運営 / 更新 2026-10-15

訪問介護の変化の伝え先早見表(ケアマネ・主治医・訪問看護・福祉用具・住宅改修)

利用者宅で気づいた変化の伝え先は、急変のときは主治の医師、それ以外は居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)等への情報提供をサービス提供責任者の業務とする条文が確認できます(訪問介護の指定基準第28条第3項)。訪問看護・福祉用具・住宅改修の事業者へ訪問介護の事業所が直接伝えることを定めた条文は確認できなかったため、連携先ごとに、条文で確認できたことと確認できていないことを早見表にします。主治の医師への急変時の連絡は訪問介護の緊急時等の対応(基準第27条):主治医への連絡と運営規程で詳しく扱っています。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

この記事で決めること

訪問介護の管理者やサービス提供責任者が、利用者宅で気づいた変化の伝え先を、連携先ごとに条文で確認できる範囲と確認できていない範囲に分けて把握するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、気づいた変化の伝え先一覧表(連携先、連絡の担当者、連絡する場面、記録の残し方)を作成できる状態を目指します。

この記事の範囲:気づいた変化をどこへ伝えるか

訪問介護の指定基準(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準)は、訪問介護の事業者に、居宅介護支援事業者その他の保健医療サービス・福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めることを求めています(第14条第1項)。ただし、どの変化を、誰に、いつまでに伝えるかを細かく定めた条文は確認できませんでした。

依頼受付から月次報告までのケアマネジャーとの連携は訪問介護のサービス提供・ケアマネ連携・月次報告、サービス担当者会議とモニタリングへの関わり方はサービス担当者会議・モニタリングと訪問介護事業所、喀痰吸引等を行うための医療連携の体制は認定特定行為業務従事者が訪問介護で喀痰吸引等を行うための実施体制で扱っています。この記事は、日々の訪問で気づいた変化の伝え先を、連携先ごとに並べる点だけを扱います。

連携先別の早見表

次の表の「条文で確認できたこと」は、e-Govの条文で2026-10-15に確認した内容です。「確認できていないこと」は、探した範囲で定めが見つからなかったもので、定めが存在しないことを意味しません。事業所内の連絡ルールは、これらを踏まえて事業所ごとに決めます。

気づいた変化の連携先別の早見表
連携先条文で確認できたこと確認できていないこと
居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)訪問介護の事業者は、居宅介護支援事業者との密接な連携に努める(訪問介護の指定基準第14条第1項)。サービス提供責任者は、利用者の状態の変化を定期的に把握し(第28条第3項第2号)、居宅介護支援事業者等に、訪問介護の提供で把握した服薬状況・口腔機能その他の心身の状態及び生活の状況に係る必要な情報を提供し(同項第2号の2)、サービス担当者会議への出席等で連携を図る(同項第3号)。ケアマネジャーは、居宅サービス事業者等から利用者の情報の提供を受けたときなどに、服薬状況・口腔機能その他の心身または生活の状況のうち必要なものを、利用者の同意を得て主治の医師等または薬剤師に提供する(居宅介護支援の指定基準第13条第13号の2)伝える頻度、期限、様式の定め
主治の医師訪問介護員等は、サービス提供中に利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治の医師への連絡を行う等の必要な措置を講じる(訪問介護の指定基準第27条)急変でない日常の変化を、訪問介護員が主治の医師へ直接伝える義務を定めた条文
訪問看護訪問看護などの医療サービスの利用を希望する場合、ケアマネジャーは利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求め、居宅サービス計画に位置付けるのは医師の指示がある場合に限る(居宅介護支援の指定基準第13条第19号・第20号)。訪問介護の事業者は、保健医療サービスを提供する者との密接な連携に努める(訪問介護の指定基準第14条第1項)訪問介護の事業者が訪問看護の事業者へ伝える項目、方法、頻度の定め
福祉用具貸与・特定福祉用具販売ケアマネジャーは、居宅サービス計画に福祉用具貸与を位置付けるとき、必要な理由を記載し、必要に応じて随時サービス担当者会議を開いて継続の必要性を検証する。特定福祉用具販売を位置付けるときも必要な理由を記載する(居宅介護支援の指定基準第13条第22号・第23号)訪問介護員が福祉用具の事業者へ直接連絡する方法、その連絡についての定め
住宅改修市町村が、手すりの取付けその他の厚生労働大臣が定める種類の住宅改修について、必要と認める場合に限り、居宅介護住宅改修費を支給する。額は現に要した費用の100分の90に相当する額(介護保険法第45条第1項〜第3項。限度額は同条第4項・第5項)住宅改修の事前の申請の手順、訪問介護員が改修の事業者へ連絡する方法(市町村ごとの運用は各市町村に確認)

早見表の読み方:伝え先の整理

条文から読み取れるのは、次の2点です。1つ目は、訪問介護員等については急変やその他必要な場合の主治の医師への連絡が明示され、居宅介護支援事業者等への情報提供はサービス提供責任者の業務として明示されていることです。2つ目は、訪問看護・福祉用具・住宅改修は、居宅サービス計画の作成や変更を担うケアマネジャーが、必要な理由の記載や医師の意見の聴取などを行う側に置かれていることです。

このため、訪問看護・福祉用具・住宅改修に関わりそうな変化(たとえば、ベッドからの立ち上がりが難しくなった、段差でつまずくようになった、など)は、まずサービス提供責任者を通じてケアマネジャーに伝え、ケアマネジャーが計画の見直しや関係事業者との調整を判断する流れが、この整理では自然です。これは、条文の読み取りに基づく整理で、直接連絡を禁じる定めがあるという意味ではありません。直接連絡する場合の扱いは、利用者の同意や個人情報の取扱いを含めて、事業所内の規程と指定権者の案内に従ってください。

伝えた内容は、記録に残します。記録と月次の報告の書き方は訪問介護のサービス提供・ケアマネ連携・月次報告に続きます。

この記事で確認していないこと

個別の利用者について、どの変化をどこまで伝えるべきかの判断、医療的な判断、住宅改修の対象になるかどうかの判断は、この記事では行いません。介護報酬の加算の算定要件、福祉用具の種類と費用、住宅改修の限度額の金額、市町村ごとの手続きも確認していません。

次に知りたいこと

気づいた変化を会議で共有する場面はサービス担当者会議・モニタリングと訪問介護事業所、ケアマネジャーへの月次報告は訪問介護のサービス提供・ケアマネ連携・月次報告、医療的なケアを行う場合の体制は認定特定行為業務従事者が訪問介護で喀痰吸引等を行うための実施体制へ進めます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. このページの早見表から、主治の医師、居宅介護支援事業所、訪問看護、福祉用具、住宅改修の連携先ごとに、条文で確認できたことを一覧表の根拠欄に写す
  2. 急変のときの主治の医師への連絡と、急変でない変化のサービス提供責任者への報告を分けて、連絡する場面を書き出す
  3. 訪問看護・福祉用具・住宅改修に関わる変化は、ケアマネジャーに伝えてから調整を任せるか、直接連絡するかを事業所の規程と指定権者の案内に照らして決める
  4. 伝えた日時と相手と内容を残す記録の様式を決め、月次の報告に載せる項目に加える

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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