運営 / 更新 2026-10-30

総合事業のその他生活支援サービス(配食・見守り)の内容・実施方法・利用者負担

総合事業のその他生活支援サービスは、配食や安否確認、見守りなど、訪問型サービスや通所型サービスとあわせて地域の暮らしを支える事業です。厚生労働省の実施要綱(老発0328第1号)は、定義、サービス内容、実施方法、人員等の基準、単価、食材料費などの利用者負担の考え方を示しています。訪問介護や通所介護の事業者が自社の事業とどう関わり得るかを、要綱で確認した範囲に絞って整理します(市町村ごとの実施状況・補助・単価は市町村で確認)。

その他生活支援サービスの定義:訪問型・通所型と並ぶ3つ目の事業

実施要綱は、総合事業の介護予防・生活支援サービス事業を、訪問型サービス、通所型サービス、その他生活支援サービス、介護予防ケアマネジメントで構成すると定めています。その他生活支援サービスは、介護保険法第115条の45第1項第1号ハに規定するサービスです。

要綱は、その内容を、要支援者等と継続利用要介護者の地域における自立した日常生活の支援のための事業で、訪問型サービスや通所型サービスと一体的に行われる場合に効果があると認められるものとしています。訪問型は総合事業の訪問型サービス(従前相当)の指定・単価・請求、通所型は総合事業の通所型サービス(従前相当・A・B・C)の担い手・実施方法・単価で整理しています。

この記事で決めること

訪問介護・通所介護の事業者が、総合事業のその他生活支援サービス(配食・見守り等)の定義、対象者、実施方法、基準、単価、食材料費などの利用者負担の扱いを、厚生労働省の実施要綱で確かめ、自社が関われるかを判断する。ための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、総合事業のその他生活支援サービスへの関わり方の整理表(市町村が実施している配食・見守りの内容、実施方法、自社が担える業務、利用者負担の定め、単価と補助の条件)を作成できる状態を目指します。

サービス内容:配食・安否確認・見守りと、市町村が定める生活支援

要綱が具体的に挙げるサービスは3つです。1つ目は、栄養改善を目的とした配食や、一人暮らし高齢者に対する見守りとともに行う配食等です。

2つ目は、定期的な安否確認と緊急時の対応、住民ボランティア等が行う訪問による見守りです。3つ目は、訪問型サービスや通所型サービスの一体的提供など、地域における自立した日常生活の支援に資するサービスとして、市町村が定める生活支援です。

その他生活支援サービスの内容と実施方法(実施要綱の記載)
項目実施要綱の記載
サービスの例栄養改善を目的とした配食、見守りとともに行う配食、定期的な安否確認と緊急時の対応、住民ボランティア等が行う訪問による見守り、市町村が定める生活支援
対象者要支援者等(要支援者と事業対象者)と継続利用要介護者の自立した日常生活の支援
実施方法原則として、市町村による直接実施、委託、または補助(助成)
人員・設備・運営基準地域の実情に応じて市町村が定める(法令上必ず守る4点がある)
単価市町村がサービスの内容に応じて適切に定める

実施方法:指定を受けて請求する形ではなく、委託か補助

その他生活支援サービスの実施方法は、原則として、市町村による直接実施、市町村が省令第140条の69に定める基準に適合する者に総合事業の実施を委託する方法、または補助(助成)による方法です。従前相当のように事業者の指定を受けて請求する形は、要綱が示す実施方法に入っていません。

委託は、介護保険法第115条の47第4項の規定により、市町村が総合事業の実施を委託して行うものです。補助は、地域で活動しているNPO法人やボランティア等に、サービス提供を条件に、立ち上げ経費や活動に要する費用を市町村が補助(助成)するものです。

事業所が配食や見守りに関わる場合、委託の相手になるか、補助を受ける団体になるかは、市町村の要綱で確かめます。補助の対象経費や額、交付条件は、市町村が定めます。

人員等の基準と単価:市町村が定め、守る4点は決まっている

人員・設備・運営の基準は、旧介護予防訪問介護等に相当するサービス以外のものとして、地域の実情に応じて市町村が定めます。市町村が基準を定めるときに、法令により必ず守るべき事項は、従事者の清潔の保持・健康状態の管理、従事者または従事者であった者の秘密保持等、事故発生時の対応、廃止・休止の届出と便宜の提供の4点です。

