運営 / 更新 2026-10-13
訪問介護の過誤申立の流れ:保険者への依頼・再請求の月・給付管理票の修正
国保連へ請求して支払を受けた後で、明細書の単位や金額の誤りに気づいたときは、請求を直接書き換えることはできません。過誤申立で元の明細書を取り下げ、正しい明細書を再請求します。この記事は、東京都国民健康保険団体連合会(東京都国保連)の「過誤調整」のページと「過誤申立の流れ」の資料を2026-10-13に確認し、依頼先、再請求の月、給付管理票の修正が要る場合、支払額がマイナスになる条件を整理します。
この記事で決めること
訪問介護事業所の請求担当者が、支払を受けた後に介護給付費明細書の単位や金額の誤りに気づいたときに備え、過誤申立の依頼先、過誤のみと過誤と再請求の違い、給付管理票の修正を伴う場合の月の順序、過誤処理月の支払決定額がマイナスになる条件を東京都国保連合会の資料で確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、請求の誤りの過誤申立 管理表(利用者・サービス提供月・誤りの内容と単位の増減・依頼先の保険者・過誤処理月・再請求の提出日・給付管理票の修正の要否)を作成できる状態を目指します。
過誤申立とは:取り下げて再請求する手続き
東京都国保連は、介護給付費明細書の記載(単位や金額等)を誤って請求し、支払を受けた場合は、過誤申立で当該明細書を取り下げ、正しい明細書を再請求する必要があるとしています。過誤申立は、請求の取下げを依頼する手続きです。
依頼先は国保連ではなく、利用者の介護保険証を発行している保険者(区市町村)です。保険者が国保連へ過誤申立を行い、国保連が過誤処理をします。同じ事業所でも利用者の保険者が違えば依頼先も変わるため、利用者ごとに保険者を確認します。
東京都国保連は「依頼しただけでは再請求できません」と注意しています。過誤処理が済む月を確認し、その月に訂正した明細書を出す手順まで進めて、はじめて直した請求になります。
4つのパターンと月の順序
東京都国保連の資料は、過誤を4つのパターンに分けています。過誤処理が行われる月をN月とすると、保険者から国保連への過誤申立はその前月(N-1月)です。事業所から保険者への依頼は、それより前に済ませます。
選び方の目安は、取り下げるだけで足りるか、正しい明細書の再請求が要るか、居宅介護支援事業所等が出す給付管理票の修正が要るかです。給付管理票の修正が要るときは、居宅介護支援事業所等(資料では「支援事業所」)との調整が前提になります。
| パターン | どんなとき | 事業所の作業 | 給付管理票の修正 |
|---|---|---|---|
| 1 過誤のみ | 請求を取り下げるだけでよい | 保険者へ過誤申立を依頼する。N月に過誤処理され、決定通知書が送られる | なし |
| 2 過誤と再請求 | 取り下げて、直した明細書を出し直す | 保険者へ依頼し、何月に過誤処理されるかを確認する。過誤処理月(N月)に訂正した明細書を10日までに提出する | なし |
| 3-1 請求単位が少なくなる | 当初の請求が多すぎた | パターン2と同じく、N月に訂正した明細書を10日までに提出する | 支援事業所が、N+1月の10日までに修正を提出する |
| 3-2 請求単位が多くなる | 当初の請求が少なすぎた | N月は過誤処理のみ。訂正した明細書は、N+1月の10日までに提出する | 支援事業所が、N+1月の10日までに修正を、事業所の明細書と同じ月に提出する |
過誤処理月の支払額がマイナスになるとき
東京都国保連は、次のような状態にあると、過誤処理月の支払決定額がマイナスになる可能性があるとしています。廃止や休止の状態にあること、過誤申立を依頼する明細書の金額が介護報酬の振込額(平均)を上回っていること、または過誤申立を依頼する月以降の請求が減る可能性があることです。
支払決定額がマイナスになったときは、その金額を国保連へ振り込む必要があり、国保連から返納に関する通知が届きます。一度に振り込むことが難しいと見込まれるときは、過誤申立の依頼を分割して行えるよう、事前に確認するよう案内されています。
このため、金額の大きい誤りに気づいたら、依頼の前に、その月の入金見込みと比べておきます。入金への影響は訪問介護の運転資金と資金繰りで確認し、月ごとの入金日程は国保連請求・入金・返戻の月次サイクルで確かめます。
誤りに気づいてから再請求までの手順
最初に、誤りがどの利用者のどの月の明細書か、単位が多すぎたのか少なすぎたのかを記録から確かめます。サービス提供の記録と請求内容の突合は訪問介護の月次決算・記録照合の手順で扱います。
次に、利用者の保険者へ過誤申立を依頼し、何月に過誤処理されるかを確認します。給付管理票の修正が要るときは、居宅介護支援事業所等へ早めに連絡し、いつ修正を出してもらうかを決めます。
最後に、過誤処理月に訂正した明細書を提出し、国保連から送られる決定通知書で取下げと再請求の結果を確かめます。審査結果の種類は国保連の審査結果の読み方を参照してください。
確認した範囲と、保険者・国保連ごとの違い
このページが確認したのは、東京都国保連の2つの資料(過誤調整のページと「過誤申立の流れ」)です。依頼の締切り、様式、提出方法は、保険者や国保連合会ごとに異なる場合があるため、事業所を置く地域の保険者と国保連の案内を確認してください。
請求全体の運用は訪問介護の運営開始後の国保連・利用者請求にあります。このページは請求の誤りの直し方の一般的な流れを示すもので、個別の請求が不正請求にあたるかどうかや、返還の要否の判断は行いません。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 誤りに気づいた明細書を、利用者・サービス提供月・誤りの箇所(単位や金額)に分けて管理表に書く。サービス提供の記録と照らし、当初の請求が多すぎたのか少なすぎたのかを記録する
- 利用者の介護保険証を発行している保険者(区市町村)を確認し、過誤申立を依頼する。依頼しただけでは再請求できないため、何月に過誤処理されるかを保険者に確認して、管理表に書く
- 給付管理票の修正が要る場合は、居宅介護支援事業所等へ連絡して、修正を出してもらう月を決める。請求単位が少なくなるときは過誤処理月に、多くなるときは過誤処理月の翌月に、訂正した明細書を10日までに出す予定を入れる
- 金額が大きい誤りは、依頼の前に、その月の入金見込みと比べる。過誤処理月の支払決定額がマイナスになりそうなときは、依頼を分割できるか保険者に確認し、過誤処理後は決定通知書で取下げと再請求の結果を管理表に反映する
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 東京都国民健康保険団体連合会「過誤調整」(確認日 2026-09-27)