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開業準備 / 更新 2026-10-14

開業前に設計する国保連請求・入金・返戻の月次サイクル

国保連請求は、サービスを提供して請求データを送れば終わる作業ではありません。記録、請求、審査結果、入金、返戻・過誤、再請求を別状態で管理し、対象国保連の現行日程と月末現金へ接続します。

提供記録からの請求前点検

月末にサービス提供記録、計画、実績、利用者情報、算定条件を順に照合し、請求対象と保留対象を分けます。未確認事項を推測で埋めず、担当者と解消期限を請求台帳へ記録します。

締切直前だけに確認を集中させず、提供中から不一致を記録します。請求ソフトの警告がないことだけを根拠にせず、制度版とサービス記録が一致しているかを人が確認します。

この記事で決めること

開業前に、請求から入金・返戻・再請求までの月次サイクルを設計するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、提供記録から請求・審査・入金・再請求までの月次工程表を作成できる状態を目指します。

請求・審査・入金の別管理

提出した請求額、審査後の決定額、実際の入金額を別列にし、差額の理由を追えるようにします。提供月の売上をそのまま入金済みとして月末現金へ加えないようにします。

支払日や請求締切は全国一律と置かず、対象年度と地域の国保連が公開する公式日程を確認します。確認日、資料名、対象月を残し、前年度の日程を翌年度へ流用しません。

サービス提供月から入金までの月別日程(東京都国保連 令和8年度の例。請求の受付は毎月1日〜10日)
サービス提供月請求を出す月(受付月)入金日(支払日)
令和8年3月令和8年4月令和8年5月25日(月)
4月5月6月23日(火)
5月6月7月23日(木)
6月7月8月24日(月)
7月8月9月24日(木)
8月9月10月23日(金)
9月10月11月24日(火)
10月11月12月23日(水)
11月12月令和9年1月25日(月)
12月令和9年1月2月24日(水)
令和9年1月2月3月23日(火)
2月3月4月23日(金)

東京都以外の日程の確認と表の読み方

上の表は東京都国民健康保険団体連合会の令和8年度の公表日程です。他県の日程はここに載せていません。事業所の所在地の国保連が公表する日程を確認してください。

表の「受付月」は、請求を出す月です。サービスを提供した月の翌月に請求を出し、その翌月に入金される並びで、提供から入金まで約2か月あきます。年度が変わると日程も変わるため、前年度の表を使い回さないでください。

返戻・過誤・再請求の完了管理

返戻や増減が判明したら、対象、理由、修正内容、確認者、再請求月を記録します。当初の入金予定から外し、原因を解消して再提出するまで確定した入金として扱いません。

同じ理由が繰り返される場合は個別修正で終えず、記録、マスタ、確認手順、教育のどこに原因があるかを見直します。解消済みの証拠と次回点検日まで残します。

介護給付費等の請求には消滅時効があります。介護保険法第200条第1項は保険給付を受ける権利が行使できる時から2年で時効消滅すると定め、東京都国民健康保険団体連合会の案内では、原則としてサービス提供月の翌々々月の1日を起算日として2年、総合事業費は5年、請求は時効となる月の月末までとしています。運用は国保連ごとに異なりうるため、対象の国保連の現行案内で確認します。

過誤申立(支払を受けた明細書を取り下げて正しい内容で再請求する手続き)は、利用者の介護保険証を発行している保険者(区市町村)へ依頼します。東京都国民健康保険団体連合会は依頼しただけでは再請求できない点を注意事項として明示しており、依頼後に再請求まで完了しているかを確認します。

過誤申立の対象が廃止・休止の状態にある場合、対象明細書の金額が介護報酬の振込額(平均)を上回る場合、または過誤申立を依頼する月以降の請求が減る可能性がある場合は、過誤処理月の支払決定額がマイナスになることがあります(東京都国民健康保険団体連合会の案内。対象の国保連の現行案内でも確認します)。マイナス分は国保連へ振り込む必要があり、一度に振り込むことが難しいと想定されるときは過誤申立を分割して行えるか事前に確認します。この振込みは通常の入金予定にない資金流出になるため、返戻による入金遅れと同様に月次の資金繰り表へ反映します。

請求台帳の資金繰りへの反映

決定額と入金予定月を資金表へ転記し、返戻、利用者負担の未収、追加の入金遅れを別に反映します。売上が黒字でも給与や家賃の支払前に現金が不足しないかを確認します。

本記事は請求ソフト固有の操作や支払日を保証しません。公式日程と審査結果を都度確認し、最初の資金不足月が早まる場合は採用、契約、設備、新規受入の変更条件を適用します。請求・入金と帳簿の差異は訪問介護の月次決算・記録照合の手順で閉じます。

月の途中で利用が終わった利用者の請求

入院・死亡・中止で月の途中に利用が終わった利用者は、終了日までに提供した訪問を請求に入れ、実施していない予定分は外します。確認できた通知の記述と確認先は訪問介護で利用者が入院・死亡・サービス中止になったときの算定と請求の整理にあります。

手続きの順番を1枚で確認する

指定申請から指定更新までの手続きと期限を時系列で並べた表は、訪問介護の開業1年目の手続きと期限の順番表にあります。この記事の手続きが全体のどこに入るかを確認できます。

請求の前の予定・実績の突き合わせ

請求の前に、ケアマネジャーから届く月間の予定と自事業所の実績を突き合わせる手順は、訪問介護のサービス提供票の月次手順:ケアマネから受け取り、実績と突き合わせて請求へで整理しています。

様式第2を作る前の確認

訪問介護の介護給付費明細書(様式第2)に記載する主な項目と、サービス提供記録から請求データまでの照合順は、訪問介護の介護給付費明細書(様式第2):主な記載項目と確認順で確認できます。

請求済みの内容に誤りが見つかったとき

国保連へ請求した後に、単位数や利用者の情報の誤りに気づいたときは、過誤申立で取り下げてから再請求します。月をまたぐ場合の順序は、訪問介護の過誤申立の流れで確認できます。

入金の遅れを入れた資金繰り表を作る

請求から入金までの月数を入れて、月ごとの入金と支出を並べた表の作り方は、訪問介護の資金繰り表の作り方:入金2か月後の月次表にあります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 提供実績と請求データの照合日を決める
  2. 国保連と利用者への請求を分ける
  3. 審査結果と入金の確認担当を置く
  4. 返戻理由と再請求月を記録する

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

国保連請求の支払日は全国で同じですか?

全国一律とせず、対象年度・地域の国保連が公開する公式日程を確認し、確認日と対象月を記録します。

返戻額はいつ資金繰りへ戻しますか?

当初予定から外し、原因修正、再請求、審査結果を確認した入金予定月へ反映します。未解決中は確定入金にしません。

請求前には何を照合しますか?

サービス提供記録、計画、実績、利用者情報、算定条件を照合し、請求対象と保留対象を分けます。

事業計画ツールで確かめる

記事で整理した前提を事業計画ツールへ入力し、基準ケースだけでなく保守ケースの結果も確認します。

事業計画ツールを開く →

この例で収支を試算する →(月約700回の事業所規模のモデル例を入力した状態で開きます。厚生労働省の調査の月平均から換算したモデル値で、公定値ではありません)

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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