運営 / 更新 2026-10-30

訪問リハビリテーションの主な加算:マネジメント加算(イ)(ロ)・短期集中の要件

訪問リハビリテーションの主な加算は、リハビリテーションマネジメント加算(イ)(ロ)、短期集中リハビリテーション実施加算、認知症短期集中リハビリテーション実施加算、口腔連携強化加算、移行支援加算、サービス提供体制強化加算です。算定基準告示(平成12年厚生省告示第19号)別表4の注と、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第十二号〜第十四号をもとに、単位数と要件を整理します。

主な加算の単位数と、届出が要るもの

別表4の注8〜注11と、ロ・ハ・ニで、主な加算の単位数を確認しました。リハビリテーションマネジメント加算、口腔連携強化加算、移行支援加算、サービス提供体制強化加算の注には、厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして、電子情報処理組織を使用する方法により都道府県知事に届け出た事業所が算定できると書かれています。短期集中・認知症短期集中・退院時共同指導の注には、この届出の文言がありません。

体制の届出の運用は、都道府県の案内で確かめます。

基本の単位数、減算、地域の加算は「訪問リハビリテーション費の単位数:1回308単位・同一建物90%と85%」にあります。

訪問リハビリテーションの主な加算の単位数(告示の別表4)
加算単位数算定の単位
リハビリテーションマネジメント加算(イ)180単位1月につき
リハビリテーションマネジメント加算(ロ)213単位1月につき
(注9の最後の一文)医師が計画を説明し同意を得た場合の加算270単位1月につき
短期集中リハビリテーション実施加算200単位1日につき
認知症短期集中リハビリテーション実施加算240単位1日につき(1週に2日が限度)
口腔連携強化加算50単位1月に1回に限る
退院時共同指導加算600単位退院につき1回に限る
移行支援加算17単位1日につき
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)・(Ⅱ)6単位・3単位1回につき

この記事で決めること

訪問リハビリテーション事業所の開設を検討する、または運営している事業者が、主な加算の単位数と届出の基準を、算定基準告示と厚生労働大臣が定める基準の原文で確かめるための考え方と確認順を整理します。

読み終えたら、訪問リハビリテーション加算の要件確認表(利用者ごとの算定する加算、計画の説明と同意の日、会議の開催日、情報提出の日、確認した日)を作成できる状態を目指します。

リハビリテーションマネジメント加算(イ)の要件

この加算は、事業所の医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士その他の職種が共同し、継続的にリハビリテーションの質を管理した場合に、(イ)180単位または(ロ)213単位を1月につき算定します(注9)。(イ)と(ロ)はどちらか一方で、両方は算定しません。第十二号のイは、次の(1)から(6)のいずれにも適合することを求めています。

(1)はリハビリテーション会議を開催し、専門的な見地から利用者の状況等の情報を構成員と共有して、会議の内容を記録することです。(2)は訪問リハビリテーション計画を、作成に関与した医師、理学療法士、作業療法士または言語聴覚士が利用者または家族に説明して同意を得ることで、理学療法士等が説明した場合は、説明した内容等を医師へ報告します。

(3)は、3月に1回以上リハビリテーション会議を開催し、利用者の状態の変化に応じて計画を見直していることです。通所リハビリテーションのように同意から6月以内か6月を超えたかで頻度が分かれる書き方は、この号にはありません。(4)は、理学療法士等が介護支援専門員に、利用者の有する能力、自立のために必要な支援方法、日常生活上の留意点を情報提供することです。

(5)は次のいずれかです。居宅サービス計画に位置付けた指定訪問介護などの従業者と利用者の居宅を訪問し、その従業者に介護の工夫の指導と日常生活上の留意点の助言を行うこと、または利用者の居宅を訪問して家族に同様の指導と助言を行うことです。(6)は(1)から(5)に適合することを確認し、記録することです。

注9は、訪問リハビリテーション計画について事業所の医師が利用者または家族に説明して同意を得た場合に、さらに1月270単位を加算すると定めています。この270単位の算定の細目は、留意事項通知で確かめます。

(ロ)の上乗せ要件:計画書等の情報を厚生労働省へ提出

(ロ)は、(イ)の(1)から(6)のいずれにも適合したうえで、利用者ごとの訪問リハビリテーション計画書等の内容等の情報を厚生労働省に提出し、リハビリテーションの提供にあたって、その情報などを活用していることを求めています。単位数は(イ)より33単位高くなります。

提出の仕組みは、訪問介護事業所の側から「訪問介護にLIFE(科学的介護情報システム)の提出は必要か:対象になる加算の範囲」で整理しています。提出する項目や頻度は、この記事では確かめていません。

短期集中と認知症短期集中:退院(所)日などから3月以内

短期集中リハビリテーション実施加算は、退院(所)日または認定日から3月以内に集中的に行った場合の1日200単位です(注8)。退院(所)日は、リハビリテーションを必要とする状態の原因となった疾患の治療のために入院または入所した病院、診療所、介護保険施設から退院または退所した日で、認定日は、新たに要介護認定を受けた人の認定の効力が生じた日です。

