運営 / 更新 2026-10-26
訪問看護のサービス提供体制強化加算:(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位、勤続年数の割合が基準
訪問看護のサービス提供体制強化加算は、イ(ステーション)またはロ(病院・診療所)の訪問では1回につき(Ⅰ)が6単位、(Ⅱ)が3単位です。基準は、看護師等ごとの研修計画・会議の定期開催・健康診断等の定期実施に加えて、勤続年数の長い看護師等が100分の30以上いることです。訪問入浴介護など、同じ名前でも単位数と区分が異なるサービスとの違いもあわせて整理します。
単位数と算定の単位:イ・ロは1回につき(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位
介護報酬の告示(平成12年厚生省告示第19号)の別表、訪問看護費のリで、厚生労働省掲載の告示本文を確認しました。イ(指定訪問看護ステーション)またはロ(病院または診療所)を算定している場合は、1回につき(Ⅰ)が6単位、(Ⅱ)が3単位です。
ハ(指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して指定訪問看護を行う場合。2,961単位)を算定している場合は、1月につき(Ⅰ)が50単位、(Ⅱ)が25単位です。同じ加算でも、イ・ロは訪問の回数に応じて、ハは月ごとに算定する点が異なります。
届出が必要な加算です。告示は、基準に適合しているものとして、老健局長が定める様式で、電子情報処理組織を使って都道府県知事に届出を行った指定訪問看護事業所が算定できると書いています。(Ⅰ)と(Ⅱ)はどちらか一方だけで、重ねて算定しません。
| 算定している基本部分 | 区分 | 単位数 | 算定の単位 |
|---|---|---|---|
| イ(ステーション)またはロ(病院・診療所) | (Ⅰ) | 6単位 | 1回につき |
| イ(ステーション)またはロ(病院・診療所) | (Ⅱ) | 3単位 | 1回につき |
| ハ(定期巡回・随時対応型と連携) | (Ⅰ) | 50単位 | 1月につき |
| ハ(定期巡回・随時対応型と連携) | (Ⅱ) | 25単位 | 1月につき |
この記事で決めること
訪問看護のサービス提供体制強化加算の単位数と、(Ⅰ)(Ⅱ)の届出の基準(研修計画、会議、健康診断、勤続年数の割合)を、告示の原文で確かめたい訪問看護の事業者向け。ための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、サービス提供体制強化加算の届出前確認表(看護師等ごとの研修計画、会議の開催記録、健康診断の実施記録、勤続年数7年以上・3年以上の人数と割合)を作成できる状態を目指します。
(Ⅰ)の基準:研修計画・会議・健康診断と、勤続7年以上が100分の30以上
基準は、基準告示(平成27年厚生労働省告示第95号)の第十号に書かれています。(Ⅰ)は、次の4つのいずれにも適合する必要があります。
一つ目は、事業所の全ての看護師等に対し、看護師等ごとに研修計画を作成し、その計画に従って研修(外部における研修を含む)を実施または実施を予定していることです。二つ目は、利用者に関する情報や提供にあたっての留意事項の伝達、または看護師等の技術指導を目的とした会議を定期的に開催することです。
三つ目は、全ての看護師等に対し、健康診断等を定期的に実施することです。四つ目は、看護師等の総数のうち、勤続年数7年以上の者の占める割合が100分の30以上であることです。
(Ⅱ)の基準:(Ⅰ)の研修・会議・健康診断と、勤続3年以上が100分の30以上
(Ⅱ)は、(Ⅰ)の一つ目から三つ目まで(研修計画、会議、健康診断等)のいずれにも適合したうえで、看護師等の総数のうち、勤続年数3年以上の者の占める割合が100分の30以上であることを求めています。(Ⅰ)との違いは、勤続年数の区切りが7年以上か3年以上かの1点です。
研修計画や会議、健康診断は、(Ⅰ)でも(Ⅱ)でも同じ条件です。勤続7年以上の人が100分の30に届かなくても、勤続3年以上の人が100分の30以上いれば(Ⅱ)の基準を満たす可能性があるため、入職日の一覧を作って、どちらの割合に届くかを先に確かめると準備が進めやすくなります。
| 基準の項目 | (Ⅰ) | (Ⅱ) |
|---|---|---|
| 看護師等ごとの研修計画と研修の実施または予定 | 必要 | 必要 |
| 情報伝達や技術指導を目的とした会議の定期開催 | 必要 | 必要 |
| 全ての看護師等への健康診断等の定期実施 | 必要 | 必要 |
| 勤続年数の割合 | 勤続7年以上が100分の30以上 | 勤続3年以上が100分の30以上 |
ほかのサービスとの違い:訪問介護・訪問入浴介護は別の表で確かめる
訪問看護では、リのとおりサービス提供体制強化加算が単位数表に置かれています。訪問介護の単位数表にこの名前の加算があるかは、訪問介護にサービス提供体制強化加算はあるかで、告示の加算一覧と特定事業所加算との関係から整理しています。
訪問看護の勤続年数の基準は、訪問看護の看護師等(指定居宅サービス等基準第60条第1項の看護師等)を数えるものです。訪問入浴介護には(Ⅰ)44単位・(Ⅱ)36単位・(Ⅲ)12単位があり、単位数も区分の数も異なるため、サービスごとに別の表で確かめる必要があります。
資料の範囲と、あわせて読むページ
2026年10月26日に、介護報酬告示の別表の訪問看護費のリと、基準告示の第十号を、厚生労働省掲載の本文で確認しました。留意事項通知(老企第36号)が定める勤続年数の数え方や割合の算出方法は、この記事では確認していないため書いていません。届出の様式と提出先は、指定権者に確かめてください。
