案内で定められています。期限は条文で確認できますが、添付書類の一覧は指定権者の案内に従います。なお、指定の更新の申請方法は、休止・廃止の届出とは別に、指定権者の案内で確認します。訪問介護事業の閉鎖・休止・再開の届出で、全国共通の根拠と確認事項を分けています。
運営指導・事故対応・算定の個別判断で確認すること
運営指導の前の自己点検では、質の評価の方法や様式が条文では定められていないため、指定権者の案内を確認します。評価を行った日・内容・改善に取り組んだ事項は、事業所内の管理方法として記録に残します。準備の流れは運営指導への備えにあります。
個別事故の法的責任や行政への報告の要否は、サイトだけで断定できません。生命と安全を優先し、指定権者などの公式な確認先を確かめて、対応の実施証拠を残します。事故と苦情の記録は苦情・事故対応で整理しています。
個別の利用者について算定の可否を最終的に判断するのは、指定権者と国保連の審査です。要件の解釈に迷う事例は、請求の前に指定権者へ確認します。たとえば初回加算も、この考え方で扱います。確認結果は日付と窓口名とともに、事業所の台帳へ残してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 管轄の指定権者(都道府県・政令市・中核市など)を確定し、公式の案内ページと窓口を台帳に記録する
- 指定申請前に、様式と追加書類、兼務予定、物件の適合、役員の欠格事由の確認事項を洗い出して相談する
- 加算の届出と変更・休止・廃止の届出について、事前届出の有無、添付書類、提出時期、提出方法を確認して記録する
- 確認した日付・窓口・回答の要旨を残し、運営指導の前の自己点検で見直す
一次資料
制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(確認日 2026-10-02)
- 厚生労働省「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について(平成11年9月17日老企第25号厚生省老人保健福祉局企画課長通知)」(確認日 2026-09-27)