運営 / 更新 2026-10-29
訪問入浴介護の地域の加算(特別地域15%・中山間地域等10%と5%の条件)
訪問入浴介護には、地域に関わる加算が3つあります。特別地域訪問入浴介護加算は所定単位数の100分の15、中山間地域等における小規模事業所の加算は100分の10、中山間地域等に居住する者へのサービス提供の加算は100分の5です。このページは告示の注7〜注9と、地域を定める告示の整理で、個別の地域や事業所が対象になるかの判定はしません。
根拠は算定告示の別表2の注7・注8・注9
3つの加算は、算定基準(平成12年厚生省告示第19号)の別表 2 訪問入浴介護費の注7、注8、注9にあります。どれも、基本の1回につきの単位数に、率を掛けた単位数を加える形です。
注7と注8は、厚生労働大臣が定める地域に所在し、電子情報処理組織を使用する方法により都道府県知事へ老健局長が定める様式による届出を行った事業所が対象です。注8はそれに加えて、厚生労働大臣が定める施設基準に適合することが条件になります。
注9は届出を求める文言がなく、事業所の訪問入浴介護従業者が、厚生労働大臣が定める地域に居住している利用者に、通常の事業の実施地域を越えて入浴を行った場合の加算です。通常の事業の実施地域は、指定居宅サービス基準第53条第5号の定義によります。
訪問入浴介護の基本の単位数とほかの加算・減算は訪問入浴介護費の単位数にあります。訪問介護の同じ考え方の加算は訪問介護の特別地域加算と中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算で扱っています。
この記事で決めること
訪問入浴介護の事業所の経営者が、特別地域加算・中山間地域等における小規模事業所加算・中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算の率、対象になる条件、届出の要否、単位数の計算の仕方を、告示の本文で確かめたい。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、訪問入浴介護の地域の加算の確認メモ(事業所の所在地、利用者の居住地、通常の事業の実施地域、届出の有無)を作成できる状態を目指します。
3つの加算の率と条件の早見表
次の表は、告示の注の本文から、率と条件を並べたものです。率は、どれも所定単位数に対する割合です。
| 加算 | 率 | 条件 | 届出 |
|---|---|---|---|
| 特別地域訪問入浴介護加算(注7) | 100分の15 | 厚生労働大臣が定める地域に所在する事業所が入浴を行った | 都道府県知事への届出が条件 |
| 中山間地域等における小規模事業所の加算(注8) | 100分の10 | 厚生労働大臣が定める地域に所在し、厚生労働大臣が定める施設基準に適合する事業所が入浴を行った | 都道府県知事への届出が条件 |
| 中山間地域等に居住する者へのサービス提供の加算(注9) | 100分の5 | 厚生労働大臣が定める地域に居住する利用者に、通常の事業の実施地域を越えて入浴を行った | 注に届出の文言なし |
中山間地域等の2つの加算が指す地域(告示第83号)
注8と注9の「厚生労働大臣が定める地域」は、厚生労働大臣が定める中山間地域等の地域(平成21年厚生労働省告示第83号)が定めています。この告示は、第一号で訪問入浴介護費の注8、第二号で注9を挙げています。
第一号は、一単位の単価の「その他の地域」であって、豪雪地帯・特別豪雪地帯、辺地、半島振興対策実施地域、特定農山村地域、過疎地域のいずれかに当たる地域のうち、特別地域加算の地域(平成24年告示第120号に規定する地域)を除いた地域です。注8の事業所の所在地の話で、特別地域と重なる地域は中山間地域等の小規模事業所の加算の地域には入りません。
第二号は、離島振興対策実施地域、奄美群島、豪雪地帯・特別豪雪地帯、辺地、振興山村、小笠原諸島、半島振興対策実施地域、特定農山村地域、過疎地域、沖縄の離島のいずれかに当たる地域です。注9の利用者の居住地の話で、事業所の所在地とは別に見ます。
個別の市町村や集落が、これらの地域に当たるかは、告示の指定を受けた地域の一覧で決まります。自分の地域が当たるかは、都道府県・市町村の案内で確かめます。
単位数の計算は、合計の単位数に率を掛ける
