参入判断 / 更新 2026-10-14
訪問介護を法人で開業したときの税務署への届出:青色申告の承認申請書の期限
訪問介護を法人で設立すると、法人設立届出書のほかに、必要に応じて税務署へ出す届出があります。青色申告の承認申請書には、設立第1期から使う場合の期限があります。このページは、国税庁の資料で、これらの届出の提出期限と、青色申告にする意味を整理します。
この記事で決めること
訪問介護を法人で設立した代表者が、設立後に必要に応じて税務署へ出す青色申告の承認申請書、償却方法などの届出書、事前確定届出給与の届出書の提出期限と、青色申告にしておく意味を、国税庁の資料で確認するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、設立後の税務署への届出の期限表(届出名、提出期限、出す・出さないの判断、提出日)を作成できる状態を目指します。
必要に応じて出す届出の一覧と期限
国税庁のタックスアンサーNo.5100によると、法人を設立した場合、必要に応じて、納税地の所轄税務署長へ次の書類を提出します。青色申告の承認申請書、棚卸資産の評価方法の届出書、減価償却資産の償却方法の届出書、有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出書、定款の定め等による申告期限の延長の特例の申請書、事前確定届出給与に関する届出書の6つです。
どの届出が自分の法人に必要かは、持つ資産や事業の内容で変わります。出すかどうかは、設立前に顧問税理士へ確認してください。
青色申告の承認申請書:設立第1期から使う場合の期限
設立第1期目から青色申告の承認を受けようとする場合の提出期限は、設立の日以後3か月を経過した日と、設立第1期の事業年度終了の日のうち、いずれか早い日の前日までです。タックスアンサーは、提出期限が休日等に当たる場合は、休日等明けの日が期限になると書いています。
たとえば、設立後3か月を経過する前に最初の事業年度が終わる場合は、事業年度終了の日の前日が期限になります。設立の日から最初の決算日までが短い法人では、期限が早く来るので、設立の日と決算日を先に確認します。
青色申告にしておく意味:赤字の繰越
国税庁のタックスアンサーNo.5762によると、青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額は、各事業年度の所得金額の計算上、損金に算入されます。繰り越せる期間は、各事業年度の開始の日前10年以内に開始した事業年度に生じた欠損金額です。
開業して最初の事業年度が赤字になった場合を考えると、この扱いが効きます。欠損金額が生じた事業年度に青色申告書で確定申告書を出していることに加えて、その後の事業年度も連続して確定申告書を出し、帳簿書類を保存していることが、タックスアンサーの条件です。
償却方法などの届出書と、事前確定届出給与の届出書
棚卸資産の評価方法の届出書と、減価償却資産の償却方法の届出書の提出期限は、設立第1期の事業年度の確定申告書の提出期限までです。有価証券の届出書の期限は、有価証券を取得した日の属する事業年度の確定申告書の提出期限までで、設立第1期とは限りません。
事前確定届出給与に関する届出書の提出期限は、設立の日以後2か月を経過する日までと書かれています。役員報酬の種類ごとの扱いは「訪問介護を法人で開業したときの役員報酬:定期同額給与と、途中で変えられる場合」で整理しています。
開業の手順の中での置き場所
法人設立届出書、労働保険と社会保険の届出は「訪問介護の法人設立後に出す労働保険・社会保険・税務署への届出の期限と提出先」で整理しています。このページの届出は、そのうち必要に応じて出す税務署の届出を、期限の順に確認する位置づけです。
届出を自分で出すか、専門家に頼むかは「訪問介護の指定申請・開業後の届出を自分で行う場合と専門職に依頼する場合」で、開業時の備品の経費化は「訪問介護の開業時の備品の経費化:少額減価償却資産の特例(40万円未満)」で扱っています。
このページの範囲
このページが確認したのは、国税庁タックスアンサーNo.5100とNo.5762(どちらも令和8年4月1日現在法令等)です。設立第2期以降の青色申告の承認申請の期限は、このページでは扱いません。
どの償却方法や評価方法を選ぶべきか、税額がいくら変わるかは判断しません。期限は設立の日や決算日で変わるので、届出の前に顧問税理士へ確認してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 設立の日(設立登記の日)を確認し、設立の日以後3か月を経過した日と、設立第1期の事業年度終了の日を並べて、早いほうの前日を青色申告の承認申請書の期限として表に書く
- 設立第1期の確定申告書の提出期限を確認し、棚卸資産の評価方法と減価償却資産の償却方法の届出書を出すかどうかを、顧問税理士と決めて表に書く
- 役員報酬で事前確定届出給与を使う場合は、設立の日以後2か月を経過する日を期限として表に書く。使わない場合は、その旨を表に書く
- 提出期限が休日等に当たる場合は休日等明けの日になることを確認し、提出したら提出日と控えの保管場所を表に記録する
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 国税庁「No.5100 新設法人の届出書類」(確認日 2026-10-14)
- 国税庁「No.5762 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除」(確認日 2026-10-14)