事業計画 / 更新 2026-10-30
通所リハビリテーションの事業計画書と収支:病院・診療所の7〜8時間は要介護1で762単位
通所リハビリテーション(デイケア)の事業計画書の収支は、基準で決まる専用の部屋の面積と員数、告示の1日あたりの単位数から組み立てる月の収入、自社で入れる費用の3つに分けると書けます。この記事は、基準と算定構造の原文を2026年10月30日に確かめ、収入の式と数値例、入力する項目を整理します。賃料や給与の平均値は扱いません。
事業計画書の収支に入れる項目と、数字の根拠
下の表は、収支に入れる項目ごとに、数字の根拠と、自社で確かめる点を並べたものです。基準や告示で決まる項目と、自社の数字を入れる項目を分けています。
通所リハビリテーションは、利用者が通った日ごとに、所要時間と要介護度で決まる単位数を算定します。月の収入は、利用定員を上限に、要介護度ごとの延べ利用者数で決まります。通所介護と違い、医師の配置が基準に入ります。
| 項目 | 根拠の数字 | 自社で確かめる点 |
|---|---|---|
| 設備 | 専用の部屋等の面積は、3平方メートル×利用定員以上。消火設備と専用の機械及び器具も備える(基準 第112条) | 図面の面積と、定員の置き方 |
| 医師 | 必要な1以上の数で、常勤(基準 第111条第1項第1号・第3項) | 既存の常勤医師が兼ねられるか |
| リハビリ職・看護職員・介護職員 | 単位ごとに、利用者10人以下なら専ら提供に当たる者が1以上、10人を超えると利用者数を10で割った数以上(同第1項第2号イ) | 利用者数の見込みと勤務表 |
| リハビリ職の専従 | 専らリハビリテーションの提供に当たる理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、利用者100人又はその端数を増すごとに1以上(同ロ) | リハビリ職の確保 |
| 基本の収入 | 病院又は診療所の通常規模型で7時間以上8時間未満は、要介護1が762、要介護2が903、要介護3が1,046、要介護4が1,215、要介護5が1,379単位(1日につき) | 要介護度ごとの利用者数の見込み |
| 減算 | 同一建物の利用者は1日につき94単位、送迎を行わない場合は片道につき47単位を減算 | 対象になる利用者の数 |
| 賃料・車両・給与・機器ほか | この記事は数字を示さない | 見積書と求人条件で確かめた自社の数字 |
この記事で決めること
通所リハビリテーション(デイケア)の開設を考える事業者が、事業計画書の収支に何を入れるのかを、基準の員数と専用の部屋の面積、告示の1日あたりの単位数から知り、利用者の延べ日数から月の収入を見積もる式を確かめる。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、通所リハビリテーションの収支計画の入力表(利用定員と専用の部屋の面積、医師とリハビリ職・看護職員・介護職員の人数、要介護度別の1日の利用者数と営業日、減算の対象日、1単位の単価、人件費と固定費)を作成できる状態を目指します。
面積と員数から決まる固定費:定員×3平方メートルと、常勤の医師
指定居宅サービス等の基準の第112条第1項は、通所リハビリテーションを行うにふさわしい専用の部屋等を、3平方メートルに利用定員を掛けた面積以上と定めています。利用定員とは、同時に提供を受けられる利用者の数の上限です。定員が10人なら30平方メートル以上で、介護老人保健施設又は介護医療院の面積の数え方の特例は扱いません。
第111条は、従業者を医師と、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、介護職員の2つに分けています。医師は必要な1以上の数で、第3項により常勤でなければなりません。後者は、単位ごとに、利用者が10人以下なら提供時間を通じて専ら提供に当たる者が1以上、10人を超えると利用者数を10で割った数以上です。
さらに、専らリハビリテーションの提供に当たる理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、利用者100人又はその端数を増すごとに1以上必要です。診療所には別の定めがあります(第2項)。指定の仕組みと人員の早見表は通所リハビリテーションの指定基準にまとめています。
月の収入の式:要介護度別の延べ利用者数×単位数×1単位の単価
通所リハビリテーション費は、所要時間の区分と要介護度で単位数が決まります。事業所が病院又は診療所の通常規模型の場合、1時間以上2時間未満は369・398・429・458・491単位、7時間以上8時間未満は762・903・1,046・1,215・1,379単位です。厚生労働省の介護報酬の算定構造(令和8年6月改定箇所入り)の通所リハビリテーション費で確かめました。
月の収入は、要介護度ごとの延べ利用者数(1日の利用者数×営業日数)に単位数を掛けて足し、1単位の単価を掛けた額です。1単位の単価は、予定する所在地の地域区分で決まります。所要時間区分の決め方は、留意事項通知で確かめます。
事業所と同一建物に居住する人、又は同一建物から通う人に行う場合は1日につき94単位、居宅と事業所の間の送迎を行わない場合は片道につき47単位を所定単位数から引きます。この記事は減算の例外や、2つの減算が重なる場合の扱いを確認していないため、対象になるかは留意事項通知と指定権者で確かめます。リハビリテーションマネジメント加算などは通所リハビリテーション費の単位数に整理しています。
数値例:1日10人が通う場合の月の収入
式を確かめるための仮の数字を置きます。利用定員が10人の病院又は診療所の通常規模型で、7時間以上8時間未満のサービスを行い、1日の利用者が10人、内訳は要介護1が3人、要介護2が4人、要介護3が3人、月の営業日が25日だとします。