留意事項通知(令和6年度改定の新旧対照表)は、特別地域加算などの支給限度額管理の対象外になる加算は、対象となる単位数の合計に、当該加算の割合を乗じて単位数を算定するとしています。加算の単位数は、その合計を基にして出します。
たとえば、基本の1回1,266単位の入浴を月4回行い、ほかの加算・減算がないと仮定すると、合計は5,064単位です。特別地域加算が100分の15なら、5,064単位に0.15を掛けた759.6単位を四捨五入した760単位になります。これは本記事の計算例で、実際の請求には減算や別の加算が重なることがあり、端数処理の細かい扱いは国保連の案内で確かめます。
このページで確認した範囲
確認したのは、算定告示の別表2 訪問入浴介護費の注7〜注9の本文、中山間地域等の地域を定める告示第83号の第一号・第二号、留意事項通知の新旧対照表にある単位数の計算の定めです。2026年10月29日に厚生労働省の掲載ページの本文で確認しました。人員の基準は訪問入浴介護の指定の基準にあります。
特別地域の地域を定める告示(平成24年告示第120号)の中身は、訪問入浴介護の注7に当たる部分を今回の取得で確かめられませんでした。小規模事業所の加算の施設基準の数値(延べ訪問回数など)も同じく確認しておらず、どちらも指定権者の案内で確かめます。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 事業所の所在地が、特別地域加算の対象として指定権者が示す地域に当たるかを、都道府県・市町村の案内で確かめ、届出の有無と一緒に書く
- 中山間地域等における小規模事業所加算を考える場合は、所在地が告示第83号の第一号の地域に当たるか、施設基準を満たすかを指定権者の案内で確かめる
- 利用者ごとに居住地が告示第83号の第二号の地域に当たるかと、事業所の通常の事業の実施地域を越えているかを分けて記録する
- 加算は対象サービスの所定単位数の合計に率を乗じて算定するため、月ごとの合計単位数と加算の単位数を請求前に確かめ、端数処理の方法は国保連の案内で確認する
関連ガイドで計画をつなぐ
隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。
よくある質問
迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。
訪問入浴介護の地域の加算は、いくつありますか?
算定告示の別表2 訪問入浴介護費の注7〜注9に3つあります。特別地域訪問入浴介護加算は所定単位数の100分の15、中山間地域等における小規模事業所の加算は100分の10、中山間地域等に居住する者へのサービス提供の加算は100分の5です。
中山間地域等に居住する者へのサービス提供の加算に、届出は要りますか?
告示の注9には、届出を求める文言がありません。注7と注8は、届出を行った事業所を対象にしています。注9は、厚生労働大臣が定める地域に居住する利用者に、通常の事業の実施地域を越えて入浴を行った場合が対象です。
地域の加算の単位数は、1回ごとに端数を処理しますか?
留意事項通知は、特別地域加算などの支給限度額管理の対象外の加算は、対象となる単位数の合計に率を乗じて算定するとしています。端数処理の詳しい扱いは国保連の案内で確かめます。
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める中山間地域等の地域(平成21年3月13日厚生労働省告示第83号)」(確認日 2026-10-20)
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 2 訪問入浴介護費」(別表 2 訪問入浴介護費 注1(看護職員1人・介護職員2人)、注2・注3(減算100分の1)、注4(介護職員3人・100分の95)、注5(清拭・部分浴・100分の90)、注6(同一建物・100分の90/100分の85)、注7〜注9、初回加算、看取り連携体制加算)(確認日 2026-10-19)
- 厚生労働省老健局「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の留意事項について(老企第36号)の改正(令和6年度改定・新旧対照表)訪問入浴介護費」(訪問入浴介護費の留意事項(介護職員3人の場合、清拭・部分浴、初回加算、看取り連携体制加算の算定範囲・入院した場合・連絡体制・対応方針))(確認日 2026-10-19)