認知症短期集中リハビリテーション実施加算は、認知症であると医師が判断し、リハビリテーションによって生活機能の改善が見込まれると判断された人に、医師または医師の指示を受けた理学療法士等が、退院(所)日または訪問開始日から3月以内に集中的に行った場合に、1週に2日を限度として1日240単位です。注8を算定している場合は算定しません(注10)。

告示の文言は「集中的に」としており、1週あたりの回数や1回の時間は書かれていません。実施の頻度や時間の目安は、この記事では確かめていません。留意事項通知と指定権者の案内で確認してください。

口腔連携強化加算の基準:相談体制と、算定できない場合

口腔連携強化加算は、事業所の従業者が利用者の口腔の健康状態の評価を実施し、利用者の同意を得て、歯科医療機関と介護支援専門員に評価の結果を情報提供したときに、1月に1回に限り50単位です(注11)。

第十二号の二のイは、口腔の健康状態の評価にあたって、歯科訪問診療料の算定の実績がある歯科医療機関の歯科医師または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士に相談できる体制を確保し、その旨を文書等で取り決めていることを求めています。

ロは、他の事業所で口腔・栄養スクリーニング加算を算定している場合(ただし、栄養状態のスクリーニングを行い口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)を算定している場合を除く)、歯科医師が居宅療養管理指導が必要と判断し、初回の居宅療養管理指導を行った日の属する月を除き、歯科医師または歯科衛生士による居宅療養管理指導費を算定している場合、ほかの事業所で同じ利用者に口腔連携強化加算を算定している場合のいずれにも該当しないことを求めています。

移行支援加算とサービス提供体制強化加算の基準

移行支援加算は、リハビリテーションを行い、利用者の通所介護事業所などへの移行を支援した場合に、評価対象期間の末日が属する年度の次の年度内に限り、1日17単位です(ハ)。第十三号のイは、評価対象期間に訪問リハビリテーションを終了した人のうち、通所介護、通所リハビリテーション、地域密着型通所介護、小規模多機能型居宅介護、第一号通所事業、その他社会参加に資する取組などの「指定通所介護等」を実施した人の割合が100分の5を超えていることを求めています。

あわせて、終了した日から14日以降44日以内に、理学療法士等がその人の指定通所介護等の実施状況を確認して記録していること、告示が「十二」を事業所の利用者の平均利用月数で除して得た数が100分の25以上であること、移行先の事業所にリハビリテーション計画書を提供することも定めています。評価対象期間の定めは、この記事では確かめていません。

サービス提供体制強化加算は、(Ⅰ)が1回6単位で、訪問リハビリテーションを利用者に直接提供する理学療法士、作業療法士または言語聴覚士のうち勤続年数7年以上の者がいること、(Ⅱ)が1回3単位で、勤続年数3年以上の者がいることが基準です(第十四号)。(Ⅰ)と(Ⅱ)は、どちらか一方だけを算定します。

事業所で整えておく記録の例

ここは告示の条文ではなく、要件を日付で確かめるための整理の例です。利用者ごとに、算定している加算、計画を説明して同意を得た日、リハビリテーション会議の開催日を一覧にし、前回から3月以内に次の会議を開く予定を管理します。短期集中は、退院(所)日、認定日または訪問開始日から3月の期限と、期限内に提供した日を並べます。

(ロ)を算定する場合は、情報を提出した日を加えます。留意事項通知による細目は確かめておらず、記録の様式や保存の期間は指定権者の手引きで確認します。算定できるかの最終判断も、届出先の都道府県等に確認してください。

次に知りたいこと

事業所を開くための人員や設備の基準は「訪問リハビリテーションの指定基準」にあります。通所の側のリハビリテーションの報酬は、「通所リハビリテーション費の単位数:通常規模型は要介護1で369〜762単位・主な加算」で読めます。

告示の別表と厚生労働大臣が定める基準を2026-10-30に確認しました。留意事項通知の原文は取得しておらず、このページは告示の文言の範囲にとどめます。

実行チェックリスト

次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。

  1. 利用者ごとに、算定している加算(リハビリテーションマネジメント加算(イ)(ロ)、短期集中、認知症短期集中、口腔連携強化など)を一覧にし、併せて算定できない組み合わせがないかを月ごとに点検する
  2. リハビリテーション会議の開催日と記録を残し、前回から3月以内に次を開く予定を管理して、訪問リハビリテーション計画の見直しの日と並べる
  3. 短期集中・認知症短期集中は、退院(所)日、認定日または訪問開始日から3月の期限を利用者ごとに書き、期限内に提供した日を記録する
  4. (ロ)を算定する利用者は計画書等の情報を厚生労働省へ提出した日を記録し、迷う点は届出先の都道府県等に確認して回答を日付つきで残す

一次資料

個別地域の運用は指定権者で確認してください。

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