運営 / 更新 2026-10-28
看護小規模多機能の特別管理加算:(Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位と対象の状態の区分
看護小規模多機能型居宅介護(看多機)の特別管理加算は、(Ⅰ)が1月500単位、(Ⅱ)が1月250単位です。気管カニューレの使用や在宅酸素療法の指導管理など、告示が挙げる状態の利用者に、看護サービスの計画的な管理を行った場合が対象です。このページは、算定告示と厚生労働大臣が定める基準の本文から、算定の条件と(Ⅰ)・(Ⅱ)の区分を整理します。
根拠は算定告示のワの注と、告示第94号の第五十四号・第六号
根拠は2つの告示です。1つ目は、算定基準(平成18年厚生労働省告示第126号)の別表8 複合型サービス費のワと注、2つ目は、厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等(平成27年厚生労働省告示第94号)の第五十四号と第六号です。2026年10月28日に、厚生労働省の現行の本文を取得して確認しました。
告示を整理したページで、留意事項通知にある計画的な管理の細目と、市町村ごとの届出様式や運用は確認していません。届出や請求の前に、事業所のある市町村の案内で確かめてください。
この記事で決めること
看護小規模多機能型居宅介護の事業者が、特別管理加算の単位数((Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位)、算定告示の注の条件(届出と、特別な管理を必要とする利用者への計画的な管理)、厚生労働大臣が定める状態による(Ⅰ)と(Ⅱ)の区分を、告示の本文で確かめたい。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、特別管理加算の算定確認表(利用者ごとの該当する状態とその根拠となる医師の指示や指導管理の記録、(Ⅰ)か(Ⅱ)かの区分、計画的な管理の記録、届出の控え)を作成できる状態を目指します。
加算の内容:(Ⅰ)が500単位、(Ⅱ)が250単位
算定告示の注は、届出を行った事業所が、特別な管理を必要とする利用者に対して、計画的な管理を行った場合に、1月につき加算するとしています。計画的な管理の対象は、看護サービスを行う場合に限った、看護小規模多機能型居宅介護の実施です。
単位数は、特別管理加算(Ⅰ)が500単位、特別管理加算(Ⅱ)が250単位です。
(Ⅰ)と(Ⅱ)は、どちらかを算定している場合に、他方を算定しません。1人の利用者について、1月に請求できるのは、どちらか1つの区分です。基本の単位数や他の加算は、看護小規模多機能型居宅介護費の単位数で整理しています。
(Ⅰ)と(Ⅱ)の区分:告示第94号の第六号の状態で決まる
区分は、告示第94号の第五十四号が定めています。第六号は、特別な管理を必要とする状態を、イからホまでの5つに分けて書いた条文です。
(Ⅰ)に当たるのは、第六号のイの状態にある人に看護小規模多機能型居宅介護を行う場合です。(Ⅱ)に当たるのは、第六号のロ・ハ・ニ・ホのどれかの状態にある人に行う場合です。
第六号のイは、在宅麻薬等注射指導管理・在宅腫瘍化学療法注射指導管理・在宅強心剤持続投与指導管理・在宅気管切開患者指導管理を受けている状態、または気管カニューレや留置カテーテルを使用している状態です。ロからホまでは、次の表のとおりです。
| 区分 | 第六号の項目 | 状態 |
|---|---|---|
| (Ⅰ) 500単位 | イ | 在宅麻薬等注射指導管理、在宅腫瘍化学療法注射指導管理、在宅強心剤持続投与指導管理、在宅気管切開患者指導管理を受けている状態、または気管カニューレ・留置カテーテルを使用している状態 |
| (Ⅱ) 250単位 | ロ | 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理、在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態 |
| (Ⅱ) 250単位 | ハ | 人工肛門または人工膀胱を設置している状態 |
| (Ⅱ) 250単位 | ニ | 真皮を越える褥瘡の状態 |
| (Ⅱ) 250単位 | ホ | 点滴注射を週3日以上行う必要があると認められる状態 |
算定の前に確かめること:状態の記録・計画的な管理・届出
状態は、告示の本文のとおりに当たるかを、主治の医師の指示書や指導管理の記録で確かめます。ロからホまでのどれかに当たる人は(Ⅱ)、イに当たる人は(Ⅰ)と整理できます。1人の利用者が複数の項目に当たる場合の扱いは、告示では確認できないため、市町村の案内で確かめてください。
