事業計画 / 更新 2026-09-28

訪問介護員の資格と従事範囲(介護福祉士・初任者研修・生活援助従事者研修・実務者研修)

共生型の訪問介護を除き、訪問介護員等になれるのは、介護福祉士と、介護員養成研修(介護職員初任者研修課程・生活援助従事者研修課程)の修了者です。ただし報酬の算定上、身体介護中心型と通院等乗降介助を担えるのは介護福祉士・初任者研修修了者等に限られ、生活援助従事者研修の修了者は生活援助中心型の担い手として位置付けられています。サービス提供責任者になれる資格はさらに限られます。

この記事で決めること

訪問介護員等として従事できる資格・研修の種類と、身体介護・生活援助・通院等乗降介助のどれを担えるか、サービス提供責任者になれる資格を一次資料で確認し、採用とシフトの割り当てを判断するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、訪問介護員等の資格・従事範囲の割当表(職員別の資格・修了証・担える区分・サービス提供責任者の可否)を作成できる状態を目指します。

訪問介護員等になれる者(基準省令・施行令・施行規則)

運営基準(平成11年厚生省令第37号)第5条第1項は、訪問介護員等を、指定訪問介護の提供に当たる介護福祉士又は介護保険法第8条第2項に規定する政令で定める者と定めています。

政令で定める者は、介護保険法施行令第3条第1項により、都道府県知事又は知事が指定した介護員養成研修事業者の研修課程を修了し、修了証明書の交付を受けた者(養成研修修了者)などです。共生型居宅サービス以外の訪問介護では、この養成研修修了者に限られます。研修の課程は、介護保険法施行規則第22条の23第1項で、介護職員初任者研修課程と生活援助従事者研修課程の2つと定められています。

身体介護・通院等乗降介助を算定できる訪問介護員等の範囲

算定基準(平成12年厚生省告示第19号)の訪問介護費の注2は、身体介護が中心である指定訪問介護(イ)を算定できる訪問介護員等を、介護福祉士、施行規則第22条の23第1項の介護職員初任者研修課程を修了した者、施行令第3条第1項第2号に規定する者に限ると定め、注4の通院等乗降介助にも同じ限定をかけています。生活援助従事者研修課程の修了者はこの列挙に含まれません。

生活援助中心型(ロ)の注3には、このような訪問介護員等の限定はありません。厚生労働省の介護員養成研修の取扱細則は、生活援助従事者研修を、生活援助中心型のサービスに従事する者の裾野を広げ、担い手の質を確保するための研修と位置付けています。社会保障審議会介護給付費分科会の資料(令和5年7月)も、生活援助従事者研修修了者を「生活援助中心型のみ提供可能」と整理しています。

生活援助中心型を算定できる利用者の要件と回数の届出は「訪問介護(生活援助中心型)の回数基準とケアプラン届出」、身体介護と生活援助で提供できる行為の範囲は「訪問介護でできること・できないこと一覧」で確認できます。

資格・研修ごとの訪問介護での従事範囲(算定基準の注2〜注4による。旧課程・看護師等の扱いは取扱細則による。共生型の者は除く)
資格・研修身体介護中心型生活援助中心型通院等乗降介助
介護福祉士算定可算定可算定可
介護職員初任者研修課程の修了者(旧課程修了者・看護師等を含む)算定可算定可算定可
生活援助従事者研修課程の修了者(59時間)算定不可(注2の列挙に含まれない)算定可算定不可(注4)

旧課程・看護師等・実務者研修修了者の扱い

取扱細則は、介護職員基礎研修課程、訪問介護に関する一級課程・二級課程(旧課程)を修了している者について、すべて介護職員初任者研修の修了の要件を満たしているものとして取り扱うとしています。看護師等の資格を有する者も、初任者研修修了の要件を満たしているものとして引き続き業務に従事できるとされています。

実務者研修を修了している者については、履修科目が初任者研修課程の科目を包含すると認められることから、各都道府県の判断により介護職員初任者研修課程の全科目を免除することができる、という書き方です。初任者研修の修了とみなすと一律に定めた規定ではありません。社会保障審議会介護給付費分科会の資料(令和5年7月)は実務者研修修了者を訪問介護員等に含めて整理していますが、実務者研修修了者を訪問介護員等として配置する場合の扱いは、指定権者に確認してください。

サービス提供責任者になれる資格

運営基準第5条第4項は、サービス提供責任者を、介護福祉士その他厚生労働大臣が定める者であって、専ら指定訪問介護に従事するものと定めています。厚生労働大臣が定める者(平成24年厚生労働省告示第118号)は、介護福祉士の養成施設等で1月以上介護福祉士として必要な知識及び技能を習得した者、改正前の介護職員基礎研修課程又は一級課程を修了した者、共生型訪問介護に限って障害福祉サービスのサービス提供責任者、の3つです。審議会資料は、これを介護福祉士、実務者研修修了者、旧介護職員基礎研修修了者、旧1級課程修了者と整理しています。

改正前の告示第3号に該当していた者は、平成30年の告示改正の附則で、既にサービス提供責任者として従事している者に限り平成31年3月31日まで引き続き従事できる経過措置とされ、現行の告示の本則にはこの区分がありません。サービス提供責任者の人数と常勤要件は「訪問介護の人員基準」で確認できます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 職員ごとに保有資格と研修の修了証明書(介護福祉士登録証、初任者研修・生活援助従事者研修・旧課程・実務者研修の修了証)を確認して一覧にする
  2. 生活援助従事者研修の修了者には身体介護中心型と通院等乗降介助を割り当てないよう、シフトとサービス区分を突き合わせる
  3. サービス提供責任者に充てる職員が介護福祉士または告示第118号の各号に当たるかを確認する
  4. 実務者研修修了者や旧課程修了者の扱いなど判断が分かれる職員について、指定権者へ確認した内容を記録する

一次資料

制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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