運営 / 更新 2026-10-26
地域密着型特定施設の単位数:要介護1は546単位・要介護5は820単位
地域密着型特定施設(定員29人以下の小規模な有料老人ホームなどで受ける介護サービス)の報酬は、要介護度で決まる1日あたりの単位数です。地域密着型特定施設入居者生活介護費は要介護1が546単位、要介護5が820単位で、短期利用の区分も同じ単位数です。このページは告示をもとに、基本の単位数、減算、入居継続支援加算や看取り介護加算など主な加算を整理します。
基本は要介護1の546単位から要介護5の820単位・短期利用も同じ
地域密着型特定施設入居者生活介護費(1日につき)は、要介護1から5まで546・614・685・750・820単位です。短期利用地域密着型特定施設入居者生活介護費も、要介護1から5まで546・614・685・750・820単位で、通常の入居と短期利用で単位数に差はありません。
通常の入居は、市町村長への届出をした施設で算定します。短期利用は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するとして、市町村長に届け出た施設だけが対象です。どちらも、看護職員または介護職員の員数が基準に該当する場合は、別に定めるところにより算定します。
この記事で決めること
定員29人以下の地域密着型特定施設入居者生活介護の報酬を調べる、または訪問介護と併せて関わる事業者が、要介護度別の1日の基本単位数、短期利用の区分、減算、主な加算の単位数を告示で確かめるための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、地域密着型特定施設の算定確認表(入居者ごとの要介護度、入居日、短期利用か否か、入院・退居の日、看取り介護の対象期間、加算の種類と算定月)を作成できる状態を目指します。
減算は身体拘束廃止未実施が通常の入居で100分の10・短期利用で100分の1
身体拘束廃止未実施減算は、別に定める基準を満たさない場合に、通常の入居では所定単位数の100分の10、短期利用では100分の1を減算します。通常の入居と短期利用で率が10倍違う点に注意が必要です。
高齢者虐待防止措置未実施減算は所定単位数の100分の1、業務継続計画未策定減算は100分の3です。同じ業務継続計画の未策定でも、認知症対応型通所介護費の単位数のような通所系サービスは100分の1ですが、地域密着型特定施設は100分の3です。
入居継続支援加算は36・22単位・サービス提供体制強化加算とは併算定できない
入居継続支援加算は、通常の入居で1日につき(Ⅰ)が36単位、(Ⅱ)が22単位です。(Ⅰ)と(Ⅱ)はどちらか一方だけを算定します。告示は、サービス提供体制強化加算を算定している場合は算定しないとしています。
サービス提供体制強化加算は1日につき(Ⅰ)が22単位、(Ⅱ)が18単位、(Ⅲ)が6単位で、いずれか1つだけを算定します。入居継続支援加算との選択になるため、届出の前にどちらの基準を満たすかを施設ごとに確かめます。
機能訓練・ADL維持・生活機能向上連携の加算
個別機能訓練加算は、専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士等を1名以上配置している場合に、(Ⅰ)として1日12単位を算定します。個別機能訓練計画の内容などを厚生労働省に提出して活用した場合は、(Ⅱ)として1月につき20単位を加算します。
生活機能向上連携加算は、(Ⅰ)が100単位、(Ⅱ)が200単位で、どちらも1月につきの単位数です。(Ⅰ)は、利用者の急性増悪などで計画を見直した場合を除き、3月に1回が限度です。個別機能訓練加算を算定している場合は、(Ⅰ)は算定せず、(Ⅱ)は1月につき100単位を算定します。
ADL維持等加算は、評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内の期間に限り、1月につき(Ⅰ)が30単位、(Ⅱ)が60単位です。
夜間看護体制加算・若年性認知症・協力医療機関連携の加算
夜間看護体制加算は、1日につき(Ⅰ)が18単位、(Ⅱ)が9単位です。看取り介護加算は夜間看護体制加算を算定していない場合は算定できないため、看取りに取り組む施設では、この加算の届出が前提になります。
若年性認知症入居者受入加算は、初老期における認知症によって要介護者となった入居者に対して、1日につき120単位です。
協力医療機関連携加算は、協力医療機関との間で利用者の同意を得て病歴などの情報を共有する会議を定期的に開催している場合に、1月につき、協力医療機関が基準の要件を満たすときは100単位、それ以外は40単位です。
