開業準備 / 更新 2026-10-15

基準該当訪問介護の基準:訪問介護員3人以上・サービス提供責任者1人以上・管理者

基準該当訪問介護は、都道府県の指定を受けていなくても、一定の基準を満たす事業所が行う訪問介護に、市町村が特例居宅介護サービス費を支給する仕組みです。このページは、e-Govの介護保険法第42条と、指定居宅サービス等の基準(省令第37号)第40条〜第42条の2をもとに、仕組みと人員・設備の基準を整理します。

事務机に置かれたノートパソコンと書類・手帳の写真

この記事で決めること

指定を受けずに訪問介護を行う基準該当訪問介護について、介護保険法第42条の仕組みと、省令第40条〜第42条の2の人員・設備の基準(訪問介護員等3人以上、サービス提供責任者1人以上、管理者、同居家族への提供の制限)を条文で確認するための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、基準該当訪問介護の人員・設備の確認表(訪問介護員等の人数と資格、サービス提供責任者の指名、管理者の専従・兼務の状況、区画・設備・備品、市町村への確認事項)を作成できる状態を目指します。

基準該当サービスは、指定の外側で市町村が支給する特例

介護保険法第42条第1項第2号は、居宅要介護被保険者が、指定居宅サービス以外の居宅サービスまたはこれに相当するサービスで、都道府県の条例で定める基準を満たすと認められる事業所のものを受けた場合に、必要があると認めるとき市町村が特例居宅介護サービス費を支給すると定めています。この条文のサービスが「基準該当居宅サービス」です。

指定を受けた事業所の訪問介護と、基準該当訪問介護は別の制度区分です。条文上の支給の相手は居宅要介護被保険者で、市町村が必要と認めたときに支給されます。支給の具体的な手続きは保険者ごとに異なる可能性があるため、市町村へ確認してください。

条例を定める都道府県は、従業者と員数については、厚生労働省令で定める基準に従って定めると第42条第2項が定めています。省令の基準は次の節のとおりです。

訪問介護員等は3人以上、うち1人以上がサービス提供責任者

省令第40条第1項は、基準該当訪問介護事業所ごとに置く訪問介護員等の員数を3人以上としています。ここでの訪問介護員等は、基準該当訪問介護の提供に当たる介護福祉士、または介護保険法第8条第2項に規定する政令で定める者です。

第2項は、訪問介護員等のうち1人以上をサービス提供責任者としなければならないとしています。指定訪問介護のように利用者40人ごとに1人という数え方は、この条文には書かれていません。指定訪問介護の数え方は「訪問介護のサービス提供責任者の配置基準」で確認できます。

第3項は、基準該当訪問介護と市町村の第一号訪問事業が同じ事業者・同じ事業所で一体的に運営されている場合、市町村が定める第一号訪問事業の人員基準を満たしていれば、第1項・第2項を満たしているとみなせると定めています。

管理者と設備の基準

第41条は、基準該当訪問介護事業所ごとに、専らその職務に従事する管理者を置くとしています。ただし、管理上支障がない場合は、その事業所の他の職務や、他の事業所・施設等の職務に従事できます。指定訪問介護の管理者の要件は「訪問介護の管理者の要件」で確認できます。

第42条は、事業の運営に必要な広さの区画を設けるほか、基準該当訪問介護の提供に必要な設備と備品等を備えるとしています。面積の数字は省令に書かれていません。第一号訪問事業と一体的に運営する場合は、市町村の定める設備の基準を満たせば足りるとみなせます。

基準該当訪問介護の人員・設備の基準(省令第40条〜第42条から整理)
項目内容
訪問介護員等事業所ごとに3人以上(介護福祉士または介護保険法第8条第2項に規定する政令で定める者)
サービス提供責任者訪問介護員等のうち1人以上
管理者専らその職務に従事する者を置く(管理上支障がなければ兼務できる)
設備・備品事業の運営に必要な広さの区画と、提供に必要な設備・備品等

同居の家族への提供は原則できない

第42条の2は、基準該当訪問介護事業者が、訪問介護員等に、その同居の家族である利用者へ訪問介護を提供させてはならないと定めています。

ただし、次の5つのすべてに当たる場合は例外です。利用者が離島や山間のへき地などで、指定訪問介護だけでは必要な量を確保することが困難と市町村が認める地域に住んでいること、居宅介護支援事業者などが作成する居宅サービス計画に基づいて提供されること、サービス提供責任者の具体的な指示に基づいて提供されることの3つです。

残る2つは、入浴、排せつ、食事等の介護が主たる内容であること、そしてその訪問介護員等が同居の家族へ訪問介護に従事する時間の合計が、訪問介護に従事する時間の合計のおおむね2分の1を超えないことです。

指定訪問介護の場合は「訪問介護の同居家族へのサービス提供可否」で整理しています。

このページの範囲

このページが確認したのは、e-Gov法令検索の介護保険法第42条と、指定居宅サービス等の基準(省令第37号)第40条〜第43条です(2026-10-15に確認)。省令第43条は、指定訪問介護の運営基準の規定の多くを基準該当訪問介護に準用していますが、準用される条文ごとの読み替えは確認していません。

都道府県の条例の内容、市町村ごとの支給の手続き、支給額は確認していません。基準該当訪問介護を行えるかどうか、支給の扱いは、事業所の所在地の都道府県と市町村に確認してください。指定を受ける場合の全体像は「訪問介護の人員基準」から確認できます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 事業所に置く訪問介護員等が介護福祉士か介護保険法で定める研修の修了者などの要件を満たす人であることを資格証で確認し、3人以上いるかを表に書く
  2. 訪問介護員等のうち1人以上をサービス提供責任者に指名し、氏名と資格を表に書く
  3. 管理者を専従で置くか、管理上支障がない範囲で兼務させるかを決め、兼務する場合は兼務先の職務を表に書く
  4. 事業の運営に必要な広さの区画と設備・備品を確認し、都道府県の条例と市町村の支給の扱いを市町村へ問い合わせる項目を表にまとめる

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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