月額型の加算の全体は訪問看護の主な加算、基本の単位数は訪問看護費の単位数にあります。同じく1月ごとの看護体制強化加算は、緊急時訪問看護加算などの算定割合が基準です。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 届出の対象になる看護師等の一覧を作り、一人ひとりの入職日と、勤続年数が3年以上か7年以上かを書き出す
- 看護師等の総数のうち、勤続7年以上の人と勤続3年以上の人が、それぞれ100分の30以上かを計算し、(Ⅰ)と(Ⅱ)のどちらの基準に届くかを確かめる
- 全ての看護師等について、研修計画の作成と実施または実施予定、会議の定期開催の記録、健康診断等の定期実施の記録がそろっているかを確かめる
- 勤続年数の数え方と割合の算出方法は、留意事項通知の現行の本文を指定権者または国民健康保険団体連合会の案内で確かめて日付を残し、届出の様式と提出先は指定権者に確かめる
一次資料
個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 3 訪問看護費 注1(対象となる利用者)・注6(複数名訪問加算)」(別表 3 訪問看護費 注1(通院が困難な利用者。末期の悪性腫瘍等・精神科訪問看護の利用者を除く。理学療法士等の訪問はイ(5)で1日2回を超えると100分の90)、注6(複数名訪問加算(Ⅰ)(Ⅱ))、注20(イ(5)の1回8単位の減算)、ヘ 看護・介護職員連携強化加算(250単位。1月に1回)、イ(4)・ロ(4)(所要時間1時間以上1時間30分未満)、注7(特別な管理を必要とする利用者への1時間以上1時間30分未満の訪問後に引き続き訪問し通算1時間30分以上で1回300単位)、注12(緊急時訪問看護加算。ステーション(Ⅰ)600単位・(Ⅱ)574単位、病院・診療所(Ⅰ)325単位・(Ⅱ)315単位)、注13(特別管理加算(Ⅰ)500単位・(Ⅱ)250単位。1月につき)、注15(ターミナルケア加算。死亡月につき2,500単位)、ト 看護体制強化加算((Ⅰ)550単位・(Ⅱ)200単位。1月につき)、ホ 退院時共同指導加算(600単位。退院・退所につき1回、特別な管理を必要とする利用者は2回。ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注5(夜間・早朝100分の25・深夜100分の50。イ及びロが対象。1回につき)、イ・ロの所要時間別の所定単位数、注8(同一敷地内建物等の利用者と同一の建物に20人以上居住する利用者は1回につき100分の90、同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者は100分の85。訪問介護費の注12にある100分の88のただし書きは訪問看護費の注8にはない)、リ サービス提供体制強化加算(イ又はロを算定する場合は1回につき(Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位、ハを算定する場合は1月につき(Ⅰ)50単位・(Ⅱ)25単位。ハは定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して行う訪問看護で2,961単位)、注9(特別地域訪問看護加算。大臣が定める地域に所在し届出をした事業所。イ・ロは1回につき・ハは1月につき100分の15)、注10(地域に所在し大臣が定める施設基準に適合し届出をした事業所。100分の10)、ニ 初回加算((Ⅰ)350単位・(Ⅱ)300単位。1月につき。(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定しない)、ホ 退院時共同指導加算の注(ニの初回加算を算定する場合は算定しない)、注11(大臣が定める地域に居住する利用者へ通常の事業の実施地域を越えて訪問。100分の5)、注14(専門管理加算。緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門ケア及び人工膀胱ケアの専門の研修を受けた看護師はイ250単位、特定行為研修を修了した看護師はロ250単位。1月に1回に限る)、注16(遠隔死亡診断補助加算。情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が主治の医師の指示で死亡診断の補助を行った場合、死亡月につき150単位))(確認日 2026-10-26)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準(平成27年3月23日厚生労働省告示第95号)第七号(緊急時訪問看護加算の基準)・第八号(ターミナルケア加算の基準)・第九号(看護体制強化加算の基準)・第九号の二(口腔連携強化加算の基準)」(七 訪問看護費における緊急時訪問看護加算の基準(イ (Ⅰ)は(1)常時対応の体制と(2)緊急時訪問における看護業務の負担軽減の体制、ロ (Ⅱ)はイ(1)のみ)、八 訪問看護費におけるターミナルケア加算の基準(イ 24時間連絡できる体制と必要に応じた訪問看護の体制、ロ 主治の医師との連携の下での説明と同意、ハ 利用者の身体状況の変化等の記録)、九 看護体制強化加算の基準(緊急時訪問看護加算の算定割合など)、九の二 口腔連携強化加算の基準(イ 歯科訪問診療料の算定実績がある歯科医療機関の歯科医師・歯科衛生士に相談できる体制を文書等で取り決め、ロ 他事業所の口腔・栄養スクリーニング加算の算定、居宅療養管理指導費の算定、他事業所の口腔連携強化加算の算定のいずれにも該当しない)、十 サービス提供体制強化加算の基準(イ (Ⅰ)は研修計画と研修の実施又は予定・会議の定期開催・健康診断等の定期実施・勤続7年以上が100分の30以上、ロ (Ⅱ)はイ(1)〜(3)と勤続3年以上が100分の30以上))(確認日 2026-10-26)