単価は、市町村がサービスの内容に応じて適切に定めるとされています。事業計画に入れる配食や見守りの単価は、事業所を置く市町村の要綱で確かめた額に限ります。

利用者負担:食材料費と調理費相当分は利用者が負担する

実施要綱の利用者負担の定めは、市町村がサービスの内容や時間、基準等を踏まえて要綱等で定めるものとされています。住民主体の支援など補助の形式で実施されるサービスは、提供主体が自主的に実施するものであるため、提供主体が定めることも可能です。

要綱は、利用者負担の一般的な留意点として、食材料費と調理費相当分については、介護給付と同様に利用者負担とするよう求めています。事業者の指定によるサービス以外の利用料の設定にあたっては、低所得者への配慮を行うこととされています。

事業所が市町村の要綱で確かめる項目

実施要綱は、サービスの例と、守るべき最低限の事項、利用者負担の考え方を示すだけで、どの生活支援を実施するか、委託や補助の条件、単価の額は市町村が定めます。事業所を置く市町村の総合事業の要綱と担当窓口で、配食や見守りをどの方法で実施しているかをまず確かめてください。

確かめる項目は、実施しているサービスの種類、委託や補助の交付条件、基準の内容、単価の額、食材料費を含む利用者負担の額、利用につなぐ手続きです。配食など補助で実施するサービスへつなぐ計画の類型は総合事業の対象者(事業対象者)と介護予防ケアマネジメントA・B・C・給付管理で整理しています。

この記事で確認した範囲

確認したのは、厚生労働省の地域支援事業実施要綱(令和4年3月28日 老発0328第1号)のその他生活支援サービスの定義、サービス内容、実施方法、人員・設備・運営基準、単価、利用者負担の記載で、2026年10月30日に読んだ内容です。この資料は令和4年4月1日適用の一部改正までの新旧対照表で、以後の改正はこの資料からは確かめていません。

市町村ごとの実施状況、委託や補助の条件、単価の額、利用者負担の額は確認しておらず、扱っていません。個別の事業所での扱いは、事業所を置く市町村への確認で決めてください。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 事業所を置く市町村の総合事業の要綱と担当窓口で、その他生活支援サービスとして配食、定期的な安否確認と緊急時の対応、住民ボランティア等による見守りのうち、どれを実施しているかを確かめる。サービスの範囲は、要綱が示す例に加えて、市町村が定める生活支援も含まれる
  2. 自社の関わり方を、市町村による直接実施、委託、補助(助成)に分けて書く。委託は市町村が省令に定める基準に適合する者に総合事業の実施を委託する形で、補助は市町村の交付条件を満たす団体への助成である。いずれも市町村の要綱で条件を確かめる
  3. 単価は、サービスの内容に応じて市町村が定める額を、要綱の数字で書く。配食では、食材料費と調理費相当分を利用者負担とする扱いを前提に、市町村が要綱等で定める利用者負担の額(補助の形式では提供主体が定める場合もある)を確かめて入れる
  4. 配食の件数、見守りの訪問回数、担当する職員または委託先の見込みを月ごとに整理し、既存の介護保険サービスの収支と分けた表に、市町村から受け取る額と費用を入れる

関連ガイドで計画をつなぐ

隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。

よくある質問

迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。

総合事業のその他生活支援サービスとは、何ですか?

介護保険法第115条の45第1項第1号ハに規定するサービスで、要支援者等や継続利用要介護者の自立した日常生活を支える事業です。実施要綱は、栄養改善を目的とした配食や見守りとともに行う配食、定期的な安否確認と緊急時の対応、住民ボランティア等による見守りを例に挙げています。

その他生活支援サービスは、事業者の指定を受けて提供しますか?

要綱が示す実施方法は、市町村による直接実施、委託、補助(助成)です。事業者の指定を受けて請求する従前相当やAの形とは別の経路になります。自社がどの方法で関われるかは、市町村の要綱で確かめます。

配食の食材費は、誰が負担しますか?

実施要綱は、食材料費と調理費相当分について、介護給付と同様に利用者負担とするよう定めています。利用者負担の額は市町村が要綱等で定め、補助の形式では提供主体が定める場合もあります。

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

次に読む: 総合事業の対象者(事業対象者)と介護予防ケアマネジメントA・B・C・給付管理 →