参入判断 / 更新 2026-10-18

老老介護の割合:60歳以上同士は79.0%(2025年国民生活基礎調査)

在宅で介護を受ける人と、同居して主に介護する人がともに高齢である組合せは、一般に老老介護と呼ばれます。厚生労働省の2025(令和7)年国民生活基礎調査の概況では、同居の主な介護者と要介護者等の年齢の組合せが公表されています。このページは、その全国値と、主な介護者の続柄・事業者の割合を、訪問介護の事業計画を立てる人向けに整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

調査の範囲:在宅の要支援・要介護認定者が対象

国民生活基礎調査は、厚生労働省が行う標本調査で、2025年は6月5日を調査日として行われました。介護の状況は、介護保険の要支援または要介護と認定された人のうち、在宅の人(概況では「要介護者等」)についてまとめられています。施設に入所している人は含まれません。

数値は全国の標本調査から推計したもので、都道府県や市区町村ごとの割合ではありません。事業所を置く地域の実情は、このページの割合をそのまま当てはめず、自治体の高齢者数や介護保険事業計画などで補います。

この記事で決めること

訪問介護の事業計画を立てる人が、在宅の要介護者等と同居の主な介護者がともに高齢の組合せ(いわゆる老老介護)の割合と、主な介護者の内訳を、国の統計で確かめるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、同居の高齢の介護者がいる利用者への対応メモ(介護者の年齢、介護者の健康状態の聞き取り、介護支援専門員への共有事項)を作成できる状態を目指します。

同居の主な介護者の年齢の組合せ:60歳以上同士は79.0%

2025年調査では、要介護者等と同居の主な介護者の年齢の組合せは、「60歳以上同士」が79.0%、「65歳以上同士」が61.9%、「75歳以上同士」が37.1%でした。概況は、年次推移でみると、いずれもおおむね上昇傾向としています。

2022年調査の値は、60歳以上同士が77.1%、65歳以上同士が63.5%、75歳以上同士が35.7%です。3年間で60歳以上同士は1.9ポイント、75歳以上同士は1.4ポイント上がり、65歳以上同士は1.6ポイント下がりました。年によって上下はあり、傾向は複数の年の推移で見ます。

同居の主な介護者の年齢階級は、総数で60〜69歳が31.6%、70〜79歳が27.6%、80歳以上が19.7%です。50〜59歳は16.1%でした。性別は男が36.5%、女が63.5%です。

主な介護者の内訳:同居の家族が46.1%、事業者は16.0%

要介護者等から見た主な介護者は、同居が46.1%です。同居の続柄では、配偶者が22.5%で最も多く、子が18.2%でした。別居の家族等は13.4%、事業者は16.0%です。

不詳が23.9%あるため、これらの割合は、不詳を含む全体に対する値として読みます。

2022年調査では、同居が45.9%、事業者が15.7%、別居の家族等が11.8%でした。同居の割合はほぼ横ばいで、事業者の割合はわずかに上がっています。概況は事業者の内訳を示しておらず、この割合は訪問介護に限ったものではありません。

訪問介護の事業計画にどう使うか

同居の主な介護者が高齢の世帯は、介護者自身の体調の変化で、必要な訪問の量や時間帯が変わる可能性があります。事業所は、介護者の体調や通院、休める時間を、利用者と家族の同意の範囲で聞き取り、ケアマネジャーとの連携の窓口へ共有します。

同居の家族がいる世帯への生活援助の算定の考え方は、同居家族がいる利用者への生活援助で整理しています。全国の統計の割合は、需要の方向を見る材料です。個々の世帯の状況や地域の需要は、このページの数字からは決まりません。

人口の側から需要を見るときは、75歳以上人口の将来推計や高齢者の単独世帯の将来推計と併せて確認します。

この記事で確認した範囲

厚生労働省「2025(令和7)年国民生活基礎調査の概況」のⅣ介護の状況(図24・図25・表17・図26)を、2026-10-18に確認しました。2022年の値は、同じ概況の【】内の数値と図26で確認できた範囲です。

市区町村別の割合、年齢階級ごとの詳しい組合せ、介護時間や介護者支援の制度は扱っていません。数値は四捨五入されており、内訳の合計が合わない場合があります。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 新規の相談で、同居の家族がいるか、主に介護している人は誰か、その人の年齢のおおよそを利用者と家族の同意の範囲で聞き取る
  2. 同居の介護者が高齢の場合は、介護者自身の体調や通院、介護を休める時間があるかを聞き、訪問の時間帯や回数の相談につなげる
  3. 介護者の体調の変化や介護の負担が大きいと感じた点は、事業所内で記録し、本人と家族の了解を得て担当の介護支援専門員に伝える
  4. 事業計画では、全国の統計の割合を地域の需要にそのまま当てはめず、自治体の高齢者数や地域包括支援センターの情報で補って使う

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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