運営 / 更新 2026-10-26
認知症チームケア推進加算:(Ⅰ)月150単位・(Ⅱ)月120単位と対象サービス・算定要件
認知症チームケア推進加算は、令和6年度に新設された加算で、1月につき(Ⅰ)150単位・(Ⅱ)120単位です。告示の別表で確認できた対象サービスは、認知症対応型共同生活介護、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院です。複数人の介護職員がチームを組み、認知症の行動・心理症状の予防に取り組むことが算定の中心で、認知症専門ケア加算とは併算定しません。
単位数と対象サービス
各サービスの告示の別表で、1月につき次の単位数が定められています。訪問介護の告示では、この加算を確認していません。
| 区分 | 単位数(1月につき) | 対象サービス |
|---|---|---|
| 認知症チームケア推進加算(Ⅰ) | 150単位 | 認知症対応型共同生活介護(告示が「イについて」と定める部分)、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院 |
| 認知症チームケア推進加算(Ⅱ) | 120単位 | 同上 |
この記事で決めること
認知症の加算を調べる事業者が、認知症チームケア推進加算の対象サービス・単位数・算定要件を告示と留意事項通知で確かめ、認知症専門ケア加算との違いを知るための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、認知症チームケア推進加算の確認メモ(対象者の人数、研修修了者の配置、月1回以上のカンファレンスの記録を1枚にまとめる表)を作成できる状態を目指します。
算定の基準:対象者の割合・研修修了者・チーム
厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)は、加算(Ⅰ)について、利用者等の総数のうち「周囲の者による日常生活に対する注意を必要とする認知症の者」(対象者)の割合が2分の1以上であることを求めます。あわせて、認知症の行動・心理症状の予防等に資する専門的な研修を修了している者を1名以上配置し、複数人の介護職員から成るチームを組むことが必要です。
対象者には、行動・心理症状の評価を計画的に行い、その評価にもとづいてチームケアを実施します。カンファレンスの開催、計画の作成、行動・心理症状の有無と程度の定期的な評価、ケアの振り返りと計画の見直しも基準に含まれます。加算(Ⅱ)は、対象者の割合、評価とチームケアの実施、カンファレンスなどの基準は加算(Ⅰ)と同じで、研修の要件が異なり、予防等に資する認知症介護の専門的な研修を修了した者を1名以上配置してチームを組むことが基準です。
留意事項通知で示された対象者・研修・記録
留意事項通知(令和6年3月18日 老高発0318第1号ほか)は、対象者を日常生活自立度のランクⅡ、Ⅲ、Ⅳ又はMの入所者等としています。研修は、加算(Ⅰ)が認知症介護指導者養成研修と認知症チームケア推進研修の両方、加算(Ⅱ)が認知症介護実践リーダー研修と認知症チームケア推進研修の両方の修了を求めています。
チームは、対象者1人につき月1回以上の定期的なカンファレンスを開催し、評価、計画策定、振り返り、再評価、見直しを行い、別紙様式のワークシートと介護記録に記録します。状態や環境が変化した場合は、その都度カンファレンスを開き、再評価と方針の見直しを行います。対象者の人数によっては、1人では全チームに対応しにくいため、複数人が研修を修了することが望ましいとされています。
認知症専門ケア加算との関係
告示は、認知症チームケア推進加算を認知症専門ケア加算とは併算定しないと定めています。訪問介護の認知症専門ケア加算は、訪問介護の認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ) 1日3単位・4単位の要件と対象者の割合で解説しています。認知症チームケア推進加算は、施設・居住系サービスの加算で、算定の単位が1月です。
対象サービスの単位数と他の加算は、認知症対応型共同生活介護費の単位数:要介護1は1日765単位・夜間支援体制加算50単位、特別養護老人ホームの単位数:要介護1は589単位・ユニット型は670単位、介護老人保健施設の単位数:従来型個室の基本型は717単位・ユニット型は802単位で確認できます。
この記事で確認した範囲
2026-10-26に、地域密着型サービスと施設サービスの算定基準の告示の別表、厚生労働大臣が定める基準の告示、認知症チームケア推進加算の留意事項通知を確認しました。
介護予防認知症対応型共同生活介護の単位数、届出の様式と手続き、令和8年厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)を含む令和8年度改定による変更は確認しておらず、書いていません。算定の可否は、指定権者に確認してください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 入所者等のうち、日常生活自立度のランクⅡ・Ⅲ・Ⅳ又はMの人(対象者)を数え、総数に占める割合が2分の1以上かを確かめる
- 加算(Ⅰ)は認知症介護指導者養成研修と認知症チームケア推進研修、加算(Ⅱ)は認知症介護実践リーダー研修と認知症チームケア推進研修の修了者がいるかを、修了証で確かめる
- 対象者ごとに月1回以上のカンファレンスを開き、評価・計画・振り返り・見直しを別紙様式のワークシートと介護記録に残す
- 認知症専門ケア加算とは併算定しないため、どちらを算定するかを決め、届出と算定の根拠を指定権者への確認結果とあわせて保管する
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(訪問介護費における特定事業所加算の基準)」(第三号(訪問介護費における特定事業所加算の基準))(確認日 2026-10-25)
- 厚生労働省「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年3月14日厚生労働省告示第126号)別表「指定地域密着型サービス介護給付費単位数表」認知症チームケア推進加算」(別表の認知症対応型共同生活介護費(イについての加算)と地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護費の認知症チームケア推進加算)(確認日 2026-10-26)
- 厚生労働省「指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表「指定施設サービス等介護給付費単位数表」認知症チームケア推進加算」(別表の介護福祉施設サービス(pageNo=1)、介護保健施設サービス・介護医療院サービス(pageNo=2)の認知症チームケア推進加算)(確認日 2026-10-26)
- 厚生労働省「認知症チームケア推進加算に関する実施上の留意事項等について(令和6年3月18日 老高発0318第1号・老認発0318第1号・老老発0318第1号)」(第1(カンファレンス・記録)、第2(対象者)、第3(研修の修了者)、第4(複数人の修了が望ましいこと))(確認日 2026-10-26)