運営 / 更新 2026-10-26
訪問看護のリハ職の訪問:294単位、1日2回超は100分の90、8単位減算の条件
訪問看護ステーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による訪問は、1回につき294単位です。同じ日に3回目以降の訪問をすると、その回は100分の90の単位数になります。1回につき8単位が引かれる場合もあり、前年度に理学療法士等の訪問が看護職員より多い場合と、緊急時訪問看護加算・特別管理加算・看護体制強化加算をどれも算定していない場合です(告示の本文で確認)。
単位数:ステーションの理学療法士等の訪問は1回294単位
介護報酬の告示(平成12年厚生省告示第19号)の別表、訪問看護費のイ(指定訪問看護ステーションの場合)に、(5)として「理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による訪問の場合(1回につき)294単位」があります。厚生労働省掲載の告示本文で確認しました。
保健師・看護師・准看護師の訪問は、20分未満314単位から1時間以上1時間30分未満1,128単位まで、所要時間の区分で決まります。理学療法士等の訪問には時間の区分がなく、1回につき294単位です。注1は、理学療法士等が行った場合にイ(5)の所定単位数を算定することと定めています。
| 訪問する職種 | 単位数の決まり方 | 単位数 |
|---|---|---|
| 保健師・看護師・准看護師 | 所要時間の4区分(准看護師は100分の90。20分未満は24時間対応体制などの条件つき) | 314〜1,128単位 |
| 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士 | 1回につき | 294単位 |
この記事で決めること
訪問看護ステーションで理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問したときの単位数、1日に2回を超えた場合、1回8単位の減算に当たる2つの条件を、告示の原文で確かめたい訪問看護の事業者向け。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、理学療法士等の訪問の月次点検表(利用者・日ごとに訪問回数を記入し、年度の訪問回数と3加算の算定の有無を並べた表)を作成できる状態を目指します。
1日に2回を超えたとき:その回は100分の90
注1は、理学療法士等が1日に2回を超えて指定訪問看護を行った場合、1回につき100分の90に相当する単位数を算定すると定めています。同じ日の1回目と2回目は294単位、3回目からが100分の90です。
告示の文言は「1日に2回を超えて」です。利用者ごとの数え方や、複数の理学療法士等が同じ利用者を同じ日に訪問したときの数え方は、告示の文言だけでは分かれません。請求の前に、国民健康保険団体連合会または指定権者の案内で確かめてください。
1回8単位の減算:次のどちらかに当たると294単位から引く
注20は、イ(5)について、厚生労働大臣が定める施設基準に該当する指定訪問看護事業所は、1回につき8単位を所定単位数から減算すると定めています。基準は、厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)の第四の二です。
第四の二は「次に掲げる基準のいずれかに該当すること」とし、2つを挙げています。1つ目は、事業所における前年度の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による訪問回数が、看護職員による訪問回数を超えていること。2つ目は、緊急時訪問看護加算、特別管理加算及び看護体制強化加算のいずれも算定していないことです。
どちらか一方に当たれば減算になるため、294単位から8単位を引いた286単位で請求することになります。たとえ看護職員の訪問のほうが多くても、3つの加算のどれも算定していなければ、2つ目に当たって減算になります。
| 区分 | 基準の文言 | 確かめるもの |
|---|---|---|
| イ | 前年度の理学療法士等による訪問回数が、看護職員による訪問回数を超えている | 前年度の訪問回数を、職種別に集計した表 |
| ロ | 緊急時訪問看護加算、特別管理加算、看護体制強化加算のいずれも算定していない | 3つの加算の月ごとの算定の有無 |
月次で点検する項目:訪問回数、1日の回数、3つの加算
点検は3つで足ります。利用者ごと・日ごとに訪問を数えて3回目以降を見つけること、年度の訪問回数を理学療法士等と看護職員に分けて集計すること、3つの加算を月ごとに算定しているか書くことです。
3つの加算の単位数と算定の条件は訪問看護の主な加算にあります。加算は利用者の状態と事業所の体制が要件を満たすときに算定するもので、告示では都道府県知事への届出が前提の加算もあります。減算の有無だけを理由に算定する・しないを決めず、各加算の要件で判断します。
訪問リハビリテーションとの違い
同じ告示の別表には、訪問リハビリテーション費もあります。指定訪問リハビリテーション事業所の理学療法士等が、事業所の医師の指示に基づいて行う訪問で、1回につき308単位です。訪問看護ステーションからの訪問は、主治の医師が交付した文書による指示と訪問看護計画書に基づく別の仕組みで、単位数表も別です。
訪問リハビリテーションの単位数と指定の基準は訪問リハビリテーションの単位数で扱っています。基本の単位数は訪問看護費の単位数です。介護保険と医療保険のどちらで訪問看護を受けるかの分かれ目は、「訪問看護は介護保険か医療保険か」にまとめました。