1日の単位数は、3人×762+4人×903+3人×1,046=2,286+3,612+3,138=9,036単位です。月は9,036×25日=225,900単位で、1単位を仮に10円とすると、月の収入は2,259,000円です。加算、同一建物と送迎の減算、地域の割合は入れていません。
この数字は、仕組みを確かめるための仮の値で、実際の利用者数ではありません。通常規模型の7時間以上8時間未満で比べると、要介護1は通所介護の658単位より高い762単位ですが、常勤が必須の医師と、専らリハビリテーションに当たるリハビリ職の人件費が固定費に入ります。利用者が少ない月に収入が人件費と賃料を下回る期間を、月ごとの表で見積もります。
費用側で自社の数字を入れる項目
費用は、医師とリハビリ職、看護職員、介護職員の給与、社会保険料、賃料、送迎車両の費用、リハビリテーションの機器、食事の材料費、記録や請求のシステム、研修費に分けて書きます。この記事は、賃料や給与の平均値を示しません。物件の見積書、求人条件、契約条件で確かめた自社の数字を入れます。
リハビリを中心にしない通所の型の収支は通所介護の事業計画書と収支で比べられます。運営の決まりは通所リハビリテーションの運営の決まりで確かめられます。
この記事で確認した範囲
確認したのは、面積と員数の原文と、病院又は診療所の通常規模型の基本の単位数と2つの減算で、2026年10月30日に読んだ内容です。介護老人保健施設の表は単位数が異なる(7時間以上8時間未満の要介護1は714単位)ため、老健や介護医療院の事業所は告示の該当の表で確かめます。面積と員数は指定居宅サービス等の基準の第111条・第112条をe-Gov法令検索で、単位数は厚生労働省の介護報酬の算定構造で確かめました。
大規模型の区分を分ける利用者数の基準、診療所と老健・介護医療院の特例の細目、各加算の届出基準、処遇改善加算の率、地域区分ごとの単価の値、賃料や給与の平均値は確認しておらず、扱っていません。個別の事業所の収支は、自社の数字と、都道府県への確認で決めてください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 利用定員を仮置きし、専用の部屋等の面積が3平方メートル×利用定員以上あるかを、図面の面積で確かめる。消火設備と、リハビリテーションに必要な専用の機械及び器具の見積書を取る
- 医師を常勤で1以上、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、介護職員を、基準の第111条に沿って置く人数を勤務表で確かめる。利用者が10人を超えると人数が増えるため、定員と合わせて決める
- 月の収入は、要介護度ごとの1日の利用者数と営業日数から延べ利用者数を出し、通所リハビリテーション費の所要時間区分の単位数を掛けて足す。同一建物の94単位と、送迎を行わない片道47単位の減算は、対象の利用者を数えて別の表で引く。加算は、届出の見込みがあるものだけを足す
- 1単位の単価は、予定する所在地の地域区分で告示の表から確かめる。医師とリハビリ職の給与、送迎車両、機器は、求人条件と見積書の自社の数字を入れ、利用者が定員に届かない開業直後の月に収入が人件費を下回る期間を見積もる
関連ガイドで計画をつなぐ
隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。
よくある質問
迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。
通所リハビリテーションの事業計画書の収入は、何で決まりますか?
通所リハビリテーション費は、所要時間と要介護度ごとの1日あたりの単位数です。病院又は診療所の通常規模型の7時間以上8時間未満は、要介護1が762単位、要介護5が1,379単位です。月の収入は、要介護度ごとの延べ利用者数に単位数を掛け、1単位の単価を掛けて出します。
通所リハビリテーションに必要な部屋の広さは、どのように決まりますか?
基準の第112条は、通所リハビリテーションを行うにふさわしい専用の部屋等を、3平方メートルに利用定員を掛けた面積以上と定めています。利用定員が10人なら30平方メートル以上です。消火設備や専用の機械及び器具も備えます。
通所リハビリテーションに置く医師は、何人ですか?
基準の第111条は、医師を提供に当たらせるために必要な1以上の数とし、その医師は常勤でなければならないとしています。そのほか、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、介護職員を、利用者の数に応じた人数で置きます。
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 7 通所リハビリテーション費 イ・ロ・ハ・ニ・ホ・ヘと注」(別表 7 通所リハビリテーション費 イ 通常規模型リハビリテーション費、ロ 大規模型通所リハビリテーション費、注1〜注24、ハ 退院時共同指導加算、ニ 移行支援加算、ホ サービス提供体制強化加算、ヘ 介護職員等処遇改善加算)(確認日 2026-10-19)
- 厚生労働省老健局「介護報酬の算定構造(令和8年6月改定箇所入り)「通所リハビリテーション費」」(Ⅰ 指定居宅サービス介護給付費単位数の算定構造 7 通所リハビリテーション費)(確認日 2026-10-19)
- e-Gov法令検索(デジタル庁)「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(第110条 基本方針、第111条 従業者の員数、第112条 設備に関する基準、第114条 具体的取扱方針、第115条 通所リハビリテーション計画の作成)、介護保険法第41条第1項・第71条第1項・第72条第1項、介護保険法施行規則第127条・第128条」(基準第110条、第111条第1項〜第5項、第112条、第114条、第115条第1項〜第6項、法第41条第1項、第71条第1項、第72条第1項、施行規則第127条、第128条)(確認日 2026-10-23)