事業計画 / 更新 2026-10-12
介護福祉士の配置・割合が効く加算の早見表(特定事業所加算・処遇改善加算ほか)
訪問介護で介護福祉士の配置や割合が算定に効くのは、特定事業所加算の人材要件、介護職員等処遇改善加算の上位区分(キャリアパス要件Ⅴ)、サービス提供責任者の資格の3つです。この記事は、3つを1つの表に並べ、介護福祉士を何人・何割そろえると何が取れるかを、告示と厚生労働省の通知で確認します。
この記事で決めること
訪問介護で介護福祉士の配置や割合が効く3つの場面(特定事業所加算の人材要件、処遇改善加算のキャリアパス要件Ⅴ、サービス提供責任者の資格)を1つの表で確認し、採用計画で介護福祉士を何割そろえるか判断するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、介護福祉士の割合と加算区分の対応を確認する採用計画シートを作成できる状態を目指します。
介護福祉士の配置が効く加算と要件の早見表(確認日2026年10月12日)
訪問介護の人材要件で「介護福祉士」の語が出てくる場面は、3つに分かれます。3つは別々の要件ですが、処遇改善加算の上位区分は、特定事業所加算の届出を通じてつながっています。
「介護福祉士等」の範囲は、特定事業所加算の基準では介護福祉士に加えて実務者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者、一級課程修了者を数える場合があります。どの割合の計算で誰を数えるかは、下の表の行ごとに違います。
| 場面 | 介護福祉士に関する要件 | 関係する区分 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 特定事業所加算の人材要件(割合) | 訪問介護員等の総数に対して、介護福祉士が100分の30以上。または、介護福祉士・実務者研修修了者・介護職員基礎研修課程修了者・一級課程修了者の合計が100分の50以上 | 特定事業所加算(I)は割合と実務経験の両方、(II)はどちらか一方 | 特定事業所加算の算定要件 |
| 特定事業所加算の人材要件(サービス提供責任者の実務経験) | 介護福祉士は3年以上、実務者研修修了者などは5年以上 | (I)は割合と両方、(II)はどちらか一方 | 特定事業所加算の算定要件 |
| 処遇改善加算のキャリアパス要件Ⅴ(介護福祉士等の配置要件) | 訪問介護では、特定事業所加算(I)または(II)の届出を行っていること | 処遇改善加算Ⅰイ・Ⅰロ(Ⅱイ以下は求められない) | 介護職員等処遇改善加算の要件と加算率 |
| サービス提供責任者の資格 | 介護福祉士、または厚生労働大臣が定める者(介護福祉士の養成施設等で1月以上必要な知識・技能を習得した者、改正前の介護職員基礎研修課程・一級課程の修了者) | 加算ではなく、指定の基準(人員基準) | 訪問介護員の資格と従事範囲 |
処遇改善加算の上位区分は、特定事業所加算(I)または(II)がそろっていることが条件
厚生労働省の通知(老発0313第6号)は、キャリアパス要件Ⅴを、サービス類型ごとに一定以上の介護福祉士等を配置していることとし、具体的には別紙1表3に掲げる加算の届出を行っていることとしています。表3で訪問介護の行に書かれているのは、特定事業所加算Ⅰと特定事業所加算Ⅱです。
通知の算定要件の表(令和8年6月以降)で、キャリアパス要件Ⅴが○になっているのは、処遇改善加算Ⅰイと処遇改善加算Ⅰロです。Ⅱイ、Ⅱロ、Ⅲ、Ⅳの行では、キャリアパス要件Ⅴは求められていません。
つまり、介護福祉士の割合とサービス提供責任者の実務経験を整えて特定事業所加算(I)または(II)を届け出ることは、特定事業所加算そのものの加算率だけでなく、処遇改善加算を最上位区分にする前提にもなります。特定事業所加算(III)(IV)(V)は、表3に書かれていないため、この要件を担保する加算には入りません。
| 処遇改善加算の区分 | 訪問介護の加算率 | キャリアパス要件Ⅴ(特定事業所加算(I)または(II)の届出) |
|---|---|---|
| Ⅰイ | 27.0% | 必要 |
| Ⅰロ | 28.7% | 必要 |
| Ⅱイ | 24.9% | 不要 |
| Ⅱロ | 26.6% | 不要 |
| Ⅲ | 20.7% | 不要 |
| Ⅳ | 17.0% | 不要 |
事業計画で介護福祉士の人数をどう置くか
割合は人数ではなく、訪問介護員等の総数に対する比率です。訪問介護員等が増えると、同じ人数の介護福祉士でも割合が下がります。採用計画では、介護福祉士を何人採るかと同時に、総数がいくつのときに30%や50%を保てるかを確かめます。
サービス提供責任者は人員基準で資格が決まっているため、介護福祉士でなくても配置できる場合があります。ただし、特定事業所加算の人材要件では、サービス提供責任者の実務経験年数が、介護福祉士なら3年以上、実務者研修修了者などなら5年以上と差がつきます。
処遇改善加算の上位区分を目指す場合は、キャリアパス要件Ⅴだけでなく、ほかのキャリアパス要件や月額賃金改善要件も別に求められます。区分ごとの要件と加算率は介護職員等処遇改善加算の要件と加算率で確認できます。
この記事は告示と通知の文言を整理したもので、個別の事業所が要件を満たすか、届出が受理されるかは判断しません。割合の計算期間や届出の手続は、指定権者の案内で確認します。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 訪問介護員等の総数と、介護福祉士、実務者研修修了者などの人数を資格別に書き出し、介護福祉士の割合と、介護福祉士等の合計割合を計算する
- サービス提供責任者ごとに、介護福祉士か実務者研修修了者などかと、実務経験の年数を記録し、3年または5年に届く時期を確認する
- 特定事業所加算(I)(II)を目指すかを決め、届出の割合の計算期間と手続を指定権者の案内で確認する
- 処遇改善加算の区分を、特定事業所加算(I)または(II)の届出の有無と合わせて確かめ、Ⅰイ・Ⅰロを目指す場合は他の要件の整備予定も並べる
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(確認日 2026-09-28)
- 厚生労働省老健局長「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(老発0313第6号)」(確認日 2026-09-25)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(訪問介護費における特定事業所加算の基準)」(確認日 2026-10-07)
- 厚生労働省(政令・省令)「介護保険法施行令 第3条(訪問介護員=養成研修修了者等)・介護保険法施行規則 第22条の23(研修の課程)」(確認日 2026-09-28)