注は、看護サービスを行う場合の実施に関する計画的な管理を行ったことを条件としています。届出は、電子情報処理組織を使用する方法で、市町村長に老健局長が定める様式により行うと書かれています。届出の控えと、計画的な管理の記録を、請求の前にそろえておくと確かめやすくなります。
看護体制強化加算では、算定した利用者の割合が条件になる
特別管理加算は、看護小規模多機能の看護体制強化加算の基準にも出てきます。前3月間の利用者のうち、特別管理加算を算定した人が100分の20以上、という割合の条件です。
強化加算を検討する事業所は、特別管理加算を算定した人数を月ごとに記録しておくと、割合を確かめやすくなります。割合の分母の考え方や、他の条件は、強化加算の記事で整理しています。
次に知りたいこと
訪問看護ステーションの側の特別管理加算は、単位数と算定の形が異なります。訪問看護の特別管理加算で整理しています。死亡月に算定するターミナルケア加算は、看護小規模多機能のターミナルケア加算で確認できます。
このページは、2026年10月28日に確認した告示の整理にとどまり、個別の事業所への算定の可否は判断しません。最新の取り扱いは、厚生労働省と市町村の案内で確認が必要です。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 利用者ごとに、告示の第六号が挙げる状態のどれに当たるかを、主治の医師の指示書や指導管理の記録で確かめ、確認表に書く。気管カニューレや留置カテーテルの使用、在宅酸素療法などの指導管理、人工肛門・人工膀胱、真皮を越える褥瘡、週3日以上の点滴注射が、それぞれ告示に書かれた状態である
- 第六号のイに当たる状態なら(Ⅰ)の500単位、ロ・ハ・ニ・ホに当たる状態なら(Ⅱ)の250単位と整理する。告示は(Ⅰ)と(Ⅱ)を同じ月に重ねて算定しないとしているため、1人の利用者について1月に1つの区分だけを請求する
- 看護サービスを行う場合に、その利用者の看護サービスの実施に関する計画的な管理を行い、その内容を記録に残す。告示の注は、計画的な管理を行った場合に1月につき加算するとしている
- 届出の控えを確かめる。注は、電子情報処理組織を使用する方法により、市町村長に老健局長が定める様式で届出を行った事業所を対象としている。請求の前に、様式と細目を事業所のある市町村の案内で確かめる
関連ガイドで計画をつなぐ
隣接する判断をつなぎ、記事単体で計画を止めないためのガイドです。
よくある質問
迷いやすい範囲と確認順を、質問ごとに整理します。
看護小規模多機能型居宅介護の特別管理加算は、いくら算定できますか?
算定告示の複合型サービス費のワの注は、特別管理加算(Ⅰ)を500単位、(Ⅱ)を250単位とし、どちらも1月につき加算するとしています。(Ⅰ)と(Ⅱ)は、どちらかを算定している場合に他方を算定しない関係です。届出を行った事業所が対象です。
特別管理加算の(Ⅰ)と(Ⅱ)は、何で分かれますか?
厚生労働大臣が定める基準の告示(平成27年厚生労働省告示第94号)の第五十四号が区分を定めています。(Ⅰ)は第六号のイの状態にある人への看護小規模多機能型居宅介護、(Ⅱ)は第六号のロ・ハ・ニ・ホの状態にある人への看護小規模多機能型居宅介護です。個別の利用者がどちらに当たるかは、告示の本文と主治の医師の記録で確かめてください。
特別管理加算は、看護体制強化加算とどう関係しますか?
看護体制強化加算の基準には、前3月間の利用者のうち特別管理加算を算定した人が100分の20以上、という割合の条件があります。特別管理加算を算定した人数が、強化加算の割合の分子になります。強化加算の単位数と他の条件は、看護体制強化加算の記事で確かめてください。
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表 8 複合型サービス費 イ〜ヰと注」(別表 8 複合型サービス費 イ(1)(2)・ロ、注1〜注16、ハ 初期加算、ニ 認知症加算、ホ〜ヰの加算(2ページ目から3ページ目))(確認日 2026-10-19)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等(平成27年厚生労働省告示第94号)第五十三号・第五十四号(複合型サービス費のル・ワの注)・第六号(特別な管理を必要とする状態)」(第五十三号(ルの状態=第六号)・第五十四号(ワの区分)・第六号イ〜ホ)(確認日 2026-10-28)