口腔・栄養・認知症・科学的介護などの加算
口腔衛生管理体制加算は、歯科医師または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、介護職員に口腔ケアの技術的助言と指導を月1回以上行っている場合に、1月につき30単位です。口腔・栄養スクリーニング加算は、利用開始時と利用中6月ごとにスクリーニングを行った場合に、1回につき20単位です。
認知症専門ケア加算は1日につき(Ⅰ)が3単位、(Ⅱ)が4単位、科学的介護推進体制加算は1月につき40単位です。高齢者施設等感染対策向上加算は1月につき(Ⅰ)が10単位、(Ⅱ)が5単位、新興感染症等施設療養費は1日240単位で、1月に1回、連続する5日を限度とします。
生産性向上推進体制加算は1月につき(Ⅰ)が100単位、(Ⅱ)が10単位で、どちらか一方を算定します。
入居初期・退居時・看取りの加算
退院・退所時連携加算は、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院から入居した場合に、入居した日から30日以内の期間について1日30単位です。30日を超える入院や入所のあとに再び入居した場合も同じです。退居時情報提供加算は、退居して医療機関に入院する利用者の同意を得て心身の状況などを提供し紹介した場合に、利用者1人につき1回に限り250単位です。
看取り介護加算(Ⅰ)は、死亡日以前31日以上45日以下が1日72単位、4日以上30日以下が1日144単位、死亡日の前日と前々日が1日680単位、死亡日が1,280単位で、死亡月に加算します。退居した日の翌日から死亡日までの間は算定しません。
看取り介護加算(Ⅱ)は、同じ日数の区分で572単位、644単位、1,180単位、1,780単位です。(Ⅰ)を算定している場合は算定しません。
処遇改善加算は1000分の148から108
介護職員等処遇改善加算は、基本部分から各加算までの単位数の合計に、(Ⅰ)イが1000分の148、(Ⅰ)ロが159、(Ⅱ)イが142、(Ⅱ)ロが153、(Ⅲ)が130、(Ⅳ)が108を乗じます。いずれか1つだけを算定します。
この記事で確認した範囲と、訪問介護との関係
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表の地域密着型特定施設入居者生活介護費を、2026-10-26に確認しました。確認した版は、令和8年3月13日告示第87号による令和8年6月1日施行の改正文までを記載した厚生労働省の掲載ページです。
定員30人以上の特定施設入居者生活介護費の単位数は、居宅サービスの算定告示に定められ、要介護1が542単位、要介護5が813単位と異なります。人員・設備・運営の基準は地域密着型特定施設の指定基準の記事で整理しています。訪問介護と他のサービスを同じ月に使う場合の考え方は、訪問介護と他サービスの算定関係を参照してください。
各加算の算定基準、人員の基準、留意事項通知は取得しておらず、このページでは扱っていません。算定できるかの最終判断は、指定権者である市町村と、国民健康保険団体連合会に確認してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 入居者ごとに要介護度と、通常の入居か短期利用かを記録し、1日の基本の単位数を表から引く
- 病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院から入居した人は、入居日から数えて30日以内の日を、退院・退所時連携加算の対象日として記録する
- 看取り介護の対象になった入居者は、死亡日から数えて、31日から45日前、4日から30日前、前日と前々日、死亡日の区分ごとの日数を記録し、夜間看護体制加算を算定しているかを確かめる
- 身体拘束廃止未実施(イは100分の10、ロは100分の1)、高齢者虐待防止措置未実施(100分の1)、業務継続計画未策定(100分の3)の減算に当たる状態がないかを、請求前に月ごとに点検する
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表 6 地域密着型特定施設入居者生活介護費 イ〜ヲと注」(別表 6 地域密着型特定施設入居者生活介護費 イ 地域密着型特定施設入居者生活介護費、ロ 短期利用地域密着型特定施設入居者生活介護費、注1〜注14、ハ 退院・退所時連携加算〜ヲ 介護職員等処遇改善加算(2ページ目))(確認日 2026-10-26)