参入判断 / 更新 2026-10-14
訪問介護を法人で開業すると赤字でもかかる法人住民税の均等割:区分と年額の目安
訪問介護を法人で開業すると、指定を受けて売上が立つまでの間は赤字になりやすく、法人税はかからなくても、法人住民税の均等割は払います。このページは、総務省と自治体の資料で、均等割の仕組み、税率の区分、資本金等の額1千万円以下の年額、事務所ごとの課税を整理します。
この記事で決めること
訪問介護を法人で開業する代表者が、売上が立たない開業初期の赤字でも払う法人住民税の均等割の仕組み、税率区分の決まり方、資本金等の額1千万円以下の年額、事務所のある自治体ごとに課税される点を、総務省と自治体の資料で確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、均等割の確認表(事務所のある自治体、資本金等の額、従業者数、年額、事務所を置いた月数)を作成できる状態を目指します。
均等割は、赤字でも払う税金
総務省の法人住民税の資料は、均等割を、法人であれば等しく払う義務のある税金だと説明しています。法人税割が法人税を納めている黒字の法人だけが払うのに対して、均等割は赤字の法人も払わなければならないと書かれています。
法人を設立した訪問介護の事業所は、開業直後で利益が出ていなくても、均等割は発生します。資金繰りの計画には、人件費や家賃と並べて、この年額を入れておきます。
税率の区分:資本金等の額と従業者数で決まる
総務省の資料によると、都道府県民税の均等割は資本金等の額で5つの区分、市町村民税の均等割は資本金等の額と従業者数で9つの区分に分かれています。市町村民税は、従業者数が50人を超えるか50人以下かでも税額が分かれます。
東京都主税局の資料(令和8年1月)は、均等割の税率区分の基準になる資本金等の額の求め方を、資本金の額と資本準備金の合算額と、払込資本の額を比べて、大きい額を基準にすると書いています。区分の判定は法人の資本の内容で変わるので、設立時の出資の設計は顧問税理士や司法書士に確認してください。
資本金等の額が1千万円以下の場合の年額
総務省の表では、資本金等の額が1千万円以下の行は、都道府県民税の均等割が2万円です。市町村民税の均等割は、従業者数が50人以下で5万円、50人を超えると12万円と書かれています。
千葉市の法人市民税の資料でも、資本金等の額が1千万円以下で従業者数が50人以下の年額は50,000円、50人を超える場合は120,000円です。実際の税額は事務所のある自治体の資料で確認する必要があるので、この金額は目安として読んでください。
事務所のある自治体ごとに課税される
総務省の資料によると、複数の地方団体に事務所などがある法人は、事務所などを構えているすべての地方団体に法人住民税を納めます。訪問介護で出張所やサテライトを別の市に置くと、その市にも均等割が発生する可能性があります。出張所が課税上の事務所等に当たるかは、その自治体の定めによるので、確認してください。
千葉市の資料では、均等割は事務所等の所在する区ごとに計算し、税率の年額に、区内に事務所等を有していた月数を掛けて12で割ると書かれています。複数の区に事務所等がある場合は申告漏れに注意するよう案内されています。
開業計画への入れ方
開業時の費用は「訪問介護の開業費用」で、毎月の資金の動きは「訪問介護の資金繰り」で整理しています。均等割は年額で決まる固定の支出なので、売上の予測が外れても動かない費用として入れます。
サテライトを置く場合の基準は「訪問介護のサテライト(出張所)の基準」で扱っています。税務署に出す届出は「訪問介護を法人で開業したときの税務署への届出:青色申告の承認申請書の期限」で整理しています。
このページの範囲
このページが確認したのは、総務省の法人住民税の資料、千葉市の法人市民税の資料、東京都主税局の資料(いずれも2026-10-14に取得)です。東京23区など、千葉市以外の自治体の年額表は確認していません。
個別の法人の均等割の税額、申告の書き方、法人税割や法人事業税は判断しません。事務所のある自治体の税務担当のページか、顧問税理士で確認してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 本店と、これから置く事務所や出張所のある都道府県と市区町村を書き出し、自治体ごとに行を分けた表を作る
- 資本金等の額と、事業年度末日の従業者数を表に書き、従業者数が50人以下か50人を超えるかを分ける
- 各自治体の税務担当のページで、自分の区分に当たる均等割の年額を確認して表に写し、事務所等を置いた月数を書く
- 売上が立つ前の月も含めて、年額を月ごとの資金繰りに入れ、申告と納付の時期を顧問税理士と確認する
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 総務省「法人住民税(地方税制度)」(確認日 2026-10-14)
- 千葉市「法人市民税の税額計算方法」(確認日 2026-10-14)