資料の範囲
2026年10月26日に、介護報酬告示の別表の訪問看護費のイ(5)・注1・注20と、厚生労働大臣が定める施設基準(告示第96号)の第四の二を、厚生労働省掲載の本文で確認しました。令和6年度改定の前後で何が変わったかは確認していません。
留意事項通知(老企第36号)が定める訪問時間の目安や、減算の期間の数え方の細部は、この記事の対象外です。算定できるかの最終判断は、指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめてください。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の訪問を、利用者ごと・日ごとに1回ずつ記録し、同じ日に3回目以降の訪問がないかを毎月確かめる
- 3回目以降の訪問は、1回につき100分の90の単位数で請求する訪問として印を付け、請求の入力と記録が一致しているかを確かめる
- 年度ごとに、理学療法士等による訪問回数と看護職員による訪問回数を集計し、理学療法士等のほうが多いかを並べて書く
- 緊急時訪問看護加算、特別管理加算、看護体制強化加算の算定の有無を月ごとに書き、3つとも算定していない月があれば、1回8単位の減算に当たるかを指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめ、確かめた日を残す
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 3 訪問看護費 注1(対象となる利用者)・注6(複数名訪問加算)」(別表 3 訪問看護費 注1(通院が困難な利用者。末期の悪性腫瘍等・精神科訪問看護の利用者を除く。理学療法士等の訪問はイ(5)で1日2回を超えると100分の90)、注6(複数名訪問加算(Ⅰ)(Ⅱ))、注20(イ(5)の1回8単位の減算)、ヘ 看護・介護職員連携強化加算(250単位。1月に1回)、イ(4)・ロ(4)(所要時間1時間以上1時間30分未満)、注7(特別な管理を必要とする利用者への1時間以上1時間30分未満の訪問後に引き続き訪問し通算1時間30分以上で1回300単位)、注12(緊急時訪問看護加算。ステーション(Ⅰ)600単位・(Ⅱ)574単位、病院・診療所(Ⅰ)325単位・(Ⅱ)315単位)、注13(特別管理加算(Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位。1月につき)、注15(ターミナルケア加算。死亡月につき2,500単位)、ト 看護体制強化加算((Ⅰ)550単位・(Ⅱ)200単位。1月につき)、ホ 退院時共同指導加算(600単位。退院・退所につき1回、特別な管理を必要とする利用者は2回。ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注5(夜間・早朝100分の25・深夜100分の50。イ及びロが対象。1回につき)、イ・ロの所要時間別の所定単位数、注8(同一敷地内建物等の利用者と同一の建物に20人以上居住する利用者は1回につき100分の90、同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者は100分の85。訪問介護費の注12にある100分の88のただし書きは訪問看護費の注8にはない)、リ サービス提供体制強化加算(イ又はロを算定する場合は1回につき(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位、ハを算定する場合は1月につき(Ⅰ)50単位・(Ⅱ)25単位。ハは定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して行う訪問看護で2,961単位)、注9(特別地域訪問看護加算。大臣が定める地域に所在し届出をした事業所。イ・ロは1回につき・ハは1月につき100分の15)、注10(地域に所在し大臣が定める施設基準に適合し届出をした事業所。100分の10)、ニ 初回加算((Ⅰ)350単位・(Ⅱ)300単位。1月につき。(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定しない)、ホ 退院時共同指導加算の注(ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注11(大臣が定める地域に居住する利用者へ通常の事業の実施地域を越えて訪問。100分の5)、注14(専門管理加算。緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門ケア及び人工膀胱ケアの専門の研修を受けた看護師はイ250単位、特定行為研修を修了した看護師はロ250単位。1月に1回に限る)、注16(遠隔死亡診断補助加算。情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が主治の医師の指示で死亡診断の補助を行った場合、死亡月につき150単位))(確認日 2026-10-26)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年3月23日厚生労働省告示第96号)第四の二(訪問看護費のイ(5)の減算に係る施設基準)」(四の二 指定訪問看護における理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による訪問に関する減算に係る施設基準(イ・ロのいずれかに該当))(確認日 2